仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて ひとつ「働き方」変えてみよう!

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第1回「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」 議事録

1 日時:平成20年4月11日(金) 8:00~9:30


2 場所:中央合同庁舎第4号館 2階 共用第3特別会議室


3 出席者:

市川 隆治 全国中小企業団体中央会専務理事
海老井 悦子 福岡県副知事
大沢 真知子 日本女子大学人間社会学部教授
北浦 正行 財団法人社会経済生産性本部事務局次長
紀陸 孝 社団法人日本経済団体連合会専務理事
古賀 伸明 日本労働組合総連合会事務局長
小室 淑恵 株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役
近藤 英明 日本商工会議所理事・企画調査部長
榊原 智子 読売新聞東京本社編集局生活情報部
佐藤 博樹 東京大学社会科学研究所教授
杉山 豊治 情報産業労働組合連合会政策局長
橋本 葉子 男女共同参画推進連携会議副議長
樋口 美雄 慶応義塾大学商学部教授
八代 尚宏 国際基督教大学教養学部教授
横山 陽子 日本サービス・流通労働組合連合中央執行役員
(50音順)

4 議事概要

○内閣府本多参事官
それでは、定刻となりましたので、第1回「『仕事と生活の調和連携推進・評価部会』『生活と仕事の調和関係省庁連携推進会議』合同会議」をはじめさせていただきます。
本日は、大変早朝に、お忙しいところ、お集まりいただきありがとうございます。部会長選任までの間、進行を担当いたします、私、内閣府仕事と生活の調和推進室参事官の本多と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
連携推進・評価部会は、憲章、行動指針に基づき、その点検・評価を行うとともに、仕事と生活の調和の実現のための関係者の連携推進を図るため、トップ会議の下に設置されたものでございます。本日は、別途関係省庁の密な連携を確保するために設置された関係省庁連携推進会議と合同で開催をするものです。
部会構成委員及び関係省庁の皆様の御紹介につきましては、時間の関係上、お手元の構成委員名簿と参考資料をもってかえさせていただきたいと思います。資料の参考2と参考3にそれぞれ名簿が付いてございます。
それでは、ここで、まず部会長の選出を行わせていただきます。
部会長につきましては、構成委員の互選で決めることとなっておりますが、皆様御推薦ありましたら、よろしくお願いいたします。
佐藤先生、お願いします。

○佐藤委員
憲章や行動指針のとりまとめに御尽力いただきましたということもありますので、是非、樋口委員にお願いしたいと思います。

○内閣府本多参事官
ただいま、佐藤委員より樋口委員の推薦がございましたが、皆様御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」と声あり)

○内閣府本多参事官
それでは、御異議ございませんようですので、部会長を樋口委員にお願いしたいと思います。
樋口部会長、どうぞよろしくお願いいたします。

○樋口部会長
おはようございます。微力ながら、このとりまとめに全力を尽していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、会議の開催に当たりまして、まず上川大臣からご挨拶をお願いいたします。

○内閣府上川大臣
おはようございます。第1回の連携推進・評価部会、関係省庁連携推進会議の合同会議の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げたいと存じます。
ただいま、樋口委員が部会長に選任されたということで、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
昨年12月に官民トップ会議が開催されまして、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の憲章とその推進のための行動指針のとりまとめをしたところでございます。御協力をいただきました皆様におかれましては、この場をお借りしまして、改めて心からの感謝を申し上げる次第でございます。
働き方の見直しにつきましては、これまで一部の先進的な企業におきまして取組がなされてきたところでございますが、その広がりにつきましては、欠けておりました。先般、政労使の合意によりまして憲章と行動指針がとりまとめられたということで、今後、社会全体を動かす大きな起爆力になるものと確信をしているところでございます。
憲章、行動指針の目指す社会の実現のためには、労使が自主的に取り組んでいくことが基本ではございますが、国や地方公共団体が積極的にそれを支援していくこと、そして、社会全体として、運動として取り組んでいくことが極めて重要であると思っております。
そこで、関係者相互の連携を一層推進し、企業とそこで働く人々、国民、そして国や地方公共団体がスクラムを組んで仕事と生活の調和の実現に取り組んでいくこと、また、その進捗状況を把握、評価し、政府をはじめ関係者の取組に反映するために、今般、官民トップ会議の下に本部会が設置されたところでございます。
政府では、政労使、また地方公共団体がパートナーとして密接に連携し、協働するネットワークの中核といたしまして、今年1月8日に仕事と生活の調和推進室を設置したところでございます。
また、憲章と行動指針の理念を広く周知し、企業等の取組を促すために、昨年末から日本経団連さん、連合さんなどを訪問させていただきまして、企業において仕事と生活の調和のための具体的な方針を決めていただき、また実行に移していただくキーマンを、例えばチーフ・ワーク・ライフ・バランス・オフィサー、CWOというような名称で定めていただきまして、トップダウンによりまして、強力にこの推進を内外に向けて明らかにしていただくということで、積極的な取組をお願いしているところでございます。
現在はその取組を更に加速していきたいということで、私自らリーダーとなりまして、トップの皆様に協力を要請する、「職場を変えよう!キャラバン」ということで展開をいたしているところでございます。
今年を仕事と生活の調和元年と位置付けまして、官民トップ会議及び本部会におきまして、推進の中核としての役割を是非とも果たしていただくべく、政府としても全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
委員の皆様におかれましては、精力的な御議論を更に深めていただき、また関係省庁等の施策につきましての忌憚なき御意見等もお寄せいただきまして、関係省庁を含めた積極的な連携によりまして、国民運動としての成果を上げていただくことができますよう、心からお願いを申し上げまして、私の冒頭の挨拶にかえさせていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

○樋口部会長
ご挨拶どうもありがとうございました。
それでは、議事を進めてまいりたいと思います。まず、事務局から本日の議事につきまして説明をお願いいたします。

○内閣府本多参事官
お手元の議事次第をご覧ください。
本日は、本部会の進め方についてまず御議論いただきまして、その後、各府省における取組状況と今後の施策展開について関係省庁からご説明をいただきまして、意見交換をしていただきます。その後、男女共同参画会議仕事と生活の調和専門調査会の下で議論が行われ、既に発表されております実現度指標と企業が仕事と生活の調和に取り組むメリット、この2つにつきまして御報告をいただくこととしております。

○樋口部会長
それでは、部会の進め方について、事務局から説明をお願いいたします。

○内閣府本多参事官
お手元の資料1「連携推進・評価部会の進め方について(案)」と、併せて、参考2「仕事と生活の調和連携推進・評価部会の開催について」の2つをごらんください。
この部会ですけれども、参考2のペーパーにありますように、憲章及び行動指針の点検・評価を行うために設置されたものでございますので、今年度からスタートして、今後、毎年開催していく予定であります。
進め方についてのペーパーに検討項目がございますけれども、この検討項目は毎年開催する中で取り上げていくものとして、挙げているものでございます。
具体的には「1 各主体の取組の推進」として、政府をはじめ各主体の有効な取組方法や連携方策等の検討、取組状況を踏まえた課題の整理、今後の課題に対応した取組の改善策の検討をお願いしたいと考えております。
「2 『数値目標』及び『実現度指標』による点検・評価」といたしましては、具体的な評価の仕方等の検討、指標の現状報告、評価、点検・評価結果の政策や各主体の取組への反映についての検討をお願いしたいと考えております。
「○ スケジュール」の部分についてですが、現時点で見通せる範囲といたしまして、本年度中の予定を書いているものでございます。本日、第1回は各府省、次の第2回は部会のメンバーになっていただいている各主体のそれぞれの取組状況と今後の展開を御報告いただきまして、それについて御議論をいただきたいと考えております。第3回は取組の現状から見た当面の課題、特に政策課題について御議論をいただきたいと考えております。
第1回から第3回まで開催間隔が非常に詰まっておりまして、皆様には御多忙のところ、かなり御無理なお願いを申し上げることもあろうかと思いますけれども、予算編成等のスケジュールを踏まえますと、できましたら、このスケジュールでお願いをしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
第4回以降につきましては、日程は入れておりませんけれども、議題としては概算要求の内容、平成21年度予算、点検・評価につきまして、その時期等や結果について御議論をいただきたいと考えております。
続きまして、ページの下の方にございます「○ 関係省庁連携推進会議との関係」ですが、今回合同開催ということになっております。この推進会議と部会は原則として今後も合同開催ということを予定していますが、必要に応じ、部会の単独開催も当然あり得るということでございます。
部会の進め方につきましては、以上です。

○樋口部会長
ただいまの説明につきまして、ご質問がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、次の議題に移ります。各府省における取組状況と今後の施策展開について、関係省庁より順次説明をお願いしたいと思います。
まず、内閣府からお願いします。

○内閣府本多参事官
引き続き、私の方から「内閣府における取組状況と今後の施策展開について」ということで、資料2-1、2枚のものについてご説明させていただきます。時間も限られておりますので、要点を絞ってご説明いたします。
資料2-1の表ですが、こちらは憲章、行動指針が策定されて以降、これまでの取組です。
普及啓発活動といたしましては、2月から3月にかけて4回のシンポジウム等のイベントを開催いたしまして、それぞれ数百名の参加者がございました。
また、専用ホームページということで、仕事と生活の調和ポータルサイトを内閣府のホームページの中に立ち上げております。
「(3)啓発資料の作成」ですが、こちらについては憲章と行動指針を掲載した白表紙のパンフレットを作成いたしまして、いろいろなチャネルを通じて、これまでに約2万2,000部を配布したところでございます。
このほか、政府広報、各種会議など、利用可能な機会をとらえて周知を図っております。
(5)の実現度指標等の公表につきましては、後ほど男女局から説明がありますので、省かせていただきます。
続いて「II ネットワークの構築」ですが、こちらは都道府県に仕事と生活の調和に係る窓口の設置をお願いいたしまして、設置をされたところでございます。
また、関係団体に対しましては、先ほど大臣のご挨拶の中でもございましたけれども、大臣自らが先頭に立って働きかけを行っていただいているところでございます。
続いて、資料2-1の裏面になります。こちらは平成20年度、今年度に行う予定の施策でございます。平成20年は仕事と生活の調和元年ということで、国民運動としての広がりを持たせることが重要であると考えております。このため、まずは運動を象徴するシンボルマーク及びキャッチコピーを近々決定する予定でありまして、これを活用して運動全体を統一的に展開してまいりたいと考えております。
また、既に立ち上げておりますホームページについても、コンテンツはまだまだこれからという状況でございまして、さまざまなコンテンツを盛り込んで充実を図っていく予定としております。
(3)の内閣府や厚生労働省等が行うシンポジウム・セミナーにつきましては、主として各種月間が集中している秋、10月から11月を集中広報期間として、効果的な連携を図っていきたいと考えております。
啓発資料につきましても、2種類考えております。1つは、企業や自治体向けの、どちらかと言えば、実務家向けの取組の手引書となるようなものとしてハンドブックを考えております。もう一つは、一般国民向けのわかりやすいコンセプトブックといったもので、2本立てを考えているところでございます。
「II ネットワークの構築」につきましては、平成19年度に設置した都道府県の窓口を活用して、担当者会議を開催する予定としております。 また、企業間のワーク・ライフ・バランスの担当者の方たちをつないで、情報交換のネットワークをつくったり、あとはNPOなど幅広い民間団体との連携も進めたいと考えております。
「III 調査研究の推進の部分」ですが、一応ここに個人、企業、社会全体という3つの切り口で、ワーク・ライフ・バランスのインパクトについて研究していく予定にしておりますけれども、ここについては、具体的な内容はこれから詰めていくこととしております。
2枚目は、表彰関係をまとめたものですけれども、こちらは仕事と生活の調和の普及啓発を図っていく上で、特に先進的な取組をしている個人、団体を表彰し、国民全体の意識を醸成していくことも必要なため、関係省庁で表彰制度を設けております。
上が、内閣府のやっている表彰で、平成19年度に子どもと家族を応援する日本という表彰制度を立ち上げました。こちらは、子育てや子育てを担う家族を支援する活動に功績があった企業、団体、個人を対象に、内閣総理大臣賞と内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)賞の2つを交付することとしております。現在、5月中の表彰を目指して、厚生労働省などの関係省庁、また都道府県等から推薦のあった中から、表彰者の選定作業を進めているところと聞いております。
また、厚生労働省では、平成19年度から均等・両立推進企業表彰を立ち上げております。この表彰は平成18年度まで実施していたファミリー・フレンドリー企業表彰と均等推進企業表彰の2つを統合しまして、女性労働者の能力発揮を促進するための積極的な取組及び仕事と育児・介護との両立支援の取組を推進している企業を対象に、厚生労働大臣または都道府県労働局長から表彰しております。
これらの表彰がより効果的なものとなりますよう、現在、推薦を受けるという形で連携をしているところでございますが、今後も内閣府と厚生労働省、そのほかの省庁、更には地方公共団体とも連携をとって実施していきたいと考えております。
内閣府からは、以上でございます。

○樋口部会長
続きまして、総務省お願いします。

○総務省阪本課長
総務省から、資料2-2に基づきまして、最近の施策の展開についてご説明させていただきたいと思います。総務省としては、テレワークの推進を行っております。テレワークの説明でございます。
まず現在行っています「1 普及啓発」という点、これは厚生労働省と連携をしまして地域セミナーを開催をいたしております。全国6か所でセミナーを開催しておりまして、テレワークの実証実験ですとか、あとは各地のテレワークの導入事例の報告などについて、普及啓発を実施をしているところでございます。
テレワークの実証実験ということで基盤整備の実験を行っているものでございますが、まず厚生労働省と連携をいたしまして、テレワークの試行・体験プロジェクトということで、約100ほどの企業ですとか地方公共団体等に、テレワークの試行・体験を行っていただいているところでございます。
先進的テレワークモデルシステム実験ということで、これは全国5か所で実施しているものでございますが、先進的なシステムということで、例えば最近のIPv6ですとかシンクライアント、あとはSaaSといった先進的な技術を使いまして、テレワークの様々な社会的効果を検証するというモデルシステム実験を行っているところでございます。
平成20年度でございますが、更にテレワークの普及促進のための実証実験を実施していきたいということでございまして、試行・体験プロジェクトにつきましては、会社とか団体を倍増して実施をするということでございます。
それから、先進的テレワークモデルシステム実験につきましては、例えば医療分野のテレワークですとか短期移住のテレワークなど、新たなテレワーク効果を検証していきたいと考えているところでございます。
「2 普及啓発」につきましても、実証実験実施地域等でセミナー等を開催いたしまして、併せて平成19年度の実証実験の結果をビデオとかパンフレットで周知・啓発する予定でございます。
「3 その他」といたしまして、テレワーク環境整備税制ということで、今、関連設備の導入について、地方税の課税標準の軽減措置ということで、平成20年度まで措置がされております。これについては平成20年度末まで引き続きやるということと、拡充要望も予定しているところでございます。
総務省としては、以上でございます。

○樋口部会長
ありがとうございます。
続きまして、文科省お願いします。

○文部科学省川上課長
それでは、文科省の取組でございますが、資料2-3をご覧いただければと思います。行動指針の中で、国の取組というのが載せられてございますけれども、その各項目に従って分けてとりまとめをしてございますので、それを前提にご覧いただければと思います。
「1.就労による経済的自立」として「一人ひとりの勤労観、職業観を育てるキャリア教育を学齢期から行う」という取組が求められているわけでございます。まず学校における指導としては、小学校段階から指導要領に基づきまして、子ども一人ひとりの勤労観・職業観を育てるためのキャリア教育というものに取り組んできているわけでございます。とりわけ一昨年の12月に約60年ぶりに教育基本法が改正されまして、教育の目標の1項目として、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うことということが規定をされたということも踏まえて、つい先日でございますが、3月の終わりに策定をいたしました新学習指導要領でもキャリア教育について明記をし、さらなる指導の充実を図っていくことにしてございます。
基本的に学校における指導というのは指導要領に基づいて行いますので、こういうことであるわけでございます。特に中学校段階がこういうキャリア教育の中心であるということで、従来から兵庫県の全公立中学校において行われておりました「トライやる・ウィーク」という試みがあったわけでございますけれども、これを参考に全国展開をしようということで「キャリア・スタート・ウィーク事業」というものを立ち上げて、中学校を中心として5日間以上の職場体験を実施する教育、こういう形でのキャリア教育の推進を図ってございます。これまでに193地域892校でこういうものが開始をされ、拡大をしているところでございます。
あと、高校段階については、普通高校におけるキャリア教育充実のための調査研究を行っております。
次のページにまいりますけれども、目指せスペシャリスト事業というように、専門高校における先導的取組に対する支援といったような、小規模でございますけれども、部分的な事業を行ってきてございます。
「2.多様な働き方の選択」ということで、特に女性の再就職、就業継続の支援という観点があるわけでございますが、文部科学省は研究関係も担当しておりますので、それについて女性研究者の支援ということで取り組んでいるところでございます。これにつきましては、仕事と生活の調和のみならず、科学技術基本計画であるとか女性参画加速プログラム、いろいろなところで位置づけをしてございます。
活躍が期待されながら、女性の参画が進んでいない分野として、現在、女性医師、女性研究者、女性公務員という3分野を重点的にやっていこうというのが、男女共同参画局の方でお決めになっておられるわけでございますけれども、その1つとして女性研究者という位置づけになってございます。女性研究者につきましては、科学技術振興調整費という枠組みがあるのでございますが、ここで女性研究者が最大限能力を発揮できるような取組を支援するということで、モデル事業をやってございます。現在、20機関を選定しておりまして、そういうところで進めているところでございます。
また、学術振興会において、いわゆる博士後期課程の学生及び、ポスドク、ポストドクターを支援する特別研究員事業というのがあるわけでございますが、その年齢層というのは女性にとってみると出産育児によって中断する時期でございます。年齢制限が設けられておりまして、研究中断をすると、復帰するという余計に時間がかかるものに対して対応ができないということで、女性が研究を続けていくための阻害要因になっているというご指摘が各方面でございますけれども、復帰できるような支援を実施するということにございます。
3点目は、保育サービス、育児などの支援でございますけれども、教育の原点であります家庭教育に対する支援を20年度から新たに行うということをしております。
次のページにまいりますが、幼稚園、保育所の連携を進めるということで、認定子ども園制度の推進をしてございます。特に、認定子ども園の推進でございますが、現在、中教審において検討しております教育振興基本計画の中におきましても、なるべく数値目標を定めて推進を図っていこうという準備をしているところでございます。
そのほか、放課後子ども教室推進事業というのがございます。これも厚生労働省と連携をしたものでございますが、小学生が放課後、安全・安心に活動できる拠点をつくって、遊びであるとか学習であるとか様々な体験・交流といったようなことが行えるということで、これも全小学校区に広げるべく取り組んでいるところでございます。
最後に、多様な教育訓練システムの関係でございますが、訓練システムそのものは厚生労働省の担当であるわけでございますけれども、近年、大学、専修学校といったところは社会人の再チャレンジの場としていろいろ広げられてきてございます。政府としても、それを支援しようということで、<1>、<2>にありますような事業を組んで支援をしていくところでございます。
簡単でございますけれども、以上このような取組をしておりますので、ご理解いただければと思います。

○樋口部会長
ありがとうございます。
厚労省、お願いします。

○厚生労働省生田参事官
それでは、お手元の資料2-4でご説明をいたします。
まず、憲章、行動指針の策定から今までの取組として、1ページ目でございますけれども、国民運動としての仕事と生活の調和の社会的気運の醸成を図るために、本日、モデル企業10社を指定いたしました。
これは5ページをご覧いただきたいと思います。決定した企業につきましては、鹿島建設、キャノン、住友商事、ANAなど10社でございます。
具体的に取り組んでいただく内容は6ページにございまして、こういった社会的影響力のある企業の取組を広く周知することを通じて、仕事と生活の調和をより進めるということでございます。
スケジュールとしては、7月に各企業にトップ宣言を行っていただきまして、アクションプログラムを来年2月をめどに作っていただき、具体的な取組の内容などにつきまして、マスコミ等を通じて周知していくというものでございます。
1ページ目に戻っていただきまして、憲章、行動指針の周知あるいは地方公共団体との連携につきましては、2と3に書いてあるとおりでございます。
4は企業の取組の促進ですが、非常に大きなものとして、一番上の項目にございます「労働時間等見直しガイドライン」の改正がございます。
これにつきましては、9ページをご覧いただきたいと思います。9ページにございますように、これは労働時間設定改善法という法律に基づく大臣告示でございまして、それを最近改正したというものでございます。
改正内容は2にございますけれども、経営トップのリーダーシップの重要性について明記するとともに、一番下の項目に5つの事項が並んでございますが、労使間の話し合いの重要性を踏まえた計画的な取組の推進、年次有給休暇の取得促進、長時間労働の抑制等について明記いたしまして、企業に取組を促すということでございます。
一番下の(参考)にございますように、こういった内容につきましては業界団体に要請したり、あるいは労働基準監督署などが周知啓発を行うということでございます。
内容の決定に当たりましては、公労使三者構成の労働政策審議会で御議論いただきまして、労使の理解を得た形で普及していくということでございます。
1ページ目に戻っていただきまして、一番下の5でございます。これは児童福祉法と次世代法の改正法案を国会に既に提出いたしております。内容につきましては、11ページをご覧いただきたいと思います。11ページの上の方のIの<1>で、新たな子育て支援サービスの創設ということで、保育ママ、一時預かり事業、乳児家庭全戸訪問事業といった内容を法的に手当するといったような内容が、その下のIIで、仕事と家庭の両立支援の促進ということで、次世代法の改正の概要が書いてございます。次世代法の改正につきましては、今まで大企業に義務付けられておりました一般事業主行動計画の対象を101人以上企業、中小企業まで広げるということ、あるいはその内容の公表、周知につきまして、義務付けをするといったような内容が含まれてございます。
恐縮でございますが、2ページ目に戻っていただきまして「6 保育サービスの充実」でございます。これにつきましても大きな動きがございまして、今年の2月27日に「新待機児童ゼロ作戦」というものを策定いたしまして、今後3年間の重点的な取組を進めることにいたしました。具体的な内容につきましては、12ページをご覧いただきたいと思います。
12ページに「新待機児童ゼロ作戦」の概要が書いてございます。真ん中の3年間の重点的取組でございますが、10年後の目標といたしましては、行動指針で定められました数値目標を中核に据えまして、右側に書いてあるような具体的な取組をするという整理でございます。
また2ページ目に戻っていただきまして、7のテレワークの関係でございます。これにつきましては、全国2か所、東京、大阪で相談センターをつくって対応しているということでございます。
続きまして、2ページ目、平成20年度予算の対応でございます。
「1 社会的気運の醸成」につきましては、今、申し上げたモデル事業の対応に合わせまして、2つ目の項目にございます、「仕事と生活の調和推進会議」というものが大きな内容でございます。
これにつきましては、恐縮ですが13ページをご覧いただきたいと思います。13ページの図に書いてございますように、都道府県労働局ごとに、メンバー構成といたしまして労働者団体、使用者団体の方、学識経験者の方、地方公共団体にも参画いただきまして、地域の特性を踏まえた仕事と生活の調和につきましての提言・目標設定、あるいは好事例の収集・情報提供を行っていくものでございます。
2ページ目に戻らせていただきまして、2の企業の取組の促進ということで、先ほどご説明しましたガイドラインを周知・啓発するということです。
次の項目にございますように、中小企業に対しまして新しく助成金制度を創設いたしております。これはまた後ほどご覧いただければいいのですが、15ページ、16ページに団体助成あるいは個別企業助成の具体的な内容が書いておりますが、そういった助成制度を新しく設けてスタートさせているところでございます。
3の企業における次世代育成支援ということで、これは先ほどの次世代法の改正等も踏まえた対応でございます。
「4 仕事と家庭の両立を図ることのできる環境整備の促進」でございますが、一番上の育児期における短時間勤務制度の導入・定着支援ということであり、これにつきましては、19ページに助成金の創設のことが書いてございますけれども、そういった助成金などを活用しまして、普及していくということでございます。
その下に、事業所内託児施設の設置・運営等の支援の促進と書いてございますけれども、これにつきましては、支援対象企業を拡大するなど、充実を図っているところでございます。
その他、男性の仕事と育児の両立に関する意識啓発の推進といったことを行っておりますし、マザーズハローワーク事業につきましては拠点を48から98に増やすということで、子育て中の女性のマン・ツー・マンの就職実現までの支援をきめ細かに行っているところでございます。
そこから下の3つの項目、それから5の部分につきましては、「新待機児童ゼロ作戦」などによります保育環境の整備に関する施策の充実の内容でございます。
続きまして、3ページは「6 先進企業の表彰や企業の取組の診断・点検の支援」でございます。一番上の項目が、新しい取組としてございまして、仕事と生活の調和推進指標診断サービス事業ということでございます。これは希望する中小企業に対しまして、アドバイザーが診断、指標で労務管理上の問題点や阻害要因を分析して、こういう改善を行うべきだという指導を行う事業でございます。
そのほかに、表彰事業あるいはその下に書いてございます両立指標を活用した診断・促進事業といったものがございます。
「7 パートタイム労働者の均衡待遇確保と短時間正社員制度の導入促進」は、パートタイム労働法の改正をさせていただきまして、今年の4月から施行されてございます。その中で措置されている内容でございますし、これを促進するための助成金につきましては、後で19ページをご覧いただきたいと思います。
「8 テレワークの普及促進」につきましては、一番上の項目にございますように「在宅勤務ガイドライン」というものを作ってございます。これを見直しまして「行動指針」の中でお示しいただきました「2010年度までにテレワーカーの割合を2割にする」といった目標を達成するために対応していくことにいたしております。テレワーク相談センターは先ほど東京、大阪と申しましたが、次いで名古屋にも設置するということでございますし、テレワーク・セミナー等も新しく実施していくということでございます。
「9 女性の職業キャリアの継続が可能となる環境整備」ということで、企業雇用管理改善の促進などを進めてまいります。
「10 若者や母子家庭の母等、経済的自立が困難な者の就業支援等」でございます。大きなテーマとしてはフリーターの常用雇用化がございまして、平成20年度はフリーター常用雇用化35万人実現ということを目標に対応するということでございます。その下に、母子家庭の母などの自立の支援のための様々な対策が書いてございます。
11は高齢者の関係でございます。高齢者につきましては、就業率を上げていくという非常に大きなテーマがございますけれども、65歳までの雇用機会を確実に確保していくこと、それから先70歳まで働ける企業を普及促進していくといった対策に、非常に力を入れているところでございます。
それから、団塊世代につきまして、さまざまな形での再就職支援に力を入れるということでございます。また、多様な働き方といたしまして、シルバー人材センターの普及も図っていくということでございます。
12は、自己啓発、能力開発の関係でございますが、これにつきましては能力開発の形成支援のための労働市場のインフラ整備ということで、既にございます教育訓練給付あるいは公共職業訓練などにつきまして、メニューの拡充も含めまして、きめ細かに対応していくということでございます。
若年者等に対する職業キャリアの支援といたしまして、地域若者サポートステーション、ニート対策といったようなもの、あるいは若者自立塾といったような対策もこの中に含まれておりますが、さまざまな助成金による支援を行っていくということでございます。
最後に3ページの一番下でございます。「平成21年度以降の予定」でございますけれども、「新待機児童ゼロ作戦」は3年間の重点戦略でございますので、それを着実にやっていくということと、一番下に書いてございます「新雇用戦略」の案を、経済財政諮問会議で舛添大臣から御報告するということになってございます。早ければ4月中に御報告するということで、現在、内容を検討中でございまして、その中でも、仕事と生活の調和につきましては、私どもも重点事項と理解いたしておりますので、必要なメニューを盛り込んでまいりたいと考えてございます。
以上でございます。

○樋口部会長
ありがとうございました。
最後に、経産省お願いいたします。

○経済産業省高橋室長
お手元の資料2-5をごらんいただきたいと思います。
大きく分けて3つの系が書いてございます。
1つ目は、中小企業生産性向上プロジェクトの関係でございます。こちらにつきましては、昨年ワーク・ライフ・バランスのトップ会議の御議論の中でも、ワーク・ライフ・バランスと言ってみたところで、企業の生産性が上がらないとそう簡単にはできないという御指摘が多々あったと思います。とりわけ中小企業のところについては、きちっと取り組むべきだという御議論もあったと思います。こうした中、中小企業庁において昨年11月に中小企業生産性向上プロジェクトというのをまとめさせていただきました。 御議論の中で、下請取引の適正化の部分についても、ちゃんとスポットを当ててくれというようなお話もあったと思います。下請取引の適正化につきましては、今、業種ごとにガイドラインをつくっております。現在は8業種でございますけれども、平成20年度にもう2つぐらい、国交省とも相談をいたしまして、例えばトラック運送だとか住宅建材というような、やや独自の慣行が残っているようなところについても、実践に向けて掘り起こして、きちっとやっていくという構えを省庁横断的に考えております。
これ以外に、中小企業生産性向上プロジェクトの中には中小企業のIT支援とかいろいろございますけれども、とりわけ御指摘のあった下請のところにつきましては、ガイドラインをつくるとともに、これはまだどこまでできるかわかりませんが、現在は各地方経産局にある相談窓口を拡充し、例えば、各都道府県に、中小企業が、容易に訴えられるような拠点をつくるというようなことも考えているところでございます。
2つ目の系は、平成20年度に行う施策の2のところでございます。今、申し上げましたように、中小企業はワーク・ライフ・バランスといっても簡単にできることではございませんが、商工会議所や商工会、現場のネットワークを見る中で、そうは言っても、中小企業の中でも先駆的にうまくできている、ワーク・ライフ・バランスをきっちりやって、それが生産性の向上にも結び付いて企業の競争力の源泉にもなっている、こういう企業も幾つもございますので、一体こういう企業ではどういう取組ができているからうまくいっているのかという秘訣みたいなところを、ある程度うまくいっていない企業と対比をした上で掘り起こしてもらって、それをマニュアルにまとめる。まとめただけではなかなか伝わりませんので、シンポジウムを開く等をして、中小企業に広く普及啓発をしていきたいということを、平成20年度に考えております。
3つ目は「3 多様な働き方の選択」というところに書いておりますもので、従来までの取組のところでは、企業とOB人材活用推進事業、そして、平成20年度に行う施策では新現役チャレンジ支援事業と書いたところでございます。これは従来施策を発展させたというイメージで、要すれば、典型的に申し上げれば、都市部の大企業で技術を身につけた団塊の世代の技術者の方がリタイアした後、人材、とりわけそういう技術者の逼迫感が解消されていない地域の中小企業に向けて、こういう技術を持った人が、こういうところにいるというデータベースを整備して、地域の中小企業からこういうニーズの人がいないだろうか、こういうニーズの人がいたらフルタイムとは言わない、週に3日でもいいから働いてほしいのだけれどもというようなリクエストがあれば、引き合わせるという事業でございます。
従来は、同一都道府県の中で閉じていた取組ですが、これだと都市部から地方という流れが加速いたしませんので、平成20年度からはこのデータベースを同一都道府県で閉じるというようなことなく、全国的に広げていって、こういうニーズの人がどこかにいないかということに対して、もっと広範に、迅速に対応できるような体制をつくるということで、大幅に拡充をしていくということを考えているところでございます。
以上でございます。

○樋口部会長
ありがとうございました。
以上、5つの府省から説明をいただきました。

○内閣府本多参事官
それで、関係省庁の取組をとりまとめたものを資料2-6として配付しております。こちらは予算額に着目した資料でございまして、こちらをご説明させていだたきたいと思います。

○樋口部会長
お願いします。

○内閣府本多参事官
資料2-6は、ただいま各省から説明がありました平成20年度分の4省のワーク・ライフ・バランス関連の主な施策をとりまとめたものでございます。資料の冒頭に事業の総額が書いてございますが、6,626億円という額になっております。
ただこれは、額の計上が難しい点がいろいろございまして、大きな事業の中の一部がワーク・ライフ・バランスに資するというものについては、事業の掲げ方としまして、額の内数ということで書いているものが幾つかございますが、そういうものは総額の中には計上はしておりません。また、幾つか複数事業に重複して計上されているものもございまして、それは除いて集計をしたものでございます。こういった額ということで、6,626億円ということで御承知おきください。
事業内容は既に説明済みですので省きますけれども、この資料は支援の対象別に額を足し上げておりますので、そこだけ御紹介させていただきます。
「1 企業の取組を支援する事業」ということで、こちらの事業の額が859億円でございます。
めくっていただきまして「2 地域の取組を支援する事業」ということで、こちらが4,690億円という額になっております。
3ページ飛んで4ページになりますけれども「3 国民の取組を支援する事業」は、1,073億円でございます。
最後に、対象別という切り口とは違いますが、調査・研究を取り出しておりまして、こちらが2億6,000万円となっております。
以上です。

○樋口部会長
ありがとうございます。
それでは、ただいままでの説明につきまして、皆様からご意見をお願いしたいと思います。どなたからでもご自由にご発言いただければと思いますが、いかがでしょうか。
佐藤さん、どうぞ。

○佐藤委員
資料2-1の内閣府の取組で、今後、認知度調査をやられると書かれていて、確かに仕事と生活の調和の憲章等々の普及活動などに関して、その効果を個人レベルで測定するのは非常にいいことだと思います。
そのときに、是非お願いしたいのは、憲章なり行動指針ということだけではなく、その中にも入っているのですけれども、ワーク・ライフ・バランスを実現するために必要な知識、例えば働くことに関わる権利というのは結構知られていない。育児休業の取得の権利を知っている人がどのぐらいいるかというと、実は知っている人は5~6割です。高校を卒業して就職する人でも、例えば最低賃金とか有給休暇取得の権利があるというのも、これは色々なデータがありますけれども、6割ぐらいの認知度という状況もあります。
ですから、ワーク・ライフ・バランスということだけではなく、例えば働くことに関わる権利で、ワーク・ライフ・バランスを実現する上で知っていた方が望ましいものの認知度を調べていただけるとありがたいと思います。
文科省の事業などで、高校生等で就職する人、いろいろキャリア形成支援事業があって、就業意識啓発ということもすごく大事ですけれども、基本的な働くことに関わる権利みたいなこともきちっと教えているのかどうか、その辺をもしやっていなければやっていただくとありがたい。

○樋口部会長
何か役所側でありますか。どうぞ。

○内閣府本多参事官
今、御指摘いただきました点につきましては、調査の際に是非反映させていただきたいと思います。

○樋口部会長
ほかにいかがでしょうか。
それでは、また後で時間があれば、自由に御討議いただきたいと思います。今、佐藤さんの方から出された意見あるいはほかの委員からも意見があるかと思いますが、議論を踏まえまして、今後是非取組を進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、続きまして、実現度指標及び企業が仕事と生活の調和に取り組むメリットにつきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○内閣府神田参事官
男女共同参画会議の下に仕事と生活の調和に関する専門調査会というのがございますけれども、そこで取りまとめられた仕事と生活の調和実現度指標と、あと企業が取り組むメリットの2つの調査結果について御報告をしたいと思います。御存じのとおり、この専門調査会の座長には、本日ご出席いただいております佐藤先生にお願いをしているものでございます。
まず、資料3<1>の概要版で説明をしたいと思います。仕事と生活の調和の実現度指標については、先日合意されました行動指針の中で、その設計図については合意されております。今回、その設計図に基づいて、実際の統計データを基に指標をつくったというものでございます。
結果については、概要版の図のところを見ていただければと思います。これは5本の数字が書いてございますけれども、ここの中の5本の意味はその下の凡例に書いてございますように、「I.仕事・働き方」「II.家庭生活」「III.地域・社会活動」「IV.学習や趣味・娯楽等」「V.健康・休養」という5つの分野について、個人のレベルで仕事と生活の調和がどのぐらい過去変化しているか,具合がどのぐらい変わってきているのかというものについて、試算をさせていただいたものです。
グラフの中で2002年がクロスをしているところでございますが、これは2002年を基準年としまして、つまり100と置きまして、それからの各年の変化をそれぞれグラフで示したものでございます。
主な語句については、右側のコメントのところに書いてありますので、そこもざっと見ながら説明を聞いていただければと思います。
まず「I.仕事・働き方」については、1997年から2006年までを見ますと、上昇傾向で緩やかながらも上昇しているということです。1つはやはり育児休業制度の利用者が増えているようなことから、仕事の働き方の柔軟性が高まっているということでございます。
「II.家庭生活」につきましても、上昇しております。これは男性の家事・育児への参加が近年高まっている。水準としては低いものの、トレンドとしては高まってきているというようなことが反映されております。
「III.地域・社会活動」は、2002年ぐらいまではほぼ横ばいだったのですが、それ以降低下をしてきています。これは近年、交際・つき合いの部分がやや希薄になっているということがございまして、下落をしている。ボランティアという意味ではほぼ横ばいなんですが、交際・つき合いが低下をしているということでございます。
「IV.学習や趣味・娯楽等」でございますけれども、これは2001年ぐらいにかけて上昇していましたが、その後は緩やかながら低下をしております。
「V.健康・休養」を見ていただきますと、1997年が最も高い水準で、その後、緩やかに下降しながら、最近はまた改善しているようなでございます。だた、水準としては1997年の水準に戻っていないということです。これはやはり仕事量を理由とするストレス等を持つ人が増えているということでございまして、1997年の水準よりもまだ低い水準にあるということでございます。
次のページを見ていただきたいと思います。これまでのものは個人レベルでの実現度の進捗状況を見たもので、その次にありますのは環境整備指標というものでございますが、これは個人を取り巻く環境、制度と企業の取組等がどうなっているかということを示したものです。これも同様に、2002年を100としてトレンドを示したものでございます。これを見ますと、2002年まではおおむね横ばいだったのですが、その後、保育サービス等の充実あるいは収入面での自立する機会の改善、景気がよくなったということを反映して上昇しているということです。ちなみに、2002年までは保育サービスは勿論上昇トレンドではありますけれども、景気の悪かったということを反映して、それが相殺をしてしまいますので、おおむね横ばいで推移をしているという結果になっています。
また、その次以降は、今、申し上げました5分野を更に分解した要素で寄与度分解をしているというものでございますが、ここは説明を省かせていただきたいと思います。 資料3<2>は、それを更に詳しく見たものでございます。
資料3<3>につきましては、算出方法について説明をしています。これは技術的なことでございますので、説明は省略させていただきますが、やはり指標をつくる上で、なかなかすべての機関のデータをそろえることは困難です。そういうときにどうやって接続をしているかということを、オープンにさせていただいたという次第でございます。また、ごらんいただければと思います。
資料3<4>ですけれども、これは、今、ご説明させていただいた5分野とは別の括りで見たときにどうなるかということを説明をさせていただきたいと思います。まず資料3<4>の2ページ目を見ていただきたいのですけれども、ここに指標の大体の全体像が書いてあります。5分野と申しましたのは、左側に書いてあります5個の四角の中の分野です。それが、それぞれどういう構成になっているかということですけれども、中項目、更にそれが小項目に分かれています。
「行動指針」「憲章」では、仕事と生活の調和が実現した社会の姿として、3つまとめていただきました。
1つ目は、就労による経済的な自立が可能な社会。
2つ目が、健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会。
3つ目は、多様な働き方・生き方が選択できる社会、という3つの柱でした。
今、ご説明しました5つの分野を、それぞれ3つの柱で分解をするとどうなるかというのがこの色で分けたところでございます。経済的な自立ですと、待遇面での公平性と収入面での自立可能性ということになる。それぞれ3つを色分けしたものです。それを仕事の部分だけと全分野を含めた5分野で、縦で単純に小項目を合成するとどうなるかということをお示ししたのが1ページのところでございます。
1ページ目に戻っていただきたいと思います。ここで3本の線がございまして、これも先ほどと同じように2002年を100に置いています。まず経済的な自立の部分ですけれども、上昇をしています。これは待遇面での公平性とございましたけれども、主に女性の社会的な進出が進んでいるということがデータの中に入ってございますので、それを反映しているというのが上昇している原因でございます。また、収入的な自立のところでも、なだらかに上がっているということでございます。
また、2つ目の多様な働き方・生き方の選択ですけれども、こちらにつきましては2000年ぐらいまではほぼ横ばいだったのですが、これは雇用情勢が悪かったということを反映して横ばいになっています。その後は、景気もよくなりましたということで上昇トレンド。女性あるいは高齢者の就業率が上がり、失業率が低下しているというようなことがございまして、上昇しているというものです。
一番上にございます青い線ですが、時間と健康の状況でございます。2001年までやや上昇して、その後はおおむね横ばいということでございます。これは、1つには労働生産性が、実は仕事の時間が確保できるかというところで、時間当たりの労働生産性が入ってございまして、それが期間を通じて上昇要因として寄与しているというところが1つございます。
右のグラフは仕事、働き方だけではなくて、全5分野を合成したものになっています。緑のところは、左側の右のグラフは同じですので省略をさせていただきます。
ただ、赤いところが、左のグラフに比べて右のグラフは近年落ちてきているというところがわかります。これは地域社会のところで、やはり交際とかつき合いが低下しているというところが、ここのところに反映されているわけでございます。
青い部分ですけれども、ここにつきましては、左のグラフで近年の部分が横ばいだったものがちょっと上がってきています。これは家族との過ごす時間というものが充実をしてきているというようなことでございまして、上がってきているというのがございます。
また、過去のところについては、やや改善のトレンドが緩やかになっているということです。これは心身の健康の部分が徐々に低下をしてきていますので、それが反映されて、なだらかな、ほぼ横ばい程度の伸びになっているということが表れています。
最後のページですけれども、ここでは仕事・働き方の部分につきまして、小項目及び中項目の動きについて、ご説明をさせていただきたいと思います。
真ん中のグラフを見ていただきたいんですが「働く人の多様性(中項目)とその小項目」でございます。2000年までの数字が下落しているところでございますけれども、先ほど申し上げましたけれども、女性あるいは高齢者の就業というものが厳しかったことを表しています。
「過重な負担のない働き方」という中項目があるわけですけれども、その内訳を見てみますと、正直なところ2000年までは上がってきているわけですが、1つには先ほど申しましたけれども、時間当たりの労働生産性というものが押し上げ要因で効いているところがございます。また、フリーター数がございますけれども、過去にそのデータがないものですから、2000年以降しか入っていないということで、ややそこが上向きになっているところもございます。
次に資料4<1>でございます。これは「企業が仕事と生活の調和に取り組むメリット(概要版)」ということで、まとめたものです。
この調査は何をしたかというと、企業に対してワーク・ライフ・バランスを進める上でどういうメリットがあるのかということを紹介する、お勧めする趣旨で、企業にインタビューをして、どういう効果があったのかヒアリングをしてまとめてみましょうということで、今回は全国に散らばる17社の企業に対してインタビューを行いました。その結果をまとめたものです。
1つは、定性的などういうメリットがあるのか。もう一つは、定量的に見て、どのぐらいのコストがあったのかということをまとめたものです。
まず2のところを見ていただきたいのですけれども、両立支援あるいは柔軟な働き方をしたときのメリットはどういうものかということですけれども、ここに3つの企業の具体的な事例が書いてあります。
ざっと見ていただきましても、短時間制度を設けている、あるいは事業所内保育ということでございます。
「取組の効果(メリット)」としては、子どもを持つ女性従業員の定着率が向上した、また意欲が高まったということが書いてございます。
次のページをめくっていただきたいのですけれども、2つ目としては、業務の効率化または長時間労働の是正を進めた場合には、どういう効果が期待できるかということでございます。
業務の効率化の取組をしている企業を見ますと、1つのやり方としては、多能工に育成する。あるいは無駄な業務は取りやめるというような業務の棚卸しを行う。業務の無駄取りを行うということでございます。その結果、業務の見直しや若手の育成が進む。チームワークが生まれたということでございます。
また、長時間労働是正につきましては、所定労働時間を3種類セットして、通常の時期、繁忙期、閑散期の3種類に分けてやりました。それによって、超勤が4割削減した。忙しい時期の所定労働時間を増やすということでございますが、超勤が4割減っているということでございます。
ある企業では、21時以降残業する場合には、手続を必要とするなどの21時ルールというものをつくってやりました。その結果、残業時間もかなり減りましたという例でございます。
3つ目は「(3)従業員の心身の健康保持」でございますけれども、ここでは健康診断の結果に基づいて、就業の制限を行ったということでございます。それによって、罹患率が3割も減少したという例がございます。
恐縮ですけれども、1ページ目に戻っていただきたいと思います。今のものが定性的な効果をまとめさせていただいたものです。
また、定量的な効果についてもまとめさせていただきました。これはワーク・ライフ・バランスに取り組むときに、コストがかかるのではないかという漠然とした抵抗感がある。それを払拭するために、できる限り具体的に、そういったコストを見える化できないかということで、ある程度大胆な仮定を置かせていただきながら試算をしたものでございます。
「コスト情報」のところをご覧いただきますと、2つのケースを設定しています。
1つは、ワーク・ライフ・バランスが推進されていない企業では、ケースAとしまして、出産を機に退職してしまう。
もう一つの事例としては、ワーク・ライフ・バランスを整備すれば、育休取得で継続就業できるということでございます。結局だれにお金を払うかということでございまして、そこでの差というものは、要するに中途採用のときには、中途採用にも結構費用がかかりますということでございました。
定量的には、中途採用の費用ですとか研究経費がかかりますという話ですけれども、それプラス、優秀な人が辞めてしまう。それに今まで関わってきた従業員の知識や経験が消えてしまう。こういう定性的な部分がコスト情報として図れます。こういう定性的な部分が企業にとっての大きな損失ではないでしょうかということを、試算によって再確認させていただいたというものでございます。
(2)の業務の効率化についても、残業が減るとどうか。残業が企業にとってコスト削減になるということも試算させていただいています。これはかなり大胆な仮定を置いて試算をしたものでございまして、それぞれの企業の状況によっては、この辺の数字は大きく変わるということでございますが、あくまでも参考して1つの事例を出させていただいたということでございます。
今、ご説明しました資料4<1>の最後のページに「3.推進の方法」として、まとめさせていただいています。3つまとめさせていただいています。
職場づくりが重要だということで、リーダーシップあるいはCWOによる取組の推進が重要だということです。
2つ目は、時間制約を理解した業務運営が必要である。
3つ目は、企業の枠を超えた取組の推進ということで、ネットワークの構築などが重要であるということをまとめさせていただきました。
ほかの資料ですけれども、資料4<2>は、今、ご説明させていただいたもののより詳しいバージョンでございます。
資料4<3>は、先ほどから大胆な仮定と申し上げていますが、具体的にどういう仮定を置いたかを書いております。
資料4<5>は、既存の資料で参考となるようなものを付けさせていただいています。
最後に一言申し上げたいのは、参考4でございます。これは専門調査会ではなく、男女共同参画局でまとめたものでございます。最終的には男女共同参画推進本部決定ということでまとめたものです。先ほどお話に出ていましたので、御紹介したいと思います。
4月4日にまとめさせていただいたということで、男女共同参画基本計画があるのですけれども、現状のままですと、やや参画が遅れている。国際的に見ても低水準だということで、それを更に加速させていくためにつくったものでございます。
そこに書いてございますように「意識の改革」が重要であることは当然ですが「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現」をやっていくことが1つの柱になっております。一方で「女性の能力開発・能力発揮に関する支援」ということで、遅れている分野、活躍が期待されていながら女性の参加が進んでいない分野ということで3つの分野を挙げて、今後、積極的に進めていきましょうという取組をとりまとめさせていただきました。
ちょっと長くなりましたが、以上でございます。

○樋口部会長
ありがとうございます。
佐藤先生から何かございましたら、お願いします。

○佐藤委員
仕事と生活の調和憲章をつくり、行動計画をつくったのは、ワーク・ライフ・バランスがとれていなくて、この点を変えなければ日本社会が持続できないということが背景にあったわけですが、実現度指標をみると、仕事・働き方の領域は改善しているわけです。ただしこれはトレンドですので、絶対水準を示すわけではない。つまり、今の状態が望ましいかどうかということは別です。実現度指標の方は変化を測定するもので、行動指針の方には、例えば長時間労働半減など数値目標がありますので、実際の水準については、実際の数字の方で見ていくことが大事で、両方の組み合わせで取組の成果を評価することが大事になるわけです。
もう一つは、実現度指標のそれぞれの指標は、それぞれの領域のひとつのまとまりとして把握するために作成されたもので、測定するものですから、指標を構成する要素ひとつひとつの変化をみるものではありません。もともと全体の見る指標ですので、一つひとつを見るのであれば具体的な指標を見ればいいわけですので、その点をご理解いただきたいと思います。

○樋口部会長
行動指針の中にありました実現度指標部分については、資料3ということでご説明いただいたのですが、資料4の方も併せましてご自由なご議論をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
八代さん、どうぞ。

○八代委員
今までいろんな御報告があったわけですけれども、とかく表彰制度も含めて、余裕のある大企業がやってくださいという1つのイメージみたいなものがあるが、やはりそれではなかなか広がらないのではないか。むしろ、余裕のない中小企業が必要な人員を確保するためにこれをやらざるを得ない、また、それによって質の高い労働者を集められるという、切迫度をうまく打ち出していく必要がある。そのときも零細な補助金を出すだけではなくて、やはり仕事のやり方自体を変えることによって、こういうワーク・ライフ・バランスとか男女共同参画を実現する。従来の働き方の延長では無理であり、仕事の仕方の革新であることを大胆に打ち出す必要があるのではないか。今、少し言われたわけですけれども、もう少しビジネスモデルの転換に重点を置いて、そういうことをしている企業をできるだけ見つけて、成功事例をうまく伝えること。
もう一つは、法的な整備ということで、先ほど総務省から言われたテレワークなどもそうですが、ICTの整備だけではなくて、やはり今の労働法がテレワークということを全く想定していない。目の前にいる労働者を管理することからきているわけで、これがもっと広がっていくと、ある程度従来のような管理体制を前提とした法では間に合わない部分が出てくるので、そうして法的な整備について、今から積極的に検討していく必要があるのではない。
3番目は、民間に対してああやれこうやれと言っておきながら、官庁は自分では何もしていない面がある。労働基準法の具体的な運用についても、民間には厳格に適用する一方で、ある意味では官庁が一番サービス残業等についても遅れているわけです。私は、本来、公務員にも労働基準法を適用して、霞が関に基準監督署を置くということで徹底的に取り締まれば、自動的にサービス残業も減る。官庁は国会があるから待機は仕方ないということなんですが、国会があったとしても、例えば全員が待機するのではなくて官房だけが待機するとか、そういう工夫はできるわけです。それがいつまで経ってもできない。是非、どこかの官庁あるいはどこかの局がモデル的にも、思い切って残業を減らすような新しいビジネスモデルを考えていただきたい。それから、関連するけれども、男性の育休も、昔、厚生省のある人が2か月取ったのが新聞に載ったぐらいで、それ以後どうなっているかわかりませんけれども、やはり徹底して、官が率先してやる。そのときにこういう問題が起こったけれども、これはこういうふうに克服したということになれば、民間に対しても新しい1つのメッセージにもなるし、大事な点ではないかと思います。

○樋口部会長
紀陸さん、どうぞ。

○紀陸委員
今の八代先生の最後の御意見は大賛成で、推進室が新しくできたというのは評価いたしますけれども、公務員の世界にもワーク・ライフ・バランスの推進チーフオフィサーみたいなものを設けるべきと存じます。今の先生の御指摘は積極的に推進をお願いしたいと思います。
質問で、本当は先ほどの検討課題、資料1のご説明の際に伺うべきだったかもしれませんが、この部会は、要するに数値目標と実現度指標を点検・評価するという趣旨でございますね、併せて、各取組主体の情報の連携を進めるということだと思いますが、基本的にはそういうことでございますね。
その場合に、数値目標というのは、基本的には10年先の世界を目指して、かつ5年の中間のときに、途中で動きを見るということで承っております。また、今、ご説明がございました実現度指標は、毎年数字を出していくということでございましょうけれども、いずれにせよ、みんなが取り組んだ成果がどういうふうに出るかというのは、後に結果として出てくるわけですね。特に21年度の予算があるから、今、開かなければいけないということでしょうけれども、特に評価の部分については、すぐ数字が出てくるような状況ではないと思います。
そうすると、政府の方の施策展開は理解できないでもないのですけれども、その他の主体が取り組んだものの数字は後から出てきますので、それは21年度予算に絡めて論議してといっても、時間的な点で理解しにくい点があるというのが質問の1点であります。

○樋口部会長
今の点はいかがですか。

○内閣府柴田室長
この部会の役割は、実現度指標などの結果を、何でこんなに進んだのか、何でこんなに進んでいないのか、ここでまず議論していただこうというのが1つです。関係省庁が出席していますから、ここで伺った話を、各省庁に戻って政策に活かしていこうということです。
それから、サイクルの話がありますけれども、それは紀陸委員がおっしゃるとおり、数字でわかる時期というのは毎年一定の時期ですし、平成20年の実績というのは、20年が終わらないとわからない話です。だから、予算に反映するといっても、前年のものをすぐに反映することはできないと思います。それは多分前々年のことを反映することになるのだろうと思っています。
ただこの会議は、定量的にわかるものについて評価することもありますけれども、実際に今やっていることについて、例えば現場で問題があれば、こういうことを直すべきではないかというお話をしていただくのも、是非お願いしたいと思っています。そういうものであれば、来年度の予算要求にもしかしたら反映できるものもあるかもしれないというのが、私どもの考え方であります。
定量的に把握できるものは確かに一定のサイクルで考えなければいけない。データが出てこなければ判断ができない。それはおっしゃるとおりです。ですけれども、ここには関係の皆様がいらっしゃるわけですから、我々が今取り組んでいること、ある意味では手探りでやっているところもありますけれども、我々はいいと思ってやっていますが、やはり外部の人からこの辺が足りないのではないかとか、この辺はもっとこうしたらいいのではないかという話があれば、この席でいろいろおっしゃっていただいて、我々はそれを踏まえて反省して、もう一回見直しをやろうと考えております。

○樋口部会長
どうぞ。

○紀陸委員
基本的には、政策を展開する場合に、都度、点検・評価を行って、その結果を反映するという趣旨の会合だということですね。

○内閣府柴田室長
はい。

○紀陸委員
それは確かにわかりましたけれども、資料1の「検討課題」の2の一番下、言ってみれば点検・評価結果を政策や各主体の取組に反映するということと思います。隣に古賀さんがおられますけれども、労使の取組について、この評価結果を反映すると言われると、非常に違和感を持つのです。
先ほども八代先生からお話がありましたけれども、大企業は既にいろんな、これも手探りの部分が大分ありますけれども、取組をはじめた段階です。中小企業もこれからということで、要するに、各会社においてどういう取組をするかという課題は様々です。様々であって当然だと思いまして、そういうものが政策結果の中身を、こうだからこれを反映すると言われてもちょっと違うのではないか。
あくまで調査結果というものは、各主体が、特に企業あるいは労使が取り組もうする場合の取組の素材の提供、情報提供、結果の供与、評価結果だと思います。それを反映しろと言われても、言葉として何となく違和感がある。各主体への取組への「反映」というのは、いわばこの部会の進め方の要項になるかと思いますので、各主体への取組への「反映」という部分は、細かい点ですけれども、表現に留意していただけたらと思います。
もう一点は、佐藤先生が主幹されておられる実現度指標の専門調査会とここの部会の関係はどうなのか。専門調査会で実現度指標の大きな仕組みはつくられたのでしょうけれども、その中身もここで評価をするのか。これは専門調査会でやるのか。その辺の関連を伺えればと思います。

○樋口部会長
それでは、まず1点目につきましては、古賀さんに御指名がありましたので、御意見をいただけたらと思います。

○古賀委員
古賀委員 意見はないです。

○樋口部会長
「反映」というところをどうするかということです。

○古賀委員
紀陸委員はもともと憲章や行動指針などの策定のときから、位置付けについてこだわっておられましたので、各主体の取組への反映のやり方、反映の仕方も含めてこだわっておられると思いますけれども、私は点検・評価結果や政策を、労使のみならず、これは各省庁、政府も含めてでしょうから、その取組について、結果に基づきながら次は何をやったらいいのかという「反映」は、別におかしくないのではないかと思っています。

○樋口部会長
ありがとうございます。
それでは、事務局、1点目と2点目を併せてお願いします。

○内閣府柴田室長
紀陸委員がおっしゃっている「反映」についての疑問を、私が十分理解していないのかもしれませんけれども、まずワーク・ライフ・バランスの憲章や行動指針は、労使のトップの方も、勿論、地方公共団体のトップや関係閣僚が入ってそこで決めた話でございます。ですから、関係の各主体、勿論行政も含めてですけれども、憲章なり行動指針に沿って一生懸命やっていきましょうという約束をしたはずであります。
そういう中で、今度は決めたものが具体的にどう進んでいるか。これは行動指針でも全体の話として見ることになっていたと思いますけれども、そこで数値目標が出てくる。出てきた実績について、先ほど申し上げましたように、この場でどう見るのか。やはりこの辺は足らないから頑張りましょう、あるいはこの辺はもう少し直しましょうという話が出てくるのは当然なのではないでしょうか。皆様方、それぞれ関係の各界の方がいらっしゃるわけですから、出た話を踏まえて、もしかしたらこの辺はもうちょっとやってみましょうということで、例えば労働組合なり企業の方にそういう話をお伝えいただいて、また企業の方の色々な意識あるいは労働組合の意識を喚起するということは、何もおかしい話ではないと私は思っております。
そういう意味で、ここでは「反映」ということを書いておりますけれども、今、私が申し上げた意味でおかしいというなら、またここで議論していただかなければいけないと思いますが、そういう意味でよいのであれば、「反映」という字をどういうふうに直すか御提案いただければ、また考えたいと思っております。
それから、専門調査会とこの場との関係であります。専門調査会では一定のルールに従って、今日いただきましたように、こういう指標に基づく提示をしていただくことになると思います。勿論それは専門調査会なりに評価もされると思いますが、この場でも出てきた数字をどう見るかということを評価する。そして、この指標の取り方というのは、もしかしたら、こういうものを取った方がいいのではないかとか、これは違うのではないかというものがここでも出てくると思います。
そういう話は、専門調査会の会長でもいらっしゃる佐藤先生もここに出ていらっしゃるわけですから、専門調査会の方にここでの議論をフィードバックしていただいて、そこでもう一回議論していただくといいのではないか。私どもはそういうふうに思っております。
ただここも、二重にやるのはおかしいのではないかとか、色々ご意向があると思います。紀陸委員にも両方に出ていただいていますから、そこのところは二重なのではないかと、もしかしたら思っておられるかもしれません。もしご提案があれば、それは、私どももまた考えたいと思います。事務局としては、今、申し上げたようなことで考えています。

○樋口部会長
今のお答えに対して、いかがでしょうか。

○紀陸委員
基本的にこれは自主的に企業なり労使が取り組むことが前提になっていると思います。結果の反映という言葉のニュアンス、受け止め方です。どちらかというと、これは政府の方々が荷う役割分担のところが多いような感じに読めますけれども、本当は個別企業の人たちがみんな取り組むべき話でありまして、政策展開の話と今の自主的取組という2つがあると思います。そちらの方もひっくるめて「反映」と言われると、ちょっとという意味で申し上げているので、今、柴田室長が言われていた言葉の点について、後でまた何かあれば申し上げますので、後ほどご検討いただければ幸いかと思います。

○樋口部会長
これは課題という形にします。
ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○市川委員
全国中小企業団体中央会の市川と申します。よろしくお願いいたします。
1つは先ほどからもお話に出ておりますように、中小企業はこれからだということで、まさにそのとおりでございまして、私どもも各地域でいろんなセミナー、講習会等を開催して普及啓発に努めておりますけれども、まだまだ理解が不足しているところだと思います。おそらく色々な指標でチェックした場合、中小企業の動きが遅いという形に当然なってくると思いますが、そういうところは、中小企業への配慮といいますか、温かい目で見てやってほしいということ。
それから、資料の中にもございますけれども、中小企業でワーク・ライフ・バランスを進めるためには、やはりトップの意識改革、トップダウンでやっていくことだと思っております。トップの意識改革を一体どうやったらいいのかということで、私どもも頭を悩ませているところでございますけれども、セミナー等で一般論でこうだという話をしても、なかなか食いつきが悪いのが現状ではないかと思いまして、我が社にとって一体何が足りないのか。我が社はどうしたらいいのかということを具体的に指摘していただけるような、コンサルタントからの具体的な指摘が重要ではないかと思っております。そういった面での支援も是非お考えいただけたらと思っております。
以上でございます。

○樋口部会長
ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。榊原委員どうぞ。

○榊原委員
読売新聞の榊原と申します。
今日の各省のお話、実現度指標のお話を伺って、それぞれ相当な取組をなさっていることはよくわかりますし、その方向については取り組んでいくべき方向性であろうと思います。実現度指標についても、相当のエネルギーを注いでおまとめになったということはわかるのですが、それで一体どこに課題があるのかということは、実はそれぞれの政策の担当をなさっているプロの方たちは、皆さんおわかりのはずです。
今日伺ったお話は、各省庁がこれまで何をやってきて、これから何をしますという方ですけれども、自分の担当分野の中で、例えば少子化であるとかワーク・ライフ・バランスという関連の分野で、実はまだこういう課題があるとか、これがまだできていないというような課題については、どう認識しておられるのか。または状況をどう分析し、今、取り組んでいるものの中で、本当はこれぐらいの数値目標を立て、これぐらいの財源が必要でというところまでは言いにくいかもしれませんけれども、本当はこういうことが更に必要であり、またはもっと加速することが必要である、どうお考えなのかというところを伺わないと、実は議論しにくいという感じです。
例えば今のようなお話を一斉に記者会見などで伺った場合でも、恐らくそれだけではニュースとして伝えても国民に意味がない。なぜかというと、それはどこが変わって、それはなぜ変えなければいけなかったのですかというような、更にもう一段深めたところの議論、または情報が必要である。
例えば厚生労働省のお話の中で、「新待機児童ゼロ作戦」をはじめるというお話がありました。「待機児童ゼロ作戦」というのも、国民みんなが知っている、小泉政権が鳴り物入りで始められた対策でしたが、待機児童は一向になくなっていません。最近、大手の企業の中でも企業内の託児所をはじめたのは、従業員が育休を終わって帰ろうと思っても、入れる先がないから、育休を延期させてほしいと言う人が相次いでいるので仕方なくつくりましたという話があるぐらい、待機児童ゼロ作戦は終わっていない。なのに、なぜ、今、新作戦なのかというのが、国民には全く伝わっていないのではないかと思います。「待機児童ゼロ作戦」はどうなったのか。そこにどんな課題があるのか。なぜ、今、新作戦なのかというところをきちっと分析し、説明し、その上で取り組んでいくのでなければ、国民にはわからないし、なかなかパワーも発揮できないのではないかと思います。
例えば文科省と厚労省がやっていらっしゃる認定こども園の取組も非常に方向性としてはいいと期待するところなのに、なぜ目標とする件数の10分の1もまだできていないのかというところを、どう分析しておられるのか。システムの組み方に使いづらいところがあるという現場の声をどういうふうに認識しておられるのかということも含めたお話をしないと、ここでの議論になりにくい。
もし各省庁だけで自分たちの自己評価のようなことがやりにくいのでしたら、せっかく内閣府という一段上の機構があるわけですから、内閣府の方がかつての総務省の行政評価のような手の込んだ、非常に限定した施策テーマだけやるようなやり方をやるのは効率的とは思えないですけれども、もう少し機動力のある政策評価全体を、省庁全体を横断的に見て、少子化、ワーク・ライフ・バランスの推進の中で、こういったところがもう少し必要ではないかというような提言をしたり、公表したりという関わり方があってもいいと思いました。

○樋口部会長
ありがとうございます。
行動指針の中で、今回、PDCAのやり方を尊重しているわけで、まさに評価と機動力をもって政策へ反映させていくということが要求されているわけでありますので、これまでの政策についても、是非この考え方を踏襲していただきたいと私も思います。
ほかによろしいでしょうか。
1点、仕事と生活の調和に取り組むメリットという話があったのですが、これは恐らく紀陸委員からもお話がありましたように、タイムレスな話ではない。何かやったからすぐ答えが出るというわけではなく、時間の遅れがあると思います。そうであるとすれば、どうしてもコストの方が先行していく。指針の中でも「明日への投資」という言葉で強調していたわけですが、まずはコストがかかって、その後、どうしてもメリットが時間の遅れをもって表れてくるということでありますから、メリットの方だけ強調してもなかなか進んでいかないということがあります。そこに政策的な有効性といいますか、役割があると思いますので、是非それも含めて取り組んでいただきたいと思います。
時間もきておりますので、これで会議を終わりたいと思いますが、最後に事務局から連絡事項をお願いいたします。

○内閣府本多参事官
第2回につきましては、メンバーになっていらっしゃる団体の皆様方から取組状況と今後の展開についてご説明をいただいた上で、意見交換をしたいと考えております。各団体の皆様への具体的な依頼については、後日こちらから御連絡をしたいと思っております。
以上でございます。

○樋口部会長
それでは、本日の会合はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。