遺棄化学兵器等

中国で発掘されている遺棄化学兵器等

75ミリ砲弾
重量5~6キロ
90ミリ砲弾
重量5~6キロ
105ミリ砲弾
重量16キロ
150ミリ砲弾
重量32キロ
区分 旧日本軍における名称 化学物質の名称
びらん剤 きい剤 マスタード、ルイサイト
窒息剤 あお剤 ホスゲン
くしゃみ剤(嘔吐剤) あか剤 ジフェニルシアノアルシン(DC)、ジフェニルクロロアルシン(DA)
催涙剤 みどり剤 クロロアセトフェノン
発煙剤 しろ剤(※1) トリクロロアルシン
血液剤 ちゃ剤(※2) シアン化水素

※1 「発煙剤」(しろ剤)は、遺棄化学兵器処理事業において、単独の兵器としてはこれまで確認されていないが、「あおしろ弾」(「あお剤」と混合したものとして製造)は、確認されている。
※2 ちゃ剤を用いた「ちゃ弾」は、これまでの発掘・回収事業では見つかっていない。

中国における遺棄化学兵器の特徴

  1. 遺棄化学兵器には、きい剤(びらん剤)、あか剤(くしゃみ(嘔吐)剤)等様々な種類があり、砒素を含有する化学剤が多く使用されている。
  2. 上記化学剤を充填した遺棄化学兵器には、化学砲弾、化学爆弾、有毒発煙筒、化学剤入りのドラム缶状容器などがある。
  3. 化学砲弾及び化学爆弾にはピクリン酸が伝火薬または炸薬として使われている。
  4. 戦後長期間にわたって埋設されていたため、これまで発掘・回収された化学兵器には腐食及び損壊が見られる。

砲弾写真

旧日本軍の化学兵器

中国で実際に発掘された遺棄化学兵器等

105ミリきい弾の写真
平成19(2007)年8月
吉林省敦化市蓮花泡(林地)発掘・回収事業において発見された105ミリきい弾
砲弾左4本75ミリきい弾、右は105ミリきい弾
平成18(2006)年9月
吉林省敦化市蓮花泡(林地)発掘・回収事業において発見された砲弾左4本75ミリきい弾、右は105ミリきい弾
あか筒類の写真
平成14(2002)年9月
黒龍江省孫呉県発掘・回収事業において発見されたあか筒類
99式大あか筒の写真
平成13(2001)年11月
江蘇省南京市発掘・回収事業において発見された試製99式大あか筒