仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて ひとつ「働き方」変えてみよう!

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第24号 平成23年9月30日 配信

内閣府仕事と生活の調和推進室
Office for Work-Life Balance, Cabinet Office, Government Of Japan


発行: 内閣府 仕事と生活の調和推進室
■□ カエル! ジャパン通信 Vol.24 □■
2011年9月30日 発行

「介護しながら働き続けるために」

 9月19日は敬老の日でした。日本の平均寿命は83歳(2008年)で、世界第一位の長寿国です。喜ばしいことの一方で、生涯未婚率の増加や共働き世帯の増加もあり、個人にかかる介護の負担はますます大きくなっています。「介護しながら働き続ける」ことは現在の就労者の大きな課題です。介護との両立も含め、「働きやすい環境」の実現のためにはワーク・ライフ・バランスの視点が重要です。今回は、「介護」をとりまく現状についてご紹介し、「介護しながら働き続けるために」必要なことについて今一度お考え頂く機会となれば幸いです。


≪目次≫


★≪コラム≫
「介護休業制度の有効性」
★≪統計・調査トピックス≫
  • 「働く女性の仕事と介護の両立(下開千春氏)」【第一生命経済研究所】(2010年7月) 他
★≪最新情報≫
  • お知らせ
    • 【厚生労働省】「平成23年版厚生労働白書」が公表されました
  • 地方公共団体等の動き
    • 出前型無料セミナー『ワーク・ライフ・バランス』セミナー実施企業が募集されています【福岡市】
  • イベント
    • 「ダイバーシティ経営戦略セミナー」が開催されます【(財)21世紀職業財団(大阪事務所)】 他

≪コラム≫ 「介護休業制度の有効性」

家族介護と仕事の両立は少子高齢社会における重要な問題です。労働者は、育児・介護休業法に基づき、対象家族1人につき要介護状態に至るごとに1回、通算93日までの介護休業を取得することができます。平成20年度調査によると、日本で介護休業制度の規定を設けている事業所(30人以上)の割合は85.5%を占め、多くの企業で制度の導入が進んでいることがわかります。

しかし、同調査で、介護休業取得率となると、わずか0.06%にすぎません。(ただし、この数字は常用労働者に占める介護休業取得者の割合であり、介護が必要な家族がいる社員に占める割合ではありません。)

また、別の調査(※2)では、平成18年10月から19年9月までに介護を理由に離職した就業者(全離職者に占める割合)は、男性25,600人、女性119,200人であり、年齢別にみると、男女とも50歳代が最も高い結果となりました。さらに、介護を理由に離職した就業者のうち20.3%が1年以内に再就職し、46.5%が就業を希望しています。こうした者の中には、仕事と介護の両立が可能であれば、退職(転職)等をせずに済んだ人もいるのではないでしょうか。

多くの企業で整いつつある介護休業制度が、効果的に運用されるためには、介護に特有の課題への対応が必要となります。介護の形態が多様であること、周囲に相談しにくい傾向にあること、いつまでどの程度の介護が必要となるかの見通しが立たないことといった介護の特徴を十分理解した職場環境の整備こそが、家族介護と仕事の両立を実現する今後の方策を考える上でのポイントではないでしょうか。


(※1)厚生労働省「平成20年度雇用均等基本調査」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-20.html


(※2)総務省「平成19年就業構造基本調査」より計算
http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2007/index.htm



★≪統計・調査トピックス≫

今回のテーマに関連した調査についてご紹介します。


  • 「働く女性の仕事と介護の両立(下開千春氏)」【第一生命経済研究所】(2010年7月)

第一生命経済研究所が、フルタイムで働く女性を対象に、親の介護への将来的な不安の有無や具体的な不安内容について調査しています。「家族の将来的な介護に不安を感じる」ことが「よくある」のは年代が高いほど高く、また「介護の不安内容」としては「仕事との両立(仕事の継続)」が80.8%と最も高い結果となっています。

- http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/note/notes1007b.pdf  [PDF形式:301KB] PDF形式


  • 「仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査結果について」【厚生労働省】(2010年8月)

家族の介護を行っている労働者(全国の30~64歳までの男女)を対象としたアンケート調査から、要介護者の属性や平均介護期間などの結果が得られています。また、回答者の就労状況の中で、「(在職者グループで仕事と介護の両立ができていると回答した者のうち)現在の勤務先での勤務継続意向」が8割超、「介護期間中に仕事を辞めた経験がある者の、辞めた勤務先での勤務継続意向」も7割弱となるなど、勤務継続意向が高いことが分かります。

- http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/shigoto_kaigo/


  • 「介護を行う労働者の両立支援策に係る調査研究報告書」【(財)21世紀職業財団】(2011年3月)

高齢社会の進展に伴い、家族形態の変化、女性の就業率の変化等もあり、仕事と介護の両立の必要な労働者が増加していますが、企業における仕事と介護の両立支援策は育児の両立支援策に比べ、取組が遅れているのが実態です。本調査では、『「仕事と介護の両立支援」が求められる背景』の中で、「家族介護を理由とする離職者数の増加」等の現状把握を受け、企業における「仕事と介護の両立支援」推進の必要性が述べられています。

また、企業での「仕事と介護の両立支援」をさらに推進していくためには、
  • (1)自社従業員の介護実態の把握
  • (2)「柔軟な働き方(労働時間・場所の柔軟性確保)」に関する制度の整備
  • (3)介護に関する専門家や人事スタッフ等への相談体制の整備
  • (4)介護関連費用等の補助推進
  • (5)情報の周知徹底
  • (6)互いの個別事情を認め合う職場風土の醸成
の6つのポイントを念頭に検討の上、整備、周知、展開していくことが重要であるとまとめられています。

  • 平成22年国民生活基礎調査の概況【厚生労働省】(2011年7月)

本調査は、保健、医療、福祉、年金、所得等国民生活の基礎的事項を調査し、厚生労働行政の企画及び運営に必要な基礎資料を得ることを目的とし、昭和61年を初年として3年ごとに大規模な調査を実施しています。

平成22年調査「介護の状況」の中で、「同居の主な介護者の悩みやストレスの状況」として、同居の主な介護者について、日常生活での悩みやストレスの有無をみると「ある」が60.8%となっており、これを性別にみると、男54.2%、女63.7%で女性の割合が高くなっています。また、悩みやストレスの原因では、男女とも「家族の病気や介護」が7割前後と最も高く、「自分の病気や介護」が次に高い割合でした。その他、男性は「収入・家計・借金等」「自分の仕事」、女性は「家族との人間関係」「自由にできる時間がない」等が高い割合となっています。

- http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/



★≪最新情報≫ (原則として、発行月の前月以降に更新された内容を掲載しています。)

  • お知らせ
    • 【厚生労働省】「平成23年版厚生労働白書」が公表されました
      第1部「社会保障の検証と展望~国民皆保険・皆年金制度実現から半世紀~」では、社会保障制度がこれまではたしてきた役割についてその背景となる社会経済事情とともに検証し、制度の今後あるべき姿について展望されています。また、第2部「現下の政策課題への対応」では、本年3月11日に発生した東日本大震災に対する厚生労働省の対応状況のほか、各厚生労働行政分野における最近の施策の動きがまとめられています。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001mo9g.html
  • イベント
    • 「ダイバーシティ経営戦略セミナー」が開催されます【(財)21世紀職業財団(大阪事務所)】
      日時 2011年10月6日(木)13:30
      会場 サンスクエア堺 A棟2階 第1会議室
      対象 人事労務担当者(定員50名、先着順)
      講演 「"この時代"に必要なこと~経営戦略としてダイバーシティ(多様性)を組織に活かすとは~」
          株式会社ダイバーシティオフィスKITAO 代表 北尾真理子氏 他
      参加費 無料
    • 「ワーク・ライフ・バランス企業トップセミナー」が開催されます【佐賀県】
      日時 2011年10月6日(木)13:30~16:00
      会場 アバンセ 第3研修室
      対象 県内企業・事業所の経営者、人事労務担当部長、担当者等(定員80名)
      講演 :『人が輝くワーク・ライフ・バランスのすすめ』
      (有)COCO-LO 代表取締役 雅樂川陽子氏 他
      参加費 無料
    • ワーク・ライフ・バランスフォーラム(平成23年度男女雇用平等セミナー)が開催されます【東京都(豊島区共催)】
      日時 2011年10月26日(水)13:30~16:30
      会場 豊島区勤労福祉会館6F 大会議室
      対象 経営者、人事労務担当者、テーマに関心のある方(定員100名)
      講演 「新しい人事戦略、欠員補充ゼロの職場術」
      株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長 小室淑恵氏 他
      参加費 無料
    • シンポジウム「女性の活躍推進で企業をパワーアップ」参加者が募集されています【東京都】
      日時 2011年10月28日(金)14:00~16:30
      会場 東京ウィメンズプラザ ホール
      対象 都内在住・在勤の方(定員250名、先着順)
      講演 『女性の人材活用で企業の未来を拓く』
      渥美由喜氏(内閣府男女共同参画会議専門委員) 他
      参加費 無料
      - http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/index8files/t_wlb/seminar/tokyo.htm
    • 平成23年度「ワーク・ライフ・バランスセミナー」受講者が募集されています【神戸市】
      日時 2011年10月28日(金)15:30~17:30
      会場 神戸市勤労会館405号室
      対象 勤労者や事業主(経営者や総務人事担当者)、一般市民(定員50名)
      講演 いきいきと働くために「ワーク・ライフ・バランスで仕事と子育ての両立を」
          竹本記子氏(ひょうご仕事と生活センター 外部相談員)
      参加費 無料
      - http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2011/09/20110901072601.html

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≪編集後記≫

長寿大国と呼ばれ、地域での高齢者の活躍の場が広がりつつある昨今において、私達にとって「介護」というテーマは、正に身近なものとなっているのではないでしょうか。

そのようななかで、高齢化が急速に進展することで「要介護」認定をされる人の数が若年層に比して急激にその比率を増している現状においては、介護を仕事とする人が多くの場で求められる一方で、家族の介護をしながら働く人や、介護により働くことを諦めざるを得ない人など、「介護」を巡る人々の在り方が、様々な場面で私達自身の問題として問われつつあるように思います。

 このメール・マガジンの表題であるワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調査)という言葉の、ライフ(生活)には、今や「介護」という内容が当然に含まれるものとして、これから様々な取組を推進していくことが求められているといえるでしょう。(K)

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100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
TEL:03-3581-2327