仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて ひとつ「働き方」変えてみよう!

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第31号 平成24年4月27日 配信

内閣府仕事と生活の調和推進室
Office for Work-Life Balance, Cabinet Office, Government Of Japan


発行: 内閣府 仕事と生活の調和推進室
■□ カエル! ジャパン通信 Vol.31 □■
2012年4月27日 発行

今月は「新入社員とワーク・ライフ・バランス」と題し、若者の就業意識やワーク・ライフ・バランス についての考え方に関連してお届けします。


≪目次≫

★≪コラム≫

「若者のワーク・ライフ・バランス志向の背景」
  同志社大学 政策学部政策学科 教授 川口 章 氏

★≪統計・調査トピックス≫
  • 社会意識に関する世論調査【内閣府】(2012年1月) 他
★≪制度施策解説 ~人事担当の皆様へ~≫
  • 平成24年度最低賃金引上げに向けた中小企業支援策について【厚生労働省】 他
★≪最新情報≫
  • お知らせ
    • 「望ましい働き方ビジョン」を公表【厚生労働省】(2012年3月) 他
  • 地方公共団体等の動き
    • 「ワーク・ライフ・バランスは経営戦略の柱 あすへの投資です」を発行【大分県】 他
  • イベント
    • 男女共同参画研修会【主催:広島県】

≪コラム≫

「若者のワーク・ライフ・バランス志向の背景」


  同志社大学 政策学部政策学科 教授 川口 章 氏

就職活動をしている学生に、企業を選ぶ基準を尋ねると、給料や福利厚生(独身寮など)と並んで上位に挙げられるのがワーク・ライフ・バランスです。なかでも、仕事と育児の両立可能性を重視する女子学生が増えています。結婚・出産後も働き続けたいという女子が増えていることが背景にあるようです。ただし、どうしても両立が難しいときは、会社を辞めるという選択肢も心の中で準備しているところは、男子と異なります。

また、パートナーに出産後も仕事を続けてほしいと思っている男子学生も増えています。かつては、「会社から帰るとご飯ができてないとダメ」とか「家事・育児をちゃんとするなら働いてもいい」などという高飛車な男子が大半でしたが、いまどきの男子は、家事も育児もする覚悟です。そもそも、自分だけの給料で家族全員がゆとりをもって暮らせるとは思っていません。ただ、会社の風土がそれを許さないため、男性の育児休業取得率は、1.38%にすぎません(※1)。

このような若者の意識変化は、統計でも確認できます。国立人口問題・社会保障研究所の「出生動向調査」によりますと、1987年には、33.6%の独身女性が、結婚・出産を機会に専業主婦になるのが理想と考えていましたが、2010年には19.7%まで減少しています(※2)。それに対して、出産後も仕事を続けたいと考える女性は、同じ期間に18.5%から30.6%へ上昇しています。

また、それ以上に劇的に変化しているのが独身男性の意識です。パートナーに専業主婦になってほしいと思っている男性は1987年の37.9%から2010年には10.9%にまで減少したのに対し、出産後も仕事を続けてほしいと考える男性は、同じ期間に10.5%から32.7%へと上昇しています。おそらくこれからも、共稼ぎ志向は上昇し続けるでしょう。

このような若者を活用できるかどうかが企業の持続的成長を大きく左右することは言うまでもありません。ワーク・ライフ・バランス施策の費用は、優秀な人材を集めるための投資と言えます。

では、どのような取り組みが必要なのでしょうか。私は現在、「雇用均等基本調査」のデータを使って、育児支援制度と従業員の定着率の関係を分析しています(未発表)。それによりますと、企業は育児支援のためにさまざまな制度を導入しています。しかし、企業によっては、利用されていない制度がたくさんあります。分析の結果、従業員の定着度が高いのは、育児支援制度が多い企業ではなく、実際に利用されている制度の数が多い企業であることが明らかになりました。つまり「仏作って魂入れず」ではいけないということです。制度を作れば、次はそれを利用しやすくする取り組みが求められます。

(※1)厚生労働省「平成22年度雇用均等基本調査」

- http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001ihm5-att/2r9852000001iz7e.pdf  [PDF形式:567KB] PDF形式

(※2)国立人口問題・社会保障研究所「第14回出生動向調査」

- http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou14_s/chapter3


★≪統計・調査トピックス≫

今回のテーマおよびワーク・ライフ・バランスに関連した調査についてご紹介します。

  • 社会意識に関する世論調査【内閣府】(2012年1月)

内閣府が行った「社会意識に関する世論調査」によると、「社会の現状に対する認識」の「社会の満足度 (満足している点)」については、「人と人とが認め合い交流しやすい」(14.3%→15.7%)を挙げた者の 割合が前回(2011年1月調査時)より上昇しています。一方、「社会の満足度(満足していない点)」につ いては,「経済的なゆとりと見通しが持てる」が最多の45.2%で、「若者が社会での自立を目指しやすい」 (39.6%),「働き方を選択しやすい」(28.1%),「家庭が子育てしやすい」(27.6%)が続きます。 (複数回答,上位4項目)。前回調査と比較すると,「働き方を選択しやすい」(30.3%→28.1%)の割合 が低下している。

  • 「男性にとっての男女共同参画」に関する意識調査【内閣府】(2012年3月)

男女共同参画局では、男性にとっても生きやすい社会の形成を目指し、男性の固定的性別役割分担意識や日常生活との関連性について調査を行いました。調査結果から、ワーク・ライフ・バランスにも関係するデータがみられましたのでご紹介します。

  • 労働時間が長い男性ほど、「何もやる気がしないと感じたことがある」「仕事を辞めたいと思ったことがある」といった回答が多い
  • 妻とよく話す男性は、「何もやる気がしない」「仕事を辞めたいと思ったことがある」といった回答が少なく、「老後の楽しみや計画」があるとの回答が多い

男性の性別役割分担意識に関する意識を「5つの志向」に分類し、分析しています。

  • 平成24年度新入社員のタイプは「奇跡の一本松型」【公益財団法人日本生産性本部】(2012年3月)

公益財団法人日本生産性本部の「職業のあり方研究会」は、平成24年度の新入社員の特徴(ポイント)をまとめました。

  • 大卒予定者の就職内定率が過去3番目に低い困難な就職活動での頑張りを称賛したい
  • 震災後のボランティア活動への積極的な参加や、「新入社員意識調査」での「社会や人から感謝される仕事をしたい」回答率が今年度96.4%超となり、若者の就業観が垣間見えた
  • 若者たちはこれからの時代の「変化」の原動力

などの特徴があげられ、「奇跡の一本松型」とネーミングされました。

  • 新入社員アンケート調査【明治安田生命保険相互会社】(2012年3月)

新入社員を対象としたアンケート調査結果の概要は以下のとおりです。

  • 会社選びは「やりがい」や「スキルアップ」を優先し、約半数が「地元就職」
  • 今年の新入社員は「平和主義で忠実」タイプで、出世より自分の仕事がしたい!「役職に興味なし」が増加。

「生涯一企業」志向も2年連続減少

  • 結婚願望は晩婚志向が進み、「生涯独身」が増加
  • 欲しい子供は「平均2.1人」、「子どもはいらない」が増加。「老後不安」が7割強
  • 2012年度 新入社員「会社や社会に対する意識調査」【一般社団法人日本能率協会】(2012年4月)

新入社員向けセミナー参加者を対象に「会社や社会に対し、どのような意識や価値観を持っているか」の調 査を毎年行っており、2012年度入社の新入社員については次のような結果が得られました。

  • グローバル化に前向き、「海外赴任したい」が過半数
  • ネット育ちでITツールを上手に使いこなす
  • 「子どもが生まれても仕事を続けたい」72.1%、「育休取得したい」48.3%ともに過去最高
  • 働き方は「チーム」「集団」を志向  等

- http://www.jma.or.jp/news/release_detail.html?id=171

  • 平成23年度雇用均等基本調査(速報)【厚生労働省】(2012年4月)

男女の雇用均等問題に関わる雇用管理の実態把握を目的に、厚生労働省が毎年実施している「雇用均等基本 調査」の速報版が公表されました。速報版では、政府の施策目標に関する調査項目のみ取りまとめています。 調査結果から、「ポジティブ・アクション」に「取り組んでいる」企業割合は31.7%(前回の平成22年度調査 と比べ3.6ポイント上昇)、男性の育児休業取得者の割合は2.63%(同1.25ポイント上昇)でいずれも過去最高 となりました。

- http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-23c.pdf  [PDF形式:371KB] PDF形式


★≪制度施策解説 ~人事担当の皆様へ~≫

  • 平成24年度最低賃金引上げに向けた中小企業支援策について【厚生労働省】

厚生労働省では経済産業省と連携し、最低賃金引上げに向けた中小企業への支援を実施しています。

- http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/jigyousya/shienjigyou/

  • 平成24年度両立支援助成金の支給要領等の改正について【厚生労働省】

厚生労働省では、仕事と家庭の両立支援に取り組む事業主の皆様を対象に、「両立支援助成金」を支給しています。このたび、「子育て期短時間勤務支援助成金」(4/1以降要件を満たした事業主に対する支給額の改正および小規模事業主への支給要件の改正)が一部改正されました。詳細は下記をご参照下さい。パンフレットや助成金全般の内容についてもご案内しています。
- http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html

★≪最新情報≫(原則として、発行月の前月以降に更新された内容を掲載しています。)

  • お知らせ
    • 「望ましい働き方ビジョン」を公表【厚生労働省】(2012年3月)

      厚生労働省は、非正規雇用問題に横断的に取り組むための「総合的ビジョン」策定のため、非正規雇用のビジョンに関する懇談会(座長:樋口美雄 慶應義塾大学商学部長)で検討を行い、「望ましい働き方ビジョン」をとりまとめました。今後の非正規雇用対策の指針として取組を推進していくこととしています。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000025zr0.html

    • 平成23年度「能力開発基本調査」の結果公表【厚生労働省】(2012年3月)

      国内の企業・事業所と労働者の能力開発の実態を、正社員、正社員以外別に明らかにした「能力開発基本調査」の結果が公表されました。調査結果から、「労働者全体の能力を高める」ことを重視する企業が昨年に引き続き増加していること等がわかりました。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000026dk1.html

    • 平成23年度「キャリア・コンサルティング研究会」報告書の取りまとめ【厚生労働省】(2012年3月)

      学識経験者、実務経験者などをメンバーに「キャリア・コンサルティング研究会」(座長:諏訪康雄 法政大学大学院政策創造研究科教授)を開催し、キャリア・コンサルティングに関わる政策課題を踏まえつつ、現状の分析と評価、より良い制度への提言、今後の施策の方向性などについて、調査・検討を行い、このほど報告書を取りまとめ、公表しました。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000026lgi.html

    • 「多様な形態による正社員」に関する研究会報告書を公表【厚生労働省】(2012年3月)

      「多様な形態による正社員」に関する研究会(座長:佐藤博樹 東京大学大学院情報学環教授)報告書を公表しました。多様な形態による正社員の導入は、正社員にとってもワーク・ライフ・バランス実現の一つの手段となりうるとし、多様な形態による正社員の活用に当たっては、正社員として子育てしながら働き続ける等ワーク・ライフ・バランスの観点等から相互転換しやすい柔軟な仕組みとすることが重要とされています。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000260c2.html

    • イクメンプロジェクト 第11回「イクメンの星」を選定【厚生労働省】(2012年3月)

      育児を積極的に行う男性=「イクメン」を応援するため、厚生労働省では、平成22年6月から「イクメンプロジェクト」を実施しています。本プロジェクトでは「イクメンの星」を選定しており、第11回「イクメンの星」に神奈川県の渡辺徹さんが選ばれました。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000026p8w.html

    • 子ども・子育て新システム関連3法案が国会に提出【内閣府・文部科学省・厚生労働省】

      子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の3法案が3月30日に国会(第180回通常国会)に提出されました。(内閣府を中心に厚生労働省及び文部科学省で共同提出。)法案の内容や参考資料を掲載しています。
      - http://www.cao.go.jp/houan/180/index.html

    • 保育所待機児童数46,620人【厚生労働省】(2012年3月)

      厚生労働省では、2011年10月1日現在の待機児童の状況をとりまとめました。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000022mcp.html

    • 平成22年度認可外保育施設の現状を取りまとめました。【厚生労働省】(2012年3月)

      調査結果によると、施設総数、入所児童数とも増加、ベビーホテルはやや増加しています。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000023dzr.html

    • 平成24年度中小企業施策利用ガイドブック【経済産業省】(2012年4月)

      東日本大震災やその後の円高などにより、中小企業は大きな影響を受けています。中小企業庁では、中小企業の方が中小企業施策をご利用になる際の手引書となるよう、施策の概要を紹介するガイドブックを作成しています。
      - http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/g_book/h24/index.html

    • フリーターへの就職支援拠点全国200か所に設置【厚生労働省】(2012年4月)

      フリーターへの就職支援を専門的に行う拠点として、「わかもの支援コーナー」と「わかもの支援窓口」を計204か所、全国ハローワークなどに設置します。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000027f6u.html

    • 5月5日からの一週間は「児童福祉週間」です。【厚生労働省】(2012年4月)

      例年、子どもや家庭、子どもの健やかな成長について国民全体で考えることを目的に、国、地方公共団体、関係団体、企業、地域社会等が連携し、全国で様々な行事等を行っています。厚生労働省では、都内の保育園児、大相撲力士をはじめ、来賓の方々によるこいのぼりの掲揚や、「児童福祉週間」標語募集での最優秀作受賞者の表彰式を行っています。本式典に合わせて、中央省庁の各庁舎でも「こいのぼり」を掲揚しています。地方公共団体でも、地域の児童館や保育所等でイベントや参加型のファミリーコンサートなどを行う予定です。以下では、児童福祉週間に行われるさまざまな取組みをご紹介しています。
      - http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000028nj0.html

    • 育児を楽しむ男性職員を応援する取組、イクメンの会(仮称)を立ち上げます。【内閣府】(2012年4月)

      育児に参画したいと考える男性は多いにも関わらず、男性の育児休業取得率は低いままです。内閣府では、育児を楽しむ男性職員を応援し、職員が育児をしやすい職場環境をつくるため、府内職員により「イクメンの会」を立ち上げることになりました。育児中の男性の交流を深めるとともに、これから育児を経験する職員や育児に関心のある職員への情報提供などを行っていく予定です。

  • 地方公共団体の動き
    • 「ワーク・ライフ・バランスは経営戦略の柱 あすへの投資です」を発行【大分県】

      大分県は、企業の経営者向けに「ワーク・ライフ・バランス」の普及啓発資料として「ワーク・ライフ・バランスは経営戦略の柱 あすへの投資です」を発行しました。
      - http://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/148775.pdf  [PDF形式:1884.16KB] PDF形式

    • 「平成23年度熊本県労働条件等実態調査」報告書を公表【熊本県】

      熊本県では、平成23年度労働条件等実態調査報告書をまとめ、公表しました。今回は、多様な働き方に対応した社会的基盤づくりが求められていることから、「ワーク・ライフ・バランス」に関する調査等も実施されています。
      - http://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/61/roudoujouken-jittaichosah23.html

  • イベント
    • 男女共同参画研修会【主催:広島県】

      日時 2012年5月25日(金)13:20~15:30
      会場 エソール広島
      対象 行政、企業、県民など120名(先着順)
      講演 「日本社会はなぜ女性の能力を活かすことができないのか?」
          大沢真知子さん(日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授) 他
      参加費 無料

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≪編集後記≫

新年度を迎え、メルマガ編集担当者も変わりました。今回のテーマは、新入社員とワーク・ライフ・バランス。

はじめてワーク・ライフ・バランスという言葉に触れたのは、新人から数年目のここ、男女共同参画局でのこと。

約10年ぶりの男女局。当時はなかったカエル(「カエル!ジャパン」キャンペーンポスター)に迎えられ、自分の名刺にマークを入れよう、と計画中。カエルマークをきっかけに、お会いした方々とワーク・ライフ・バランスについて情報交換させていただけたらいいな、と思っています。みなさんもいかがでしょうか。(I)

ダウンロードはこちらです。http://wwwa.cao.go.jp/wlb/change_jpn/download/dounyu.html

発行
内閣府 仕事と生活の調和推進室
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TEL:03-3581-2327