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パパの育児休業体験記

育休取得により父親っ子に。妻にも嫉妬し、嬉しいやら申し訳ないやら複雑な毎日

執筆者と家族の写真
執筆者の横顔:
(1)公務員、(2)、(3)40代後半、(4)40代後半、(5)、(6)平成20年1月~4月(4ヵ月間)

あたしのおとうさん!

熊谷 和俊さん

 「ビエー、ビエー」と、いきなり静寂を裂く赤ちゃんの泣き声。 あれ? 腕のなかの赤ちゃんは笑っている・・・。 

 この夏、妻の友人らと食事会をしました。みんな子連れで、生後9ヵ月の赤ちゃんも一緒でした。娘の乳児期を思い出し、妻と私と赤ちゃんを抱かせてもらうことになました。まだ小さくて可愛らしい赤ちゃん、約1年半前娘が誕生した頃を思い出しました。抱っこしてあやしていると、突然、辺り一面に響く赤ちゃんの泣き声。「ビエー、ビエー」、それも相当すごい声で、お腹から声を出して泣いている。でも、私が抱いている赤ちゃんは笑顔、あれ?と後ろを振り返ったところ、なんと「他の子抱いちゃダメー!お父さんはあたしの!あたしだけの!」と言わんばかりに、娘が私のズボンを引っ張りながら、泣き叫んでいるじゃありませんか、どうして? 妻が赤ちゃんを抱いた時には、なんの反応も示さなかったのに、私が赤ちゃんを抱いただけで・・・、娘の嫉妬です。周りは、ビックリして目がまん丸、母親に対して子供が嫉妬をする光景は良く目にするそうですが、父親のケースはなかなか見ないとのことでした。

 娘が父親っ子になってしまったのは、私の育児休業取得が影響大の様です。取得を決意したのは、妻の育児休業終了が間近で職場復帰が迫っていおり、入園希望の保育園についても空席が無く、妻の復帰日までに入園が困難な状態にあったのです。つまり、保育園の入園が可能となるまで、妻か私、夫婦のどちらかが娘の面倒を引き続き見なくてはならなくなったことです。
 夫婦で話し合う日々が続きました。「育休を延長しようか?」という妻に、私は、本当は、育児によるストレスが相当溜まってきていることを感じていました。我が子とはいえ、意思の疎通が図れない相手と2人きりで過ごすことは想像以上に大変なこと。現に、育児ストレスによる子への虐待、子殺しといった痛ましい事件が相次ぐ時代です。そんな時、かねてより男性の育児休業に関心のあった私は「自分が取得するよ?」と提案したのです。妻は驚きと安堵の表情を見せつつ、不安げに言いました「大丈夫?申請できる?」この言葉の裏には、日本ではまだまだ育児は女性の仕事、子供の送迎のために遅刻・早退するなんてもってのほか、まして男性が育児休業を取るなんて・・・、といった現状がありました。 

 実際その妻の不安が現実のものとなります。当初、なかなか職場の理解が得られず、「何で男が育児休業を取るの?君が見なきゃだめなの?」、「土・日に一緒にいられるじゃないの。それじゃ足りないの?」、「そんなに四六時中一緒に居て楽しいの?」、「保育園(どこか預けるところ)には入れられないの?」等の厳しい言葉が降り注がれました。そんな時は、断念した方が良いのではないかと考えたこともありましたが、妻の応援もあり、根気よく職場関係者と話し合いを続け、結果的に育児休業を取得出来ることになりました。

 そして、ついに育児休業突入!いざ娘と2人きりになると何事にも「?」が付いていました。相手は1歳3ヵ月、言葉で意志を伝える事の出来ない赤ちゃん、どんなメッセージを発しているのか、日々、娘を眺めながらの情報収集でした。当初は、泣いていれば、なんで?お腹が空いた?ウンチ?オシッコ?暑いの?寒いの?等頭を悩まされることばかりでしたが、そのうち「あ、お腹が空いたんだな」、「そろそろウンチかな」、と赤ちゃんが欲することが理解出来るようになりました(分かった気になっていただけかもしれませんが・・・)。
 悩み事も心配事も絶えませんでしたが、嬉しいことも盛り沢山でした。日々の成長、体重計の数値が増えていく時、手の届かなかった所に軽々と届いた時、髪の毛が増え結べるようになった時(髪の毛が少なかったので、よく男の子に間違われました)、肌で成長を感じることができ、とても幸せでした。もちろん、私の食事の栄養バランスがいいから、娘が成長しているんだという、身勝手な自負もありましたが、それでも、昨日まで食べていた物を急に食べなくなったり、食事を少ししか食べず残してしまった時などは、気が気でなく育児書を読みあさったり、妻にメールしたりで、大騒ぎでした。そんな時、新米父親を露呈していました。

 育児のことについては、限りなくお話したいことがあるのですが、最後に、私は家庭中心の生活をしているのですが、欧米では男性の育児休業取得や育児への参加はもちろん、普段より家庭のこと家族のことを率先して行っていると聞きます。そのように家庭中心の男性が日本でも欧米並みに増えてもいいのではないでしょうか?妻にさえも嫉妬する子供をみるのもいいもんですよ!
 今は、私にべったりの娘。思春期までか、幸運にもそれ以降も続くか分かりませんが、しばらくはラブラブな父娘生活を楽しませてもらおうと思っています。

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