仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて ひとつ「働き方」変えてみよう!

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第2号 平成21年11月30日 配信

内閣府仕事と生活の調和推進室
Office for Work-Life Balance, Cabinet Office, Government Of Japan


発行: 内閣府 仕事と生活の調和推進室
■□ カエル! ジャパン通信 Vol.2 □■
2009年11月30日 発行

今月のテーマは、「『婚活』時代の働き方」です。
「婚活」という言葉を聞いたことがありますか。
今、結婚したいと思っている人の中には、「就活(就職活動)」を行うように、結婚へ向けて活動する「婚活」を行う人も多くなっています。なぜ、婚活が行われるようになってきたのか。そこには、私たちの「働き方」も関係しているようです。
そこで、今回は、「婚活」時代における「働き方」について考えてみたいと思います。

≪目次≫

★≪有識者インタビュー Vol.2≫
白河 桃子 氏
「『婚活』時代」の現場から見える、女性たちの働き方と結婚について

★≪統計・調査トピックス≫
国立社会保障・人口問題研究所 2005年
「第13回 出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査 独身者調査」

★≪最新情報≫
・平成21年度 啓発パンフレット 「子育てを支える『家族・地域のきずな』」【内閣府】
・ハンドブック 改訂版
「父親のワーク・ライフ・バランス~応援します! 仕事と子育て両立パパ~」【厚生労働省】

★≪有識者インタビュー Vol.2≫

◎白河 桃子氏(ジャーナリスト)
「『婚活』時代」の現場から見える、女性たちの働き方と結婚について

たくさんの未婚の男女が「将来結婚したい、子どもを持ちたい」と考えているのに、晩婚化・非婚化が急激に進んでいます。
今回は、企業での働き方を考える上で、見過ごすことのできない「婚活」についてお話を伺いました。

結婚したくてもできない

「かつての日本人は、お見合いや職場恋愛など、男女が結婚しやすい環境にいました。未婚者がいれば周囲が背中を押してくれるような、自動的結婚システムがあった時代です。ところが、1980年代に入ると自由恋愛市場となり、バブルが崩壊。就職氷河期で非正規雇用者が増え、会社の枠組みに入る人々が激減します。特に女性は一般職での入社が減り、お嫁さん候補が減少。職場結婚は衰退の道をたどります。」

「経済的に安定した結婚生活を営める人が大幅に減ったことで、構造的に結婚しにくく、結婚したくてもできない状況になってしまいました。結婚をするため、意識的に活動する必要がある。これが『婚活』です。もっと外へ出よう、自分から動こうという提案です。」

「2002年の山田昌弘中央大学教授の調査によると、東京では、未婚女性(25~34歳)の40%が年収600万円以上の男性との結婚を望んでいます。しかし、未婚男性(25~34歳)のうち、実際に年収が600万円以上なのはわずか3.5%でした。結婚しても生活水準を下げることなく暮らし、子育ての間は仕事をしないという前提で、女性は男性に高収入を求めます。多くの女性が『出産したら就業継続は厳しい、仕事と子育ての両立は難しい』と考えているのです。」

「これに対し男性は、自分の収入だけでは豊かな生活を築けないと自覚し、妻に仕事を続けて欲しいと思っています。専業主婦を望む声が減ったのです。また男性の場合、恋愛で傷つくのが怖いからと自分から動かず、ますます受け身に。恋愛引きこもりや、非正規社員の方の中には結婚を諦めてしまう人が多いようです。」

「婚活で大切なのは、意識の変換です。『男が働き、女が家庭を守る』というこれまでの昭和的結婚観では、もはや相手は見つかりません。女性が『相手が好きだから私も働こう』と考え、男性も育休取得などが盛んになり、家庭に参画できるようになれば、少しずつ晩婚化・非婚化が解消され、ゆくゆくは少子化の改善に繋がっていくのではないでょうか。」

企業として何ができるか

「調べによると、婚活中心世代の4人に1人が週に60時間以上働いているとか。家と会社の往復だけで結婚できる時代は終わりました。社員にある程度の自由な時間を確保するとともに、女性の就業継続を可能にし、細く長く働きつづけたい決意をサポートしていくことが重要です。」

「企業はまず、セミナーなどで、共に働き、子育ても一緒に行っているという夫婦に、社員が接する機会を作ってみてはどうでしょうか。ロールモデルの不在から、自分の将来に不安を抱いている若者が非常に多いようです。安心して仕事を続けようと思ってもらうために、結婚のメリットや人生の充実感をアピールすることも必要だと思います。」

少子化問題の原因と言われている晩婚化・非婚化。その要因や実態を理解し、ワーク・ライフ・バランスを整えることが、結婚しやすい環境に結びついていくのではないでしょうか。
(最近では、婚活の仲介を語る悪質な業者もいるので注意が必要です。)

★関連情報★

【書籍『「婚活」時代』】
白河氏と「パラサイト・シングル」の名付け親としても知られる家族社会学者山田昌弘教授の共著。晩婚化・非婚化が進む現代日本の結婚を巡る実態とその要因を明らかにする。

★≪統計・調査トピックス≫

今回のテーマである「『婚活』時代の働き方」に関連した統計・調査を紹介します。

◎「第13回 出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査独身者調査」国立社会保障・人口問題研究所 2005年

●「専業主婦」派が減少する一方で、仕事と育児の「両立」派が増加ライフコースとして、仕事と育児の「両立」を理想とする未婚女性は30.3%、「両立」をパートナーとなる女性に期待する未婚男性は28.2%で、第9回調査(1987年)と比べ、女性は11.8ポイント、男性は17.7ポイントの増加となっています。

一方、「専業主婦」を理想とする女性は19.0%、パートナーに期待する男性は12.5%で、特に、男性では、第9回調査に比べ25.4ポイント減と、急速な減少傾向がみられます。

また、今後、実際になりそうなコースとして「両立」を選んだ未婚女性は20.9%で、理想とする人の割合と比べると、9.4ポイント低く、理想の実現を難しいと考えている人が多いことがうかがわれます。

※調査対象:18歳以上50歳未満の独身者 12,482人
調査方法:配票自計、密封回収方式
有効回答回収率:70.0%(8,734票)

- http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou13_s/doukou13_s.asp


◎ 「職縁結婚の盛衰と未婚化の進展」
『日本労働研究雑誌 No.535』所収 労働政策研究・研修機構 2005年

●本論文は、「出生動向基本調査」を用いて、結婚した男女の「出会い」のきっかけ及びその時代変化をみることで、未婚男女をとりまく結婚市場の変化を記述し、初婚率低下との関連を明らかにしたものです。

●過去30年間の初婚率の低下量を要因分解すると、低下分の約5割が「見合い結婚」の減少によって、4割近くが「職場や仕事の関係で」の結婚(職縁結婚)の減少によって説明できることが分かります。

●企業に勤めるほとんどの独身男女が、従来通りの長時間勤務であり、見合いや職縁結婚に代わる新たな出会いの場が開拓されてきた気配はありません。

●1970年代にマッチ・メーカーとして企業が結婚に果たしていた役割の復活はおそらく不可能であり、企業や個人のワーク・ライフ・バランスに関する抜本的な意識改革なしには、今日の未婚化は簡単には解消しない可能性が示唆されています。

- http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2005/01/pdf/016-028.pdf [PDF形式:405KB] PDF形式


◎ 「少子化施策利用者意向調査の構築に向けた調査」 内閣府 2009年

●結婚に関する支援の要望としては、「支援は必要ない」(29.6%)が最も多く、次いで「就労支援」(21.4%)、「出会いの場の提供」(20.4%)の他、「働き方見直しのための支援」(19.6%)も多くなっています(2.4 結婚に関する支援, P82)。

「支援は必要ない」と回答したのは男性より女性(特に地方圏)に多く、「出会いの場の提供」は、女性より男性の要望が高い傾向が見られます。また、「就労支援」、「働き方見直しのための支援」は、特に都市圏の女性の要望が高くなっています。

●その他「仕事と生活の両立」を含み、「少子化施策に関する取組」「子育て支援」等の調査結果を掲載しています。

※調査対象:全国から抽出した6自治体の住民 合計 12,000人(各自治体2,000人)
調査方法:郵送による調査票の配布・回収
調査時期:平成20年12月~平成21年1月
有効回答回収率:30.5%(3,660票)

- http://www8.cao.go.jp/shoushi/cyousa/cyousa20/ikou/index_pdf.html


◎ 「インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査(中間報告)」 内閣府 2009年

●将来も「結婚するつもりはない」と回答した人は未婚者の4分の1に達しています(20歳~49歳の男女)。男性は、正規従業員とそれ以外(非正規,自営業,無職等)で結婚意向の有無の差が大きくなっています。一方女性は、正規、非正規従業員では大きな差がありませんが、自営業等の有職者及び無職の方に結婚意向のない人が多い(約4割)結果となりました(P15~17)。

●結婚しない理由としては、「適当な相手にめぐり合わないから」が6割弱を占めて最も高くなっています。男女別に見ても最も多い理由となっておりますが、男性では「結婚資金、結婚後の生活資金の不足」、女性では「自由や気楽さを失いたくない」ということが、これに次いで高くなり、違いがある結果となりました(P18~20)。

●その他、仕事と生活の調和の他、重要な少子化対策や子育ての経済的負担の内容等について調査しています。

※調査対象:全国20歳以上49歳未満の男女10,054人
調査方法:登録モニターに対するインターネット調査
調査時期:平成21年10月2日~10月12日

★≪最新情報≫

★ハンドブック・パンフレット★
◇平成21年度 啓発パンフレット
「子育てを支える『家族・地域のきずな』」【内閣府】

◇ハンドブック 改訂版
「父親のワーク・ライフ・バランス~応援します! 仕事と子育て両立パパ~」【厚生労働省】 これから父親になる、又は子育て期にある男性が仕事と家庭を両立させた働き方を設計・実践するにはどうしたらいいのかについて解説しています。改訂版では、「パパ・ママ育休プラス」をはじめとした改正育児・介護休業法に対応した内容になっています。
- http://www.papa-wlb.jp/#handbook

★意見募集結果の紹介★
◇「今後の子ども・子育て支援策についての意見募集」の結果【内閣府】
総合的な「子ども・子育てビジョン(仮称)」(新たな少子化社会対策大綱)の策定に先立ち、広く国民の皆様から今後の子ども・子育て支援策についてのご意見を募集(平成21年10月16日~11月11日)し、312件のご意見が寄せられました。

★調査結果紹介★
◇男女間の賃金格差レポート【厚生労働省】

◇2009年6月1日現在の高年齢者の雇用状況について【厚生労働省】
希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は約45%と着実に進展
- http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/10/h1020-1.html

◇「アジア地域(韓国、シンガポール、日本)における少子化社会対策の比較調査研究」【内閣府】
「現在結婚していない理由」、「結婚支援策」、「結婚後の支援」を含んだ国民の意識や少子化対策に関する比較調査を実施しました。

◇「インターネットによる全世代における少子化社会のイメージ基礎調査(中間報告)」【内閣府】
少子化社会に対する意識について、16歳~70歳代以上の方々に幅広くお聞きし、世代別を中心に性別、ライフステージ別にその特徴をまとめています。

★研究報告紹介★
◇「仕事と生活の調和を推進する専門家養成のあり方に関する研究会」 報告書【厚生労働省】
専門家養成の在り方や専門家の活用促進についての提言を取りまとめています。
- http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/10/h1020-2.html

★取組事例紹介★
◇仕事と生活の調和推進プロジェクト 参画企業リレー連載【厚生労働省】
「仕事と生活の調和推進プロジェクト」に参画している企業の取組状況について連載しています。
- http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/sigoto-seikatu/relay.html

★表彰受賞紹介★
◇「第3回 ワーク・ライフ・バランス大賞」受賞者発表【(財)日本生産性本部】
- http://www.jisedai.net/new/wlbtaishou.html

★イベント情報★
◇仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)講演会【厚生労働省】
大阪会場
開催日時:2009年12月9日(水)13:30~16:30(13:00開場)
開催場所:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)

◇官民連携子育て支援推進フォーラム 全国リレーシンポジウム【内閣府】
兵庫県大会
開催日時:2009年12月2日(水)13:00~17:30
開催場所:ラッセホール 2階ローズサルーン
※2月9日には茨城県大会を開催

◇父親の育児休業シンポジウム【厚生労働省】
開催日時:2009年12月2日(水) 16:00~18:00(開場 15:30)
開催場所:エソール広島 多目的ホール
※1月以降は、大阪、名古屋、福岡で順次開催
- http://www.papa-wlb.jp/symposium/index.html
「父親のワーク・ライフ・バランス応援サイト」はこちら
- http://www.papa-wlb.jp/

≪編集後記≫

恋、LOVEって何だったっけ?
インターネットを悪用した結婚詐欺報道を目にして、ふと思ってしまった。じゃあ聞いてみよう、ということで、そのやや危ないハテナを、職場の後輩たちにぶつけてみた。恋と結婚について。30代男性は「うーん、難しいですね」と言葉を濁す。勘弁して下さいという表情。一方、女性の後輩は「恋は夢、結婚は現実です」とビシッとクールな答え。この後輩たちの答えに「婚活時代」の本質がギュッと凝縮している気が。最後に、ドイツの物理学者で文筆家のリヒテンベルクのコトバ。『恋は人を盲目にするが、結婚は視力を戻してくれる』うーん、こちらも深い。(K1)

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TEL:03-3581-9268