仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて ひとつ「働き方」変えてみよう!

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仕事と生活の調和関係省庁連携推進会議合同会議(第2回)議事録

1 日時:平成20年5月8日(木) 16:00~18:00


2 場所:4号館2階共用第3特別会議室


3 出席者:

上川内閣府特命担当大臣(少子化対策)
(部会構成員)
樋口美雄部会長、市川隆治委員、海老井悦子委員、大沢真知子委員、北浦正行委員、紀陸孝委員、連合山口副事務局長(古賀伸明委員代理)、小室淑恵委員、近藤英明委員、榊原智子委員、佐藤博樹委員、杉山豊治委員、橋本葉子委員、八代尚宏委員、横山陽子委員
(関係省)
総務省岩佐企画官(代理出席)、文部科学省川上課長、厚生労働省生田参事官、土屋課長、定塚課長、経済産業省高橋室長
(内閣府)
柴田室長、齋藤次長、山田次長、本多参事官、今井参事官、神田参事官

4 議事概要

○上川大臣から挨拶
(1)各団体における取組等について

○各団体から説明
(2)意見交換


○樋口部会長 定刻になりましたので、第2回「仕事と生活の調和連携推進・評価部会」「仕事と生活の調和関係省庁連携推進会議合同会議」を開催いたします。
本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
会議の開催に当たりまして、上川大臣からごあいさつをいただきます。よろしくお願いいたします。

○内閣府上川大臣 皆さん、こんにちは。皆様におかれましては、大変お忙しい中にもかかわりませず、第2回の部会ということで御参加いただきまして、本当にありがとうございます。
仕事と生活の調和を実現するためには、憲章にもございますとおり、労使を始め皆様の積極的な取組みがかぎであるということ。そして、その皆様の活動を国や地方公共団体が支援をし、社会全体としての運動に高めていくということが必要であると思っております。本日は各団体の代表の皆様から、団体におきましての取組みや取組みを進めていく上での障壁と感じていらっしゃること。また、政府に対する御要望等も率直にお聞かせいただきたいと思っているところでございます。
各団体の皆様からの御意見をいただきまして、意見交換そのものが官民一体となって取り組んでいくということでのシンボルにもなると思っているところでございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
来週、実は新潟でG8の労働大臣会合が開かれる予定でございまして、ワーク・ライフ・バランスを担当する大臣として、私からこの憲章と行動指針に基づく我が国の取組みにつきまして説明をし、各国の代表者の皆様と意見交換をする予定でございます。
本部会におきましての皆様の御意見、また御要望も真摯に受け止めながら、各国の先進的な取組みの事例等も十分に意見交換をさせていただき、仕事と生活の調和に向けての我が国の取組みの前進のために、一層頑張ってまいりたいと思っております。
本日の会合で、是非有意義な意見交換ができますことを心からお願い申し上げまして、ごあいさつに代えさせていただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

○樋口部会長 ありがとうございました。
それでは、事務局より本日の議事につきまして、説明をお願いいたします。

○内閣府本多参事官 本日は、各団体における取組みなどについて、委員の皆様方により、まず御説明をいただきます。
資料1-1~1-9まで事前に提出いただいている資料がございますので、それに沿って御説明をちょうだいいたします。
その上で、第1回の部会と本日の各府省、各団体の報告を踏まえまして、仕事と生活の調和の実現に向けた当面の課題について意見交換を行っていただきますようお願いいたします。
なお、本日の意見交換に役立つよう、参考資料として前回の会合の各府省の取組みに関する資料を再度お配りいたしております。資料の参考1になります。また、合わせて、せんだって経済財政諮問会議において新雇用戦略が議論されましたので、そちらも御参考として配付しておりますので、申し添えます。
以上です。

○樋口部会長 それでは、ただいま事務局から説明がありましたように、本日は経済団体、労働団体、地方公共団体などの取組みについて各委員より御紹介いただくとともに、各団体が仕事と生活の調和に関する取組みを進め上で隘路となっていること、政府や地方公共団体に対する要望などについて御発表をお願いしたいと思います。
それでは、時間の関係もありますので、手短にお願いしたいと思いますが、市川委員より、全国中小企業団体中央会の取組みについて御説明をお願いいたします。

○市川委員 それでは、資料1‐1に私どもの活動につきまして、簡単にまとめております。
まず私どもの団体についてでございますが、名称のところに全国中小企業団体中央会ということで、「団体」という文字が入っておりますように、私どもは中小企業を事業協同組合でありますとか、商工組合でありますとか、そういった組合に組織化して中小企業の進行を図るという趣旨の団体でございます。
全国で約3万の組合が私どもの会員になっておりまして、またその組合の傘下にはそれぞれ平均すると大体100程度の中小企業が参画をしておりますので、合計しますと約300万の中小企業が私どもの組合に参加をしていただいているということでございます。中小企業は全国で430万と言われておりますので、大体7割の中小企業を私どもの団体で組織化をしているということでございます。
各県に県の中央会というものがございまして、私どもが東京におきまして全国の中央会ということでとりまとめをさせていただいております。こういう全国津々浦々をカバーするという団体の特色を評価していただきまして、厚生労働省からこの仕事と生活の調和に関しましても委託事業を受けておりまして、いろいろ活動をさせていただいているということでございます。
まず1.にございますように、一般事業主行動計画策定等支援事業ということで、2枚紙の後ろに「子育て支援認定中小企業事例集」という冊子がございますが、これは19年度に作成をいたしました一番最新の冊子でございますが、約2万部印刷をいたしまして、セミナー等で活用しているというものでございます。
中身につきましては、目次のところをごらんいただきますと、まず認定企業の優良な事例ということで、この世界では非常に有名となっております株式会社カミテ以下5企業、いずれも中小企業でございますが、その事例を挙げております。
IIとしまして「地方自治体・金融機関等支援施策事例編」ということでございます。自治体についてはまた後ほど御説明もあるかと思いますので1つだけ、20ページに商工組合中央金庫という、いわゆる商工中金と言っておりますが、これは組合に対する融資をつかさどっている金融機関ということでございますが、子育て支援策については、それに対する設備資金、運転資金につきまして、21ページの左真ん中辺りにございますが「一般貸付より金利を0.2%優遇する」ということで、優遇金利で貸し出しをさせていただいているというものでございます。
23ページのところで岐阜県の例が書いてございますが、これは全国で唯一、私どもの岐阜県中央会が音頭を取りまして、中央会と県と商工中金の岐阜支店と、ちょうど写真がございますが、真ん中が古田岐阜県知事、左側が私どもの辻岐阜県中央会会長、右が商工中金の岐阜支店長でございますが、この三者が連携をして進めていくというものでございます。
25ページの「支援施策実施の効果」にございますように、県が最初は単独で登録制度を設けて活動していたというものでございますが、なかなか中小企業の関心が高まらないということで、日ごろからつき合いの深い私ども中央会でありますとか中小企業に融資をしている商工中金が後押しをするということで、件数が伸びたというような効果が出てきたというようなことが書いてございます。
IIIとしまして「行動計画策定・認定編」ということで、どういうふうにしてこの認定を受けるかというマニュアルをここで説明をしているというものでございます。そういったパンフレットを16年度から毎年度策定をいたしておりまして、2.にございますような講習会、セミナー等で活用しているということでございます。
セミナーにつきましては(1)にございますように、これはこの評価部会のメンバーでもございます北浦社会経済生産性本部事務局次長に講演をいただきましたし、(2)のところでは佐藤先生にも御登壇いただきまして、講演をいただいているということです。そのほか、地域セミナーということで、全国6か所でセミナーを開催してきているところでございます。
3.と5.の辺りは、普及啓発事業ということでパンフレットの配布等をさせていただいているというものでございます。3.のパンフレットの名前が間違っておりまして、恐縮でございます。「仕事と生活の調和のとれた働き方を実現しよう!」の「調和の」というのが抜けておりました。恐縮でございます。
4.にございますように、厚生労働省が厚生労働大臣の指定をする、次世代育成支援対策推進センターというものがございます。先ほどの事例集の後ろの方にその一覧が載っているわけでございますが、56~57ページです。全国で94のセンターが指定をされております。ざっと見ていただきますと、この中で私どもの県の中央会がところどころに出てまいりますが36。それから、私ども全国中央会と合わせまして、37の中央会が厚生労働大臣指定のセンターに指定をされております。全体で94でございますので、大体そのうちの4割程度、私どもの中央会が担わせていただいているということでございます。
資料の2ページ目は取組みを進める上での障壁、隘路ということでございますが、私どもアンケートを行いまして、この次世代育成支援について認知されているかどうかというアンケートをとってみますと、知っているとか聞いたことがあるというところを合わせますと、大体4分の3の中小企業が認知をしていると言えるかと思います。
ただし、現実にはそういった認知をされていたとしても、経営環境が厳しいあるいは余力がないということで、なかなかこの一般行動計画の策定というところまで手が付いていないというのが現状ではないかなと思っております。やはり経営者、トップの意識改革を進めていく。そのためには専門家によるアドバイスということが必要なのではないかと考えている次第でございます。
特に隘路としましては、男性の育休について中小企業は人数が少ないわけですから、その中で男性が結婚して育児をしていくということがそもそも該当者がいないというようなところが一番隘路になっているのではないかなと思っております。
3.で政府・地方公共団体に期待することということでございますが、先ほどの次世代育成支援対策推進センター、私どもの37の機関が指定を受けておりますが、このセンターの機能を更に強化をしていくということがまず必要ではないかなということでございます。
2.は、個別の企業に指摘をコンサルタントあるいは専門家からしていくということによって、企業のトップの意識改革を進めていくことができるのではないかなと考えておりまして、そういったことに対する支援というものが望まれるのではないかなと思っております。
3ページでございますが「3.認定基準の緩和」ということで先ほど申しました男性の育児休業要件の緩和というようなことも、是非御検討いただければと思っております。
簡単でございますが、以上でございます。

○樋口部会長 ありがとうございました。
続きまして、海老井委員より、地方公共団体における取組みをお願いします。

○海老井委員 それでは、福岡県の取組みについて御報告いたします。
福岡県では、女性の能力アップ支援あるいは子育て支援ネットワークづくり支援といった雇用の機会均等、子育て支援施策に取り組んでいるところですけれども、特に仕事と子育ての両立を図るといった観点から、平成15年9月から子育て応援宣言企業登録という事業を力を入れて推進しておりますので、そのことについて御紹介したいと思います。
この事業ですけれども、育児休業制度があっても実際にはなかなか利用しにくいといった状況があって、制度の利用を図っていくためにはやはり企業トップの方の考え方、姿勢といったものが大きく影響するということから、まず企業のトップ、経営者が活動の促進に向けた自分の会社の具体的な取組みを自主的に宣言していただくという形で、そしてそれを県が登録して一般に公表、PRしていくという事業です。
宣言の観点ですけれども、(2)の登録宣言の項にありますように、
<1>育児休業を取りやすい職場づくり。
<2>育児休業期間中の職場とのコミュニケーション維持。
<3>円滑な職場復帰に向けた支援。
<4>職場復帰後の弾力的な勤務時間の配慮としまして、これを柱に具体的な宣言内容をお願いしているところです。
登録機関は2年間継続するということが原則であり、更新の際には2年間の取組みについての報告と、新しい宣言についてはより前向きな取組みをということでお願いしております。
宣言企業に対する県の支援としまして、平成19年度から県の入札参加資格審査において3点を加算するという制度を実施しております。また、県の社会保険労務士会と連携を図りまして、育児休業促進ワンストップセンターを設置して、中小企業、特に従業員数が20人以下の小規模事業所に対しまして、就業規則整備・改正、育児休業給付金の請求などの煩雑な事務手続に関する支援をしております。
宣言企業の登録数ですけれども、平成15年に開始しましてから、100社になるまでには約2年を要しました。しかし、その後、登録数が急速に増加しまして、今年の3月までに1,000社を突破するということが目標でしたけれども、半年早く昨年の9月に達成することができました。これは先ほど言いました入札参加資格審査の加点制度の導入を行ったことが大きな要因ではないかと考えております。
現在の登録数は、1,464社。平成22年度末までに3,000社の登録を目標としております。この目標に向けまして、県の入札参加資格審査における加点制度の導入を県内の市町村にも拡大していくとともに、この事業の周知、広報に一層力を入れていきたいと考えております。
その方法ですけれども、具体的には子育て応援宣言企業大会を開催する。そして、優良企業の表彰を行う。また、宣言企業への週刊メールマガジンなどによって、役に立つ情報の提供を進めていくといったようなことです。
なお、福岡県のこのような取組みを評価していただきまして、昨年度、日本経済新聞社からにっけい子育て支援大賞というものを受賞いたしておりまして、これにつきましては参考資料として「ふくおか子育て宣言集」というものを付けております。前半に企業のトップの方のこれに対する考え方、後半に約1,000社の宣言内容を掲載しております。
この取組みを進めていく上での障壁、隘路と感じていることですけれども、男女共同参画就業実態調査というものを行いまして、その中でワーク・ライフ・バランスに対する意識の調査を事業所に対して行いました。
その結果、ワーク・ライフ・バランスの取組みについては必要であるという認識は、企業の方に75%と広がってきておりますけれども、一方では企業間競争が激しい、あるいは消費者や発注企業からのニーズに応じざるを得ないといった状況から、結果としては無理な働き方が生じているといったこともありまして、実際の取組みはまだまだ難しい状況があると思います。一方、ワーク・ライフ・バランスというのは、大企業のことだという認識が中小企業の方にあるということも否めないようです。
したがって、中小企業のワーク・ライフ・バランスの取組みを促進していくためには、業務の効率化を図ることなどで業績は落ち込むよりも逆に拡大したといったメリットがわかる、そういった中小企業の取組みの実例を多く示していくことが必要なのではないかと考えております。
その下の育児休業制度の活用と復帰後の支援制度の整備は、企業において次第に進んできているんですけれども、やはり男性の育児休業の取得が非常に少ないということがあります。
男性の方でも、育児休業を利用してみたいという希望が、調査によりますと約40%を超えてあるんですけれども、実際は仕事に支障があるとか周囲から否定的な反応を示されるといったようなこともありまして、取得したくてもしにくいといった状況もあるようですので、取得したい人には取得しやすいような環境づくりが、企業のみならず、社会全体で考えていく必要があると感じております。
3番目は、更に進めていく上での政府・地方公共団体に期待することということです。福岡県の場合は政府に対する要望ということになりますけれども、ワーク・ライフ・バランスの実現にはもっと考え方とか意義について広く周知を図って、社会的な合意形成を図っていく必要があるのではないかと思っております。この考え方につきまして、継続的な啓発、情報提供、経営者の意識改革を図るといった取組みについて更に積極的に、全体的に総合的にお願いしたいと考えております。
中小企業が取り組むメリットとしては、先ほど言いましたけれども、例えばコスト削減が図られたとか、業績が拡大したといった中小企業のモデルの事例を数多くわかりやすい形で御紹介するといったことをしていただきたいと思います。
3点目に、男性が育児休業を取得できる環境づくりの一環としまして、取得から復帰する、それまでの社会的に非常に影響力のある方、持った方の例を紹介するなどして、そのロールモデルを示していただいくのも有効な方法ではないかと考えております。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。

○樋口部会長 ありがとうございました。
続きまして、連合について、山口代理からお願いいたします。

○山口代理 本日、古賀の代理で出席をしております、連合の山口です。よろしくお願いいたします。
ナショナルセンターである日本労働組合総連合会としてのワーク・ライフ・バランスの取組みと課題について、報告をさせていただきます。
連合はナショナルセンターでございますので、実質的にこのワーク・ライフ・バランス推進について自ら動くというよりも方針と旗振りをする、あるいは構成組織、地方組織がこのワーク・ライフ・バランス推進実現に向けての取組みをサポートするというような立場での取組みが重点となります。
資料1-5と冊子でございます「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)関係資料」を使って御報告させていただきたいと思います。
まず取組みといたしましては、この白い冊子の方でございます。連合として、昨年、一昨年辺りから非常に重要な課題であるワーク・ライフ・バランスというものについて、それぞれとらえ方が多様化しておるというか、例えば連合内部であっても、政策分野の者が考えるワーク・ライフ・バランス、労働の分野、労働を専管しているところが考えるワーク・ライフ・バランスで多少ずれがあったりというようなことがありまして、それをきちんと連合として考え方をまとめる必要があるというようなことで、冊子の7ページから記載しておりますが、ちょうど昨年度、連合としての「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の基本的な考え方」というものをまとめました。
これはお時間ございましたらお目通しをいただければと思いますが、このワーク・ライフ・バランスというものについて、なぜ私たち労働組合あるいは労働者が取り組まなくてはいけないのか、重要なのかということを構成組織含めてみんなが共有化しなくてはいけないという視点で、これはプロジェクトをつくって議論したわけですが、なぜワーク・ライフ・バランスというものが今、取りざたされているんだろうという背景をずっと探っていったところでございます。
ページ的には9ページ以降「2.現状と課題」というような形でずっといろいろ課題が盛られているわけです。その中で、ワーク・ライフ・バランスというのは私どもプロジェクトで取り組んだ時点では、例えば少子化対策であるとか次世代育成支援であるとか、狭義な意味でのワーク・ライフ・バランスととらえがちだったんですが、私たちにとっては、むしろ働き方の改革が非常に重要なポイントであるというようなことを認識するに至った、大変貴重な議論でありました。
問題探しだけではなくて、そういったようなところを一遍整理した段階で、そういう現状、例えば長時間労働が蔓延しているであるとか、あるいは総じて低所得であってなかなか将来の生活計画も立てられないというような、そういう意味でのいわゆる新正規労働者が増えてきたりとかそういうような問題が多岐にわたって出てきたわけですが、そういう問題を踏まえて、現状はそうであるが、私たちはワーク・ライフ・バランスの実現した社会というものはどういうものを描くのかという、一方ではそういうゴールも見えなくてはいけないということで、それが7ページから「1.われわれが目指す『ワーク・ライフ・バランス社会』」というところで、6つほどのポイントでまとめました。
その後、現状、あるべき姿というようなものを明確にして、そのギャップを埋めていくのが私たちの具体的な取組みだというようなことで、例えば13ページをお開きいただきたいと思いますが、まずワーク・ライフ・バランス社会を実現するためには、ではどのような政策が必要なのであろうかというようなことを議論しました。
そのところでのポイントを申し上げますと、1つの分野の政策だけではなくて、ワーク・ライフ・バランス推進と実現をするためには、パッケージとしてもあらゆる政策の総合的なパッケージが必要なんだということが、この基本的な考え方の中でまとめられました。
15ページ以降ですが、一方でそのような政策パッケージを求めながら、では自分たちはどういったようなことをしたらいいのかという視点での議論では、国であるとか地方自治体であるとか、企業であるとか労働組合、生活者、労働者、すべてそれぞれの各ステージが主役にならないとこのワーク・ライフ・バランスは実現しないんだということで、それぞれの役割というものも明確に出しました。
最後の方に、まずは労働組合でありますので、会社と企業と労使関係の中で、本当にワーク・ライフ・バランスというのは、我が社にとって、我が従業員にとって重要なんだということを認識できるように労使協議をしましょうというようなことで、労使協議をするということを重点に置いて、その成果として、18ページにも参考として書いてありますが「私たちの働き方改革宣言」といったようなものを労使の間で明確にしましょうという、今ざっと申し上げましたが、一連の背景、目指すべき社会、それを実現するための取組みというようなことをこの基本的な考え方でまとめました。
その間、一方ではワーク・ライフ・バランス憲章、行動指針の議論が行われましておりまして、その場にも連合として参画させていただいておりまして、昨年の12月にここで言うまでもなく、憲章、行動指針が策定されているわけですが、その後、この冊子のところの1ページをお開きいただきたいわけですが、基本的な考え方はもう既に確認をしました。
その中で、三者が掲げた憲章、行動指針をでは具体的に連合、労働組合としてあるいは労働者として実現するためにはどのような取組みが必要なのかということについて、1ページから具体的なまとめをさせていただきました。
この中でも特に取組みとしては連合本部、構成組織、産業別労働組合が多くですが、それと地方の組織である地方連合会というようなところで、それぞれ取り組むべき課題を明確にいたしました。
お時間の関係で雑駁でございますが、それで資料1-5の方にお戻りいただきたいと思いますが、現行の取組みのところは今、私が申し上げたようなところで御報告とさせていただきます。
2ページの方で「2.取組を進める中で障壁や隘路と感じていること」ということで、連合としての状況は、今年度内にまとめるというようなことでまだ具体的には整理をしていないわけですが、ワーク・ライフ・バランスを進める上での障壁や隘路というという全体的なところで申し上げますと、やはり先ほども出ておりましたけれども、一部の大手企業あるいは大手同士だけの取組み課題というようなところがまだまだ強くございます。
「<2>企業において取り組む意義が理解されていない」これも先ほどのプロジェクトの中でかなり議論したんですが、コストがかかる割にはリターンがないのではないかというような議論もありましたけれども、連合としては、このワーク・ライフ・バランスをむしろ進めること、多少のコストをかけても進めることがより企業に大きなリターンがあるのだということでありますし、またコストをかけなくてもこの推進はできるというような議論もしてまいりました。
<3>のところですが、これが隘路としては大きい障壁と言いますか、企業の中での管理職の理解が弱いというところが、いろいろな場面での意見として出ております。
企業としては、当然、今ほど言いましたように進めている企業も多くありますし、取り組むというような方向性を示しているところもあるんですが、具体的な職場の中で言いますと、なかなか管理職の方たちが会社としての方向性を理解していなくて、個別に労働者がワーク・ライフ・バランスの実現に向けてというか、自らのワーク・ライフ・バランスに関するようなこと。
例えば男性の従業員が育児休業を取りたいんだというようなことを言いますと、ワーク・ライフ・バランスを我が社は進めるという中で是非そういう環境として取りたいというようなことを発言したところ、もう将来を捨てたのかと言われてしまったとか、これは実際私どもが把握していて、そういうように言われてしまったというだけで、自分が言われただけではなくて、周りにいる男性の従業員たちもそれは絶対言ってはいけないことなんだという状況になってしまったとか、そういうようなこともありまして、この管理職の役割が大変大きいんだけれども、なかなか意義が理解されていない。それは管理職の方の置かれている状況も大変厳しいということも一方ではカバーをしておきたいと思います。
それから、ワーク・ライフ・バランスの実現を支援する国としての予算措置があって、予算は幾らあっても足りないというところで、本当にそういうワーク・ライフ・バランス推進にシフトしているところが読み取りにくいところもございます。
最後の方に遠慮がちに書いてありますが、大きいところで「<7>労働時間が長い」と思う。長時間労働が蔓延して、なかなかこれが解決できないというところも大きな障壁であるということでございます。
3.のところで「取組をさらに進めるという観点から政府・地方公共団体に期待すること」は、連合は政策・制度要求が最も得意というか、常日ごろ政府への期待と要望が大変多いところでございますので、多く記載をしてございますが、先ほど政策パッケージというようなところの視点で申し上げたものを具体的に申し上げると、このようなところに集中するということでございます。
以上、雑駁ではございますが、連合の取組み報告でございます。

○樋口部会長 ありがとうございます。
続きまして、日本商工会議所の取組みにつきまして、近藤委員からお願いします。

○近藤委員 お手元の資料1-6をごらんいただきたいと思います。
1.は我々の現在の取組みでございますけれども、特に東京商工会議所において、少子高齢化問題委員会、その下にWGを設置して、年に大体それぞれ5~6回ずつ開催しておりますけれども、中小企業のワーク・ライフ・バランスの取組みの推進策について、検討を行ってきております。それ以外にも下にありますとおり、いろいろ政府に対する提言活動もやってきております。
4番目の○でありますが、特に中小企業のワーク・ライフ・バランスの取組みに対する支援というのは、ここ1年間の取組みが書いてございます。
上川大臣をお招きして講演会。これは2月14日に東京商工会議所の常議員会で開催をしております。
ワーク・ライフ・バランスへの取組み事例。特にどういうメリットがあったかということを前面に出したパンフレット、ハンドブックを作成して配付しております。その他、地方公共団体主催のセミナーはハンドブックを用いまして、いろいろお話しをさせていただいております。
会議所内部としては、特に東京近辺には多いんですけれども、各支部あるいは各区でセミナーの開催を行っております。
一番下、次世代育成支援対策推進センターでございますが、これは東京商工会議所を始め全国9か所の商工会議所および商工会議所連合会に設置をしておりまして、問い合わせへの対応あるいは情報提供を行っているところでございます。
裏面でございますが、障壁、隘路と感じていることでございますが、やはり中小企業でワーク・ライフ・バランスの取組みを推進するためには、最も重要なのが経営者の理解でございます。
忙しい経営者に直接訴える機会をどう確保していくのかということが課題だと思います。ハンドブック、パンフレットはやはり送付してもなかなか読んでもらえないということでございます。そして特に理解してもらうためには、一番いいのはワーク・ライフ・バランスを社内で実践をして成果を上げた経営者に直接話してもらうということが、一番、我々事務方が話をするよりかは信頼をされるケースが非常に高いということでございます。
3番目で、今後の政府・地方公共団体に期待することでございますが、一番は現行の児童福祉法を改正してほしい。保育に欠けるということではなくて、保育が必要な人はみんなだれでも保育を受けられるような環境整備をお願いしたい。その他、規制緩和、縦割り行政の是正というものもお願いしたいと思います。
それから、優れた事例です。これもやはり広くメディア、インターネット等を活用して紹介をしていただきたいと思います。
最後に、両立支援に取り組む中小企業に対して、既にもうやっておられますけれども、表彰・助成制度・税制上の優遇措置、福岡県のやっておられるような入札における優遇措置。こういったインセンティブを是非とも付与することを拡充していただきたいということでございます。
以上、簡単ではございますが、報告でございます。

○樋口部会長 ありがとうございます。
次に、情報産業労連の取組みにつきまして、杉山委員からお願いします。

○杉山委員 資料1-7と少しブルーがかったちょっと厚い冊子「情報労連21世紀デザイン」というものをお配りしていますので、そちらを参照していただきたいと思います。
情報労連についてですが、NTTグループ、KDDIグループと情報サービス業が主流になっている産業別労働組合でございます。情報労連といえばNTT労組と同等にとらえられてしまうのですが、実際は220を超える小さい労働組合を抱えていまして、そのほとんどが中小規模企業となっております。このワーク・ライフ・バランスを具体的に進めていく中でも、中小企業にどのように落とし込んでいくのかというのは非常に大きい課題になっているというのを冒頭で申し上げておきたいと思います。
中身についてですが、「1.現行の取組」ですけれども、冊子の方を見ていただきまして、逐一の御説明は省かせていただきますが、2ページを見ていただきますと全体図を示してあります。
1つは3つの政策として、総合労働政策、社会保障、情報福祉、そして、労働組合ですから人が集まっていますので、地域活動を含めた実際の行動をするのかというものの具体的な指針を示した「新たな行動」から成り立っています。
このビジョンを検討・策定し始めたのが2003年ですから、2003年から組織の中で議論して実際に固めるまでには3年を要しました。やはり議論していく中で、できるわけがないとの意見や、なかなか理解が得られないといった中で、議論を積み重ねて、ようやくでき上がったのは2006年です。そういった営みを振り返ってみても、なかなかワーク・ライフ・バランスですとか、そういった趣旨を落とし込んでいくのは、とても難しいものであることを実感しています。
11ページからが具体的な柱、いわゆるワーク・ライフ・バランスに一番関連するところになります。1つには時間主権の確立ということで、自由時間をどのように創出しどう生かしていくかということの考え方を示しています。12ページには多様な働き方の実現として、ここでは正規、非正規という区分を無くし、産別方針として、すべて正規社員という枠組みの中で、働き方の柔軟性、多様性を整えるかという政策立てをしています。以降はCSRの関係等々を載せていますので、後ほどお目通しいただければと思います。
次に、24~25ページご覧いただきたいと思います。先ほど説明いたしました柱に基づきまして、具体的にどういう取組みをしていくのかについて掲載しています。ここでは時間主権の確立に向けて、記載のとおりいろいろな項目を掲げておりますし、多様な正社員の実現に向けても具体的な項目を記述しております。多様な正社員では、賃金制度の統一や正規社員への転換制度を設けていくとか、そういう具体的な課題を掲げ実現に向けて取り組んできています。なかなか一長一短には進まないものがありますけれども、現在、ここに記載しているような課題に対する取り組みを着実に積み重ねていっている段階にあります。
次の対応については、またお読み取りいただければと思いますので、資料1-7の裏面を見ていただき、取組みを進める中での障壁、隘路と考えていることということについて申し上げたいと思います。
実際にこの21世紀デザインを策定する過程において、なかなか個々人の意識が浸透しないというところもありました。そのような中で、ライフスタイル(生活実感)に関する調査を銘打ちまして、実際に今、働いている人たちが何を考えて、何を問題だと思っているのかというものを調査しました。サンプルは5,000辺りのサンプル調査になりましたけれども、その中で浮かび上がってきたのがこちらに記載している内容の根拠になっていると受け取っていただければと思います。
1-7の2.のところになりますけれども、やはり一番難しいのは個々人の意識改革・啓発と、先ほど管理者の意識改革というところの指摘もございましたけれども、実際に現場でワーク・ライフ・バランスを取り組んでいこうとしたときに、実は一番難しいのは当事者、個々人の意識のところをどう変えるかという問題が大きいと思っています。
その1つには今まで仕事をしておけばいいと言っておいたものを、いきなり180度違うような価値観を示していますので、かけ声だけでは遅々として進んでいきません。当産別でそこの部分をどうするかという中で、これもアンケートの中で出た結果ですけれども、実際にボランティア活動ですとか地域活動、いろいろな企業内以外の活動をしている人たちの労働時間ですとか労働時間に対する意識を見てみると、そういうことをしていない人よりはるかに労働時間を短縮しようだとか、時間を生み出そうというモチベーションが高いというのがその調査からも出ていました。
このことからも、文章だけでなかなか短くしろと言ってもうまくいかなくて、実際に体験ですとか経験というのをどう個々人にさせていくかというのが、すごく大きなキーワードになってくるんだろうと思います。
経験、体験していないことに対して、なかなか価値観を持ち得ない。冊子の21ページを開いていただきたいと思います。行ったり来たりで申し訳ございませんが、3つの政策と1つの行動というくくりにしたところになるわけですが、今、申し上げた体験、経験というのを労働組合、産別組織というものがどう提供していくのか、もしくは示していくのかということで、こちらにあるように企業内だけでやっている今までの労働組合の取組みの範疇内だけだとなかなかそうはいきませんので、手がつなげるところはいろんな地域、NPO、教育機関、大学を含めて、さまざまなところと手をつないでコラボレーションする。そこの中に勿論参加したい、これならやってもいいという人に参加してもらう。その取組みを地道に拡大してきています。
実際に経験するとその人の価値観というのは多少なりとも変わってくるというのは間違いないことで、そういうボランタリー活動をやった人の追跡をしてみると、もう少し労働時間を短くしてこちらの方の活動にシフトしたいという者も出てくる。これは今後の取組みにも大きな方向性を指名しているのではないかなと考えています。
また1-7に戻っていただきます。障壁と考えていることの中で、こちらに記載いたしましたが、私たちは成果主義そのものを否定しているわけではございません。ただ、さまざまな企業でさまざまな成果主義、成果型賃金というのが導入されてきました。ここ20年くらいだと思います。
実際に先ほど申し上げた調査の中で、職場がどう変わったのかといったものをしたときに、まずチームワークがなくなった、会話がなくなった、仕事を抱え込むようになった。要はチームの中で仕事を分担するということは自分の成果を分担するということになる。したがって、可能な限り自分で抱え込む。または教育をしなくなる。そういったことが積み重なっていくと仕事が集中する、もしくは教育をされないので、なかなかスキルが身につかない。それが長時間労働等々にも影響しているのではないかという結果も出ています。
そういった意味では、そこの部分をより適切な仕組みに変えていく努力をしないと、なかなか片方でワーク・ライフ・バランスをやれといっても大きな障壁になってしまうのではないかというのが1つです。
3つ目ですが、政府・地方公共団体に期待することでは、ここはざっくりとした書き方になっておりますが、個々人の意識改革・啓発ということで、我々の主体としての取組みとしては、先ほど申し上げたとおりの経験、体験を提供するというところが1つのベースになるわけですが、実際にそこに参加してもらうためには、政府のリーダーシップによるアナウンスを継続的に効果的にやってほしい。そういうことに参加することがやはり意味があって、国を支えるとまでは言いませんけれども、そういった意味では貢献するということが認識できるようなアナウンスを是非お願いしたいと思っています。2つ目のこれは憲章、行動指針の中でもありましたけれども、先ほどの御報告の中にも若干重なる点があったと思うんですが、サービスの背景にある労働に配慮するということが書き込まれました。
極めて重要なテーマであるわけですけれども、メッセージで終わってしまうと非常に残念なことになります。では、具体的にサービスの背景にある労働に配慮するというのはどういうことなのかということを具現化する必要があるでしょうし、そこは是非、政府のリーダーシップに期待していきたいと思います。勿論、我々が主体の立場でもそういったことはしますけれども、やはりこれは日本という国というレベルでもっても一体的に進めていくべきではないかなと思っています。
最後に、繰り返しになりますが、先ほどの成果主義の関係について、政府・地方公共団体に期待することとは若干ずれますけれども、各企業の中で実際にいろいろな成果型のものが本当に生産性の向上に寄与しているのか、それは中長期的な生産性向上に寄与したのか、そういったものがやはりきちんと総括する必要はあるのではないかなと思います。
ワーク・ライフ・バランスをやって、育児、介護、労働時間短縮、いろんなものがありますけれども、実際にやる場合には同じ職場で隣で働いている仲間の協力、理解がない限りは絶対不可能なわけで、そこが現行の成果型に基づく制度、こればかりではありませんけれども、そういったものがつくってきた環境がどういうふうに影響しているのか、これはどこかにリーダーシップを持っていただいて、やはりもう一度見直すべきではないのかなと考えています。
行ったり来たりで申し訳ございませんでした。雑駁ですが、以上でございます。

○樋口部会長 ありがとうございます。
続きまして、男女共同参画推進連携会議の橋本委員にお願いします。

○橋本委員 申し訳ございませんが、私はこの連携会議に入りまして、まだ半年しか経っておりませんので、最新の男女共同参画推進連携会議はどんなことが行われているかということだけ御報告させていただきます。今までの活動は幾つか冊子が出ているようですので、もう皆さんはごらんになっていらっしゃると思いますので、よろしくお願いいたします。
本会議の構成員は有識者18名、90団体からの推薦者90名、計108名で構成されており、年に数回全体会議の開催を予定しております。会議の中に企画委員会を設けまして、その中に4つの小委員会、1番目が202030小委員会、2番目が啓発活動小委員会、3番目が国・地方連携子育て支援小委員会(仮称)、4番目が広報小委員会という4つの小委員会を設けまして、今後の活動計画案を作成し、全体会議に提案するという役割を分担しております。
この202030小委員会と言いますのは、2020年までに意思決定の場への女性の参画を30%にするよう各業界へ啓発活動を行うということなんですが、これを現在やっていらっしゃる方に伺いますとなかなか進行していないというのが現状だそうです。
2番目の啓発活動小委員会は、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の普及を図るため、連携会議構成団体、地域の男女共同参画推進連携会議類似の会議または組織との共催によるセミナーの開催、ワーク・ライフ・バランスの専門家によるアドバイザー派遣事業などを企画・実施することを考えています。
3番目の国・地方連携子育て支援小委員会(仮称)は、男女共同参画、仕事と生活の調和、少子化対策の3つを総合的に推進するため、国・地方の男女共同参画推進連携会議類似の会議や組織との連携を利用し、ネットワークを強化し、十分な情報交換を行うことにより、働く女性の子育て支援の具体策を提案し実施する、または実行する。特に女性医師を始めとする女性医療関係者、女性研究者の支援対策を重点的に考える。
4番目の広報小委員会。これは男女共同参画に関する広報啓発活動を一層推進するため、連携会議の広報啓発活動の企画・実施、すなわちシンポジウムとかイベントなどの企画実施、国の男女共同参画に関わる行事やイベントの検討・シンボルマークの募集などを実施するということで、4月14日に企画委員会と全体会議が開催されまして、一応この基本的なことが公表されました。次回の企画会議は6月20日に行う予定になっております。
こういうことをやりましても、何しろ人数の多い中でやらなければいけないということで、実際問題として、この中をどういうふうに分けたらいいのかというようなことが問題になってくると思いますが、実際に取組みを進める中で障壁、隘路と感じていることは、いろいろな施策を実行する段階で地域差を考慮しなければいけない。これが一番大きな課題になっております。そのため、地方とのネットワークの強化は必須であります。
もう一つは、各職場での男性の意識改革が必要であるということで、これをどういうふうに進めていくかというのが、これからの課題になっていくと思います。
「3.取組を更に進めるという観点から、政府・地方公共団体に期待すること(要望など)」で、今のところ、私は余りわからないものですから、いわゆる女性の参画加速プログラムというのが出されましたので、それをできるだけ早期に実現していただきたい。そのために我々の方もいろいろ活動をしていきたいと考えております。
本当にわずかなことしか御紹介できないで申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

○樋口部会長 ありがとうございます。
次に、日本サービス流通労連の取組みにつきまして、横山委員から御説明をお願いします。

○横山委員 それでは、資料1-9をお願いいたします。私どもの日本サービス・流通労働組合連合、略称JSDでございますが、百貨店、スーパー、各種飲食やサービス業などで構成をされて、20万の組合員がございます。
その約6割弱が女性でございます。また36%前後、4割弱が短時間勤務、パートタイマーで構成をされている組織でございます。その私どもの中で、今この仕事と生活の調和に関する取組みということで、これの実現に向けて、さまざまな包括的な取組みが必要と考えておりますが、重点的に3点を具体的取組みとして掲げております。
まず1番目に掲げている労働時間に関するところは、特に小売業は総労働時間が2,000時間を超えるというところの高止まりでございますので、ここの中を生活時間を確保することがまず必要と考え、こちらの資料で別紙で、A4の中で取組みということで冊子を添付していますが、このようなもののダイジェスト版をつくりまして、今、加盟組合の中でそれぞれ実践を図っているところでございます。後ほどこのベースについては御参照いただければと思っております。 もう一つは、仕事と育児の両立支援でございます。3点ございまして、1つは次世代法の策定と実践。もう一つは、育児短時間勤務の拡充。3番目に男性の育児取得者の増加に向けた取組みということでございます。
育児短時間については、法よりも上回る部分での小学校就学前まで全加盟組合で短時間勤務を入れるということで、今、徹底して取り組んでおります。その中では小学校3年、また小学校修了までというような取組みを延長してきているという労組も増加をしてございます。そして、単に女性の雇用の継続ではなく、そこの中でキャリアが分断されなく、継続を図っていくということも1つポイントになってございます。
3番目のところには、男性の中でまだまだ少ないのが現実でございますが、現行を取られたところの組織の具体的な事例などの情報交換を図り、取組みを進めているところでございます。そして、4割弱のパートタイム労働者の処遇改善というものも、この中では大きな課題ということで、パートタイマー有期労働者の処遇改善ということも柱で掲げているところでございます。
2番目の中の障壁や隘路でございますが、現状の課題という形で書かさせていただきました。1つには、一番最初の部分でございますけれども、過当競争、特に消費者のニーズもございますし、2000年の大店法の廃止以来、双方の競争が激化をいたしまして、営業日、営業時間というものがかなり増えています。当初は、営業日、営業時間と労働時間とをいかに分離させるかということで取り組んでまいりましたが、やはりそこの中ではなかなか難しく、一番最初に述べたような総労働時間の延長ということにつながっています。ここが大きな課題でございます。
ただ、一方には光もございまして、労使の中の話し合いということでは、日本百貨店組合、百協とJSDの中で、この営業日、営業時間というものを労使の共通テーマに掲げて、これから話をしていこうというような動きもございます。
2番目には、雇用形態の多様化ということで、これ自体が障壁ではないんですけれども、業務改善を行った中での要因ミックスということであれば、生産性の向上としてとらえられるわけですけれども、ないまま単にコスト削減を目的とすると働き方の二極化という形になってしまいます。
3番目と4番目は、就業スタイルということで、私どもは土日も営業しておりますので、そこと公共サービスなどとの限界の部分、短時間労働における税制や社会保障についてということが課題として上げさせていただきました。
3番目の国や地方ということに、地方行政に臨むことといたしましては、まず最初に国への要望でございますが、2つほどございます。1つには、パートタイム労働法が昨今変わりましたけれども、パートタイム労働法が施行されましたが、今回、努力義務となった部分を義務化を図っていただきたいということが1つ。
もう一つは、その処遇改善ということでは、最賃法も改正をされましたけれども、そこでの水準といったところが本当に生活できるというような形の水準設定になっているかどうか。また、それが守られているかとの監督行政の強化というものも是非お願いをしたいところでございます。
もう一つは、労働時間に関する問題でございます。長時間ということに行きますと、抑制という中ではそれだけですべてが片付くとは考えておりませんが、1つはこの割増の部分ということも要望をいたします。
また、地方行政のところは細かく書いているんですけれども、主に育児についての要望でございます。1つには、この地域における病児保育、休日の中での保育というものの充実でございます。そして、この育児については、地域の人的ネットワークの子育て支援というものについて、もっと力を入れていただきたいというところでございます。
また、最後に掲げている学童保育については、私どもはこの短時間勤務の社員からの声といたしましては、保育園にいたときよりも小学校に入学してからの方が時間を短くせざるを得ないといった声も聞いております。そういった部分では、この学童保育の拡充というのも今後非常にお願いをしたいところでございます。
以上です。

○樋口部会長 ありがとうございました。
それでは、日本経団連の紀陸委員から、お願いします。

○紀陸委員 どうも遅れて申し訳ございません。お手元の資料1-4をごらんいただきたいと思います。この1-4では、まず現行の私どもの取組みとして、4つの領域に分けて記述をさせていただいております。
まず1番目が、いわゆる会合・講演会。それによる周知・広報という形でございます。冒頭にございますように、今年の1月の私どもの最初の理事会で上川大臣に起こしをいただきまして、政府の取組みの御説明を賜りました。改めて御礼申し上げます。
こうした理事会のほかに委員会ですとか、この4つ目のところにありますように、私どもは大企業だけでなくて、地方に中堅企業さんの会員が多いものですから、そういうところに1月、2月、この下に記載してございます経労委報告という冊子などを使いながら、いろいろな形で説明に伺っております。
この2のところにございますが、冊子とかパンフレットというものを作成する柱がこの経営労働政策委員会報告なるものであります。この経労委報告は従来からございますけれども、特に仕事と生活の調和という問題は、この2005年版から私どもは取り上げてきております。ただ、同じ言葉を使っておりますが、内容に少し推移がございまして、2005~2006年の辺りには男女共同参画の推進であるとか、あるいは子育て支援とか、そういうような観点から、この言葉を使っておりました。
しかし、2007~2008年に至りまして、もう少し話の内容を広げてというか、視点を変えて、働き方の改革、新しい働き方に挑戦するんだというようなことが大事だろうという趣旨でもって、この経労委報告における記述も2007年、2008年と変えてきております。これを基に先ほど申し上げました大企業さん、中小企業さんに向けて、各担当者が細かく説明をさせていただいているということでございます。
特に今の労使の交渉とか協議の中で、賃金の引き上げという問題だけでなくて、どうやって働く人の満足度を上げていくか。これは企業の生産性向上とも絡む問題ですので、そこが非常に大事だという認識を私どもは持っておりまして、この経労委報告でもやはり柱として、このワーク・ライフ・バランス、働き方の改革という問題を取り上げざるを得なかったというような経緯がございます。
更にパンフレットをつくって、特に企業の事例を紹介してきているというようなことがございます。やはりイメージがわかないと、どういうふうな取組みをしていいかわからないということがございますので、企業事例の発信は非常に重要かと思っております。
3番目は、先ほどもちょっと申し上げましたが、私どもは最初、このワーク・ライフ・バランスについて、やはり少子化対策の視点というのは欠かせないという認識がございましたものですから、少子化委員会というものをつくって、ここで何回かに渡って提言を繰り返してきております。
次のページで、国に向けての協力でございます。厚労省さん、内閣府さんの企画に参画をさせていただいておりますが、特に昨年の家族の日とか家族の週間とか、これのほとんど一般の企業さんにも周知しておらないという状況でございまして、私どもは改めて前回にこういうような新しい仕掛けがあるんだということを周知させていただきました。
2番目の取組みを進める中で、障壁があると感じていることは何か。これは私どものアンケート調査の結果をここに抜き刷りをさせていただいておりますが、先ほどもお話がございましたように、やはり意識改革が非常に難しい。それはそれぞれの企業や労使によって、このワーク・ライフ・バランスの目標とかねらいがさまざまであり、トップが目標を言っても、受け取る人の方がそれをさまざまに受け取る。それが非常にこのワーク・ライフ・バランスは難しいことだと思われておりまして、この一人ひとりの意識改革を本当にどこまでやっていけるのか。
先ほど申し上げましたように、私どもは働き方の改革と考えておりますので、これは世代や、仕事の内容によっても受け止め方が違ってまいりますので、これをいかに粘り強くやるか。これは企業の中の課題だけではなくて、まさに今は国民運動として、これを推し進めていかなければならないゆえんがこの辺にあるんだろうとも思います。
2番目が社会基盤の充実が大事だと言っておりますけれども、特にここにございますように、大都市圏で保育サービスの絶対量が不足している。意識の改革の面も大事ですけれども、きちんとしたインフラ整備がないと、やはり意識改革だけで対応できる範囲は限られますので、やはり国としてこの辺をお願いしたいという感じがいたします。
これは3番目の国自体に対する要望と重なり合う点がございますが、全国画一の対応ではなくて、地域の主体性を尊重して、大都市圏における問題と地方における問題とは、やはり違うだろうというような感じがいたします。それぞれのニーズに応じて対応するということではないか。特に子育ての問題に視点を当てると、そういうことになっていくんだろうと思います。
2ポツのところでございます。行動指針などにも数値目標がいろいろ出ておりますけれども、先ほど申し上げましたように、企業においてワーク・ライフ・バランスの目標がそれぞれ違ってくる。そうすると、やはりそれぞれの企業の自主性を尊重しないと、本当の意味でワーク・ライフ・バランスが実りある形にならないだろうと感じておりますので、法律とか規則というものを画一的に強化するという形でなくて、自主的な動きを尊重してほしいという希望でございます。
3番目は、これも繰り返しでございますが、やはりいろんな企業の取組みの事例をたくさん発信する。それはやはり全国各地の労使にとっては、非常に参考になるであろうと思いますので、この発信をお願いしたいということがございます。
一番下でございます。これは前回申し上げましたけれども、国においてもこういう取組みに努めていただきたいというお願いでございます。
以上でございます。

○樋口部会長 ありがとうございました。
北浦委員にもお話を伺うことになっておりますが、到着され次第、御説明をいただこうと思っております。
それでは、意見交換に入りたいと思います。前回会合におきましては、話のあったとおり、次回第3回の会合において、政策課題を中心に当面の課題について議論をすることとしております。
そのため、本日は前回会合における各府省の取組みの説明及び本日聴取いたしました各団体の取組みなどを踏まえ、今後、検証、行動指針基づき、仕事と生活の調和に取り組んでいくための課題について、御自由に御意見を交換していただきたいと思っております。
前回会合における各府省の取組みに関する資料は、先ほど御説明にありましたように、お手元に参考1として配付されておりますので、適宜御参照いただければと考えております。
それでは、どなたからでも結構ですので、御発言のある方はお願いしたいと思います。八代委員。

○八代委員 いろいろとありがとうございました。御説明を聞いて感想なんですが、1つは多くの方が意識改革ということを言われたんですが、これはマルクスが言ったとおり、意識というのは制度を変えることによって実現するわけで、今の制度のままで幾ら意識改革を叫んでも私は無駄だと思いますので、やはりそれはどういう制度を変えてくればいいかということを考える必要があるのではないか。
ワーク・ライフ・バランスというのは、やはり労働時間に中立的な賃金体系ということを前提とするのではないかと思います。これは正規と非正規の間についても同じで、同じ仕事の成果があれば、雇用契約形態にかかわらず、同じ賃金を受け取るというのが原則で、その意味では正規、非正規間の格差の問題とワーク・ライフ・バランスはかなり多くの方も強調しておられたように、関連があるのではないかということです。
そのときに私は情報労連の杉山委員のところが、この問題を一番とらえておられるというふうに理解したわけです。例えば資料の25ですけれども、その中でパート有期契約労働者に対する取組指針ということで、均等待遇ということが明確に書いてあるんですが、何に対して均等待遇かということが大事で、それは職場の組合員に対してということなんですが、その職場の組合員は基本的に年功賃金をもらっているわけですね。
ですから、その年功賃金のいわゆる正社員組合に対しての均等待遇といったときに、それはどの賃金に相当するのか。平均賃金なのか、初任給なのかという点で、非常に大きな、同じ均等待遇でも意味は違ってくるわけです。
例えば初任給で同じ均等待遇だとしても、雇用契約の短い有期労働者はいつまで経っても年功賃金の正社員の平均には到達できないわけで、やはりこれは年功賃金というものを前提とした均等待遇というのが何なのかということを逃げてはいけないわけです。ですから、そこが今まで全く議論されていなかったことで、それについてのお考え方を是非お伺いしたいと思います。
同じ杉山委員の方から、成果主義等の関係が言われたわけですが、御指摘の点はよくわかるんです。しかし、それはやはり成果主義の仕方の問題であって、例えば職場での後輩に対する教育というものがどんどんなくなってくる。これは職場での後輩を訓練するということが成果の評価に入っていないから当然そういうことになるので、当然ながら、それはきちんと今まで正社員がやっていた仕事を分けて、どんぶり勘定でやるのではなくて、きちんとヘドニックのような形で分けた上で、ちゃんとそれを成果に反映すれば、従来と同じことができるのではないか。
共同作業とか分担がおろそかになるというのも、やはりその辺りの成果がきちんと基準ができていないからではないかと思いますが、その辺りについてのお考えをお聞きしたと思います。基本的に私はやはり徹底した成果主義でなければ、どうやって同一労働、同一賃金というか、ワーク・ライフ・バランスが実現できるのか。同じ仕事であれば、短い時間でほかにボランティアとかいろいろやりたい人と、長く働く人の公平性というのは、やはり成果主義をきちんとやらなければ当然実現できないので、それがなければワーク・ライフ・バランスも絵にかいたもちになるのではないか。そういう印象を受けるわけであります。
以上であります。

○樋口部会長 杉山委員、今の御質問について、何かございますでしょうか。

○杉山委員 ありがとうございました。成果主義を含めて、今、御指摘いただいたことはそのとおりかとは思っているわけなんですけれども、育成にしろ協働にしろ、そういったものが仕組みとしてでき上がっていない。すればできるというのもそのとおりだと思っています。
ただ、現実的に実際にそこがしっかりと制度として、運用として確立されて、導入されているのかというところを見ると、どうもそうなっていないところもやはりあるのではないかと。やはり8割できていればうまく回るのかというと、なかなかそういう制度でもないと思っています。今後やめるとか、成果主義ではいかぬとかいう話をする必要はないと思うんですけれども、より適切に運営されるような形に、今のやり方がベストではなくて、よりベストがあるんだという見直しは必要だと理解していますので、お願いしたいと思っています。
均等均衡でもいただきましたけれども、これはつくったときからもう3年経っていますので、多少文字も変えたいかなとは思っているところもあって、実は今は均等だけではなかなか難しいので、実際は均衡均等という言い方をしていまして、全くの均等というのはなかなか難しいという認識はしています。
ただ、ここで取組指針の中で書いているのが、最終的な姿として、すべて非正規の中に入れましょうと。いわゆる短いショートタイムの労働者、フルタイムの労働者。それがライフステージに合わせて行き来できるという仕組みを統一してつくろうという、その最終段階に行くまでの間のステップとして掲げているものですので、実際に具体的に年功型とどうなのかというと、なかなか答えがないわけですけれども、最終型に向けてのここに示した文言だと御理解いただければと思います。

○樋口部会長 ほかにございますか。小室委員。

○小室委員 私も今日発表を聞かさせていただきまして、杉山委員の成果主義のところが非常に大きなキーポイントなのではないかと感じました。成果主義をどうとらえるかというのが、私は八代委員のおっしゃられた、成果主義を正しく運用すれば、そういうことにならないというのに非常に共感しまして、今の日本の成果主義は何なのかというと、時間の上限を決めずに成果だけを問う成果主義になると、小人のように仕事を夜中ずっとして、上司の机の上にどれだけ高い山を朝積んでおくかということの競争をしているのが現在の成果主義。かけた時間はどれだけでも問わないけれども、月末を締めたときに営業成績が一番高かった人が一番高い評価というふうにやれば、当然、長時間労働を個々がし始めて、時間でカバーできるものですから、人と仕事のシェアをしたりだとか、助け合ったりということをする必要がないんです。
これをやっていくと、1人でいかに孤独に頑張ったかということを主張するような企業ができていく。これは弊社の方でコンサルティングに入らせていただいた企業さんで、やはりそこが一番大きなネックになっている。これを正しい成果主義、例えば9時6時の中でどれだけやったんですかということを比べると、同じ時間の中で同僚よりも成果を出さなくてはいけないということになると、いかに6時以降で自己研鑽をするか。情報収集をするかというようなことがなければ、次の日に昨日よりもよい仕事をできるということにはなりませんので、自己研鑽に励むようになったりだとか、6時までに仕事を終えなければいけないとなって、初めて自分のでき切らない仕事を後輩を育成して、その者にやらせて、そのチーム内での生産性を高めるかということを考え始めるというところで言うと、やはり時間をどれだけかけたかということを厳しく見ながら成果を見るという成果主義になっていないことが、誤った成果主義をそれが成果主義なんだと思い込んで運用していることに問題があるのかなと思います。
そうなってくると、今日は多くの御提案の中に、管理職の意識と書かれていましたけれども、恐らく評価基準ということが問題なんだと思っております。その正しい成果主義に基づいて評価をすれば、短時間勤務の方であっても生産性が高ければA評価が付くはずですが、そういう評価になっていないというのは、やはり時間主義に基づいて、何時間かけてもいいから山を高く積んだ人にりA評価ということをやっていることが問題なのかなということで、これは提案なんですけれども、新しい成果主義に基づいて、いかに管理職にきちんとした評価をしてもらうかということを考えると、管理職への研修であったり、意識改革であったり、意識啓発であったり、もしくはトップの意識啓発であったりということが、例えば次世代育成法のくるみんの認定基準に入ってくるだとか、そういうことが必要かと思っております。
今の次世代育成法の中の項目は、非常によくできていると思うんですけれども、トップが何をするのかとか、管理職が何をするのかということが余り含まれていないことが、制度の充実の方はどんどん図っていくんだけれども、そういったところに及ばないのは、恐らく基準に合わせて手を付けていくからではないかと考えております。
これは本当に多くの企業さんから、管理職の意識を変えたい変えたいというので、毎月たくさんのセミナーをやっている弊社としても、そういうことが企業さんの中でも認定基準になっていくだとか、行政からもプラスの評価を受けられるような取組みというところとリンクしていけばいいのではないかと考えております。

○樋口部会長 ありがとうございました。今の御意見について、何かございますでしょうか。
内閣府のシンポジウムの中で中間管理職の役割といったサブタイトルでシンポジウムをやったと思いますが、あれはやはりそれなりに中間管理職の役割は非常に重要だというような認識でやられたし、やはりうまくいっている企業では、そこのところはしっかり対策を講じているという結論だったと思いますが、それでよろしいですか。

○小室委員 1点追加です。そういう意味で言うと、これから事例をもっと増やしてというお声もいろいろとあったんですけれども、どんな事例かというのが非常に重要かと思っていまして、制度を充実した事例が今は非常に多いかと思うんですけれども、これからは評価方法を変えたら、こんなふうに働き方が変わって、生産性が上がったというような企業は出てきていると思いますので、そういった管理職の意識改革だったり、トップの意識の変化が生産性のアップをもたらして、いい結果が出たというような事例をもう少し掘り出して、光を当てていくべきではないかと思っています。

○樋口部会長 佐藤委員、どうぞ。

○佐藤委員 2つあります。1つは次世代法の認定基準の在り方で、今の小室委員のご発言にも多少関わると思うのですが、ワーク・ライフ・バランスを進める上では、働き方を見直す、特に男性の働き方の改革が大事です。
そうしたときに、改革のツールとして次世代法とそれによる認定基準があります。認定は企業の努力を評価する仕組みです。今日のいろんな報告の中で、その認定基準について、小室委員のご発言もそれにかかわりますが、中小企業の場合、特に男性の育児休業取得が1人というのが人数的にもなかなか難しいわけです。これは中小企業でなくても、例えば女性が非常に多い病院では、看護師が多くて、あとは医者がいて、医者はかなり年齢が上で子育ては終わっている場合では、ファミリー・フレンドリー企業表彰は取れたが、次世代法の認定が取れないところがあるわけです。
これから次世代法の対象の企業規模を下げていきますので、そうした問題が増える可能性が高いわけです。そのため、この認定基準の見直しが可能かどうか伺いたいと思います。小室委員が言われたことの中でも、例えば男性の育児休業取得というのであれば、やや極端な言い方ですけれども、自社の男性社員でなくて、自社の女性社員の夫が取れば、例えばこれは0.5カウントされることなども検討に値するでしょう。社会的全体として男性の育児休業取得が進めばいいわけですから、女性が多い会社にすれば、女性社員の夫がどう子育てに関わるかが大事になるのです。
もう一つ、今回のお話でも働き方の見直し、管理職の意識改革をどう進めるかなどについて、いろんな好事例や情報が欲しいというご意見がありました。これについては内閣府も厚生労働省もいろんないいレポートを出していると思うのですが、ほかの先進国と比べて、日本ではワーク・ライフ・バランス推進に関して一番遅れているのは何かというと、ワーク・ライフ・バランス推進について研究するセンターです。
たとえば、大学にワーク・ライフ・バランスを研究する組織がないのは、多分先進国で日本だけだと思います。 

○樋口部会長 それでは、1点目の方は厚労省でしょうか。お願いします。

○厚生労働省定塚課長 次世代法の認定基準についてのお尋ねでございました。ご承知のとおり次世代法の改正案は、今、国会に提出をしているところでございまして、これが通りました暁には、認定基準の見直しと、もう一つ、策定指針というのがございまして、どのような計画を立てるべきかという指針となるべきもの、これについても見直しをしたいと思っております。見直しの際には、御意見を踏まえて行いたいと思います。

○樋口部会長 2点目は御要望ということですか。

○佐藤委員 日本ではそういった研究や情報提供が遅れているということだけを指摘したかっただけです。御検討いただいたらというだけの話です。

○樋口部会長 では、御検討で何かございましたら。

○佐藤委員 COEでも1つもないですね。

○文部科学省川上課長 ぴったりしたお答えはできないんですけれども、COEとかそういう制度がありますので、そういうところが果敢に組織化をしていただくということが1つの手であるわけなんですが、それに限らず、もう少し小規模であれば、科研費とかそういうものからスタートをしていくのではないかと思います。報告をして、意識はちゃんと持って、できることはやりたいと思いますので、よろしくお願いします。

○樋口部会長 科研費はまた後でいいんですけれども、たしかあったような気がします。
ほかにどうでしょうか。

○小室委員 何度も済みません。一番最初の中小企業中央会様の御提案の中で、専門家のアドバイスが必要であるというようなところがありました。今これを地方自治体で大変頑張っていらっしゃるところが増えてきて、新宿区さんであるとか品川区さんなどがワーク・ライフ・バランス・コンサルタントを中小企業さんに派遣するということをやり始めています。
ただ、この2区は実現したんですけれども、今、札幌と石川県さんから、それぞれ御相談をいただいて、どういうふうにしたらそういう仕組みがつくれるか。新宿区さんとまた同じ形がいいか、違う形がいいかというふうにいろいろと御相談いただいているんですが、なかなか中で通らないそうです。
それを地方自治体さんの方で主体的にやっていくということはすばらしいんですけれども、それがもうちょっと国として、こういう形でやったらいいよということが発信して上げられたら、もっと促進されるのではないかとか、足立区さんの方はもうやることを決定したということが進めていらっしゃいます。
新宿区、品川区、足立区の場合は、恐らく中小企業への派遣なんですけれども、それ以外にも例えば大企業にワーク・ライフ・バランス・コンサルティングを提供するというようなことに何か助成を付けてもいいとは思うんですけれども、これは弊社がそういう仕事をしているからというのも勿論ありますが、私どもも対応するのが手一杯というくらいいつもコンサルティングの御依頼を受けていて、非常に思うのが、まずコンサルタント自体の育成をもっとするべきではないか。札幌市さんがおっしゃっていたのは、地域にいる社労士さんにもう少し研修をすることによって、ワーク・ライフ・バランス・コンサルタントに成長させて派遣するという事業を札幌市さんは考えていらっしゃいました。
そういうようなことをどういうモデルがいいのか。ちょっと問題だなと思っているのは、新宿区さんなどの場合だと、派遣するという形を取るので、もう新宿区さんで金額を決めてしまうんです。そうすると1件5万とかなんです。そうすると弊社としても全く仕事にならない金額なので、なかなか受けられなくなってきてしまうんです。一生懸命頑張ってはいるんですけれども、こういう県が増えても、それは本当に困ったなという感じなんです。
そこはもう使命と思って頑張っているんですが、それよりはイギリス型のような、その企業でコンサルタントを雇い、それに対して上限幾らで助成をするというモデルの方が、その企業がもっと高く出してもいい、もっといろいろなものを見たいと思えば、高い金額で頼めばいいし、それの一定割合を補助を受けるという方がいいのになとは思うんですが、なかなかそういうことになっていかないということを考えると、この海外の事例を研究して、自治体さんにどういう形でワーク・ライフ・バランス・コンサルタントを育成したらいいかというようなものを発信していくなり、もしくはもっと国として、そういうものを育成する何か機能を考えるなりという発想が必要ではないかと思っております。これは今日御出席の委員の皆様にもアイデアをいただきたいと思うような部分です。

○樋口部会長 補助の仕方について、もう少しフレキシブルに対応できる枠組みができたらという御要望ですね。地方自治体におけるこの辺の取組みに対して、促進するような枠組みはどうなっているかというような御質問だと受け止めましたが、これはどこに聞けばよろしいでしょうか。今後の市町村なり都道府県なりに受ける取組みを促進するための国としての役目ですかね。どこに聞けばいいのか、いかがでしょうか。

○厚生労働省定塚課長 ほかにもあるのかもしれませんが、1点だけ御紹介をさせていただきます。前回の参考2の資料2-4の厚生労働省の取組み状況の2ページ目の施策の一番下の方にあります、5の知識の特性や創意工夫を活かした子育支援事業の充実という項目がございます。
1つ目の○で、いわゆるソフト交付金と言っているものでございまして、各市町村に対して交付するものでございます。市町村の実質的な取組みの中で、地域のワーク・ライフ・バランスについて、企業を含めて地域ぐるみの子育て支援を推進するという事業を行った場合に、交付金を交付するという枠組みがございまして、これはどういった事業をということを余り具体的に限定をしておりませんので、1つ使えるものであるかなと思います。

○樋口部会長 山田次長。

○内閣府山田次長 北浦委員がまだお見えになっていないのですが、この北浦委員の民間の推進会議の資料の中に、今ほど小室委員が言われたこととかなり関連のあることが書いてありまして、12ページの上段に地元企業に対するワーク・ライフ・バランスの取組みへの支援ということで、これは政策的にお金を出すということではありません。まさに民間運動の中でやられているということです。この民間運動がカタライザーとなって、地元市とか経済団体と共同連携して事業をやっているということです。
先ほどおっしゃったように、地域の社労士さんなどを養成セミナーでいろいろと研修をして、そういう方々にワーク・ライフ・バランスに関わるさまざまなノウハウをまずインプットして、個別に企業に相談に乗るときに、そういうノウハウを活用していただくというような形で、できるだけ裾野を広げる形でノウハウの提供をやっていく仕組みをつくっていらっしゃるというのがございます。

○樋口部会長 それでは、神田さん。

○内閣府神田参事官 内閣府の方ですけれども、男女共同参画局では、国から予算をある程度確保しまして、地方公共団体が行う研修などについて、講師を呼ぶときにその一部をうちの方から補助しているということもございます。

○樋口部会長 各市町村でそういう推進会議みたいな、あるいは会議を開かないまでも取り組んでいる場合に、国から一部分を支援するというのは、何かほかにありますか。それはないんですか。

○小室委員 この12ページの取組みには、特に助成は出ていないんですね。これはどなたが養成セミナーの講師になって要請するんですか。それは時々によって違うんですか。

○内閣府山田次長 それはやはり何人かの、まさに小室委員のような方々と思いますけれども、かなりそういう面でトレーナーズ・トレーニングができるような能力のある方々を何人かプールをして、そういう方々に教えていただいているということだそうです。

○小室委員 このクオリティーを上げていける仕組みがあれば、なおよいという感じですね。講師だったり、何時間かけてどのくらいのことを学んだらワーク・ライフ・バランスをアドバイスするとできる立場であるというような基準があったりすると、なおよいという感じですね。
その辺が何から助成を提供するときに一緒に基準としてつくって、このくらいのトレーニングをするのであれば、こういう助成もあるというような、その辺がセットでできると、ワーク・ライフ・バランスのアドバイスをしてくれると言ったけれども、その人の質がまちまちだということになると、だんだん信頼性がなくなってしまうので、その辺が何か担保される仕組みがあると、より広がっていくのではないかと思います。
今、若い女性で働き方にすごく問題意識のある方たちが、何かそういう仕事をしたいというような意欲の方が非常に増えていらっしゃるので、その働き方のコンサンタルトになりたいというような意欲の方たちが、1つ仕事としてやっていけるようなものになれば、なおよい。こういう業界をつくることがよいのではないかと思っています。

○樋口部会長 これは御要望でありますが、何かレスポンスはありますか。多分、厚労省になるんでしょうか。どうぞ。

○内閣府柴田室長 去年まだアイデアの段階では、そういう企業にアドバイザーを派遣するという話もあったように聞いていますけれども、やはりいろいろ調整の過程で、詰まっていなかったのもあるかもしれませんし、考え方がまだ十分でなかったこともあるのかもしれません。その辺の反省も踏まえ、今日はいろいろとお話を伺いまして、また次回もやると思いますけれども、そういった話ももう一回咀嚼して、何か新しいものにつなげられるかどうかを検討させてもらいたいと思います。

○樋口部会長 では、大沢委員、どうぞ。

○大沢委員 いろいろと伺っていて、具体的にいろいろな問題が出てきたということで、非常に有意義な会議になっていると思うんですが、もうちょっと広い意味でワーク・ライフ・バランスが今なぜ必要なのかいうことを考えてみるときに、やはり日本の置かれている、あるいは世界的に起きている経済のグローバル化の中で、非常に不確実な状況あるいはリスクが大きい状況に日本が立っているということがあると思います。
そういった中で、出生率の低下が実際に起きてきているわけですが、そういうことを考えると、ワーク・ライフ・バランスを導入していく中で正社員、働き方を変えて、多くの人が社会の中で参加していくと。それによって雇用が増えていく中で、社会保障を負担する人たちの財源も確保できるんだという、もう一方での戦略もあると思うんです。そういう意味が考えていくと、この問題と社会保障や税制度の問題との関連というのは、欠かせない問題になってきていると思うんです。
これについては、やはり今すぐというわけではないし、非常に難しい問題だということはわかるのですが、考える必要があると思います。特に今ちょっと韓国との関係で労働力の非正規化について調べているのですが、韓国でも臨時労働者の増加が著しいという傾向がありますが、パートが増えているということはありません。
ですから、日本のパートタイマーの状況というのは、各国と比べて見ても非常にユニークな状況にあって、賃金が低く、社会保障の加入あるいは社会保険の適用においても大きな差があるということが言えるんです。
この点については、やはり将来的にこれを放置しておけば、社会保障の社会的連帯がもう維持できないという状況になってくると思いますので、どうしたらいいのか。特に雇用形態の違いによる加入適用率の違い、加入率の違いというのは、同時に非正規をより多く生み出す要因になっていくと思いますので、それをしないために制度改革をどう進めるかというは、将来的に非常に大きな課題になっていると思います。

○樋口部会長 社会保障は具体的に130万円のあれですか。

○大沢委員 そうですね。あとは税制も関わって、配偶者控除も少しは関わっていると思います。

○樋口部会長 今のは御意見という形でよろしいでしょうか。これは厚労省の方で法律改正の形で国会に出ているわけですね。年金の加入要件の適用拡大。

○厚生労働省生田参事官 短時間労働者の年金の加入につきましては、改正法案を国会に提出されているところでございますけれども、審議はまだ行なわれてございません。非正規労働者につきまして、どういうふうに社会保険なり社会保障制度に適用していくかというのは非常に重要な問題で、働き方に中立的な制度の見方というのが大事であるという方向を私どもは進めておりまして、今後も必要な検討をやっていきたいと思っております。

○大沢委員 従来、法改正を行うときに、パートタイマーならパートタイマー、あるいは日雇い労働者という形で、カテゴリーが分かれて改正が行われるわけですが、例えばある一つのグループの労働者に対して規制強化が行われると、別の労働者への需要が増えるということで、例えば韓国の場合ですと、臨時労働者への規制が強化されたがゆえに、派遣労働者が増えてしまう。あるいは全員が解雇されてしまうというような形になっております。
ですから、この問題をカテゴリーで派遣労働法の改正とか、パートタイマーの改正ではなくて、非正規全体の中での労働条件を労働強化なりをしていくような動きが必要になってくるのではないかと思っております。

○樋口部会長 何かございますか。

○厚生労働省生田参事官 制度改正を考えます際に、対象者ごとにそれぞれ独自の領域がございますので、当然それぞれごとの対応は必要になってまいりますけれども、ほかの形態との関係もきちんと考えていかないといけないというのはおっしゃるとおりでございますので、そういうことも頭に置きながら、今後対応していきたいと思っています。

○樋口部会長 それでは、先ほど残っておりました北浦委員がいらっしゃいましたので、御説明をお願いしたいと思います。

○北浦委員 内閣府の別の委員会が長引きまして、遅くなりまして、申し訳ありませんでした。
資料1-3で用意いただいております。生産性本部が事務局となっております「次世代のための民間運動~ワーク・ライフ・バランス推進会議~」というのを行っておりまして、それを簡単に御説明したいと思います。
詳細はこのミカン色の冊子がございますが、これは内容が昨年つくったものですので、今、直している最中でございます。古い部分もございますので、その点を御了解いただいて、ごらんいただければと思っております。
詳細はそちらに譲るといたしまして、ごく簡単に申し上げたいと思っております。1枚紙の設置の趣旨のところに書いてございますが、この会議を設けましたのが4行目にございますが、1昨年の8月ということでございまして、実際の活動といたしましては、昨年4月くらいに始めてございます。民間レベルにおきまして、ワーク・ライフ・バランスの推進を図っていこうということで、とりわけ労使あるいは学識の方を中心にして起こしたものでございます。
「3.推進体制」がございますが、樋口座長にもお入りいただいておりまして、11名の方の推進委員会で、これが中心となりまして、また広くこれに御賛同いただける方を呼びかけをいたしまして、進めているわけでございます。丸印の付いている方々が代表幹事で、これの中核的な役割を担っていただいているということでございます。
具体的な活動というのが4のところに幾つがございますが、一番旗頭にしておりますのは、ワーク・ライフ・バランスのキャンペーンということで、ワーク・ライフ・バランスの日の提唱というのを行っております。11月23日は勤労感謝の日ですが、働くだけではなくて、もう一方である、言わば生活というものも一緒に考えようということで、こういった日にしたらというような呼びかけを行い、これを中心にしました前後のところをワーク・ライフ・バランス週間ということで、運動の盛り上がりを図りたいということで、昨年から進めているところでございます。
いろいろな活動があり得るわけでありますが、昨年度行いましたものとして、とりわけカンファレンスもございますが、ワーク・ライフ・バランス大賞というのを定めまして、4つのカテゴリーにつきまして、表彰を行っております。組織内の活動というのは企業が大体中心でございますが、企業の中において、このワーク・ライフ・バランスをしている。例えばチームでいろんな取組みをしているとか、そういったような活動を評価していく。それによって成果が上がったものを評価していくということでございます。
2つ目に貢献というのは、これは社会貢献ということでございまして、ワーク・ライフ・バランスを普及するに当たっていろいろと寄与した。具体的に言いますと、これは商品であったりNPOの方の活動であったり、あるいは何かしらの例えば本によって、そういう普及を図ったとか、いろんな観点が考えられるわけでございます。そういったようなものにつきまして、表彰を行っています。
それ以外に後は関連する標語とかエッセイとか、これは個人対象でございますが、こういったようなものも広く募集をし、表彰するというのをやったところでございます。本年度も更に第2回ということで、これを更に拡大をしていきたいと考えております。
3つ目にございますが、ホームページ『次世代ネット』というのを昨年から設けてございます。この点につきましては、内閣府の方のホームページにもでき上がったわけでございますので、この辺との住み分け、あるいは連携を図りながら、民間レベルでのこういった情報のポータルということを少し整備していきたいと考えてございます。
最後に地域での展開でございます。ワーク・ライフ・バランスの問題は、やはりライフということになりますと、地域レベルでの取組みは非常に重要でございます。そういったような意味合いで、実は3つほどの市を選びまして、そこの地域の団体において、ワーク・ライフ・バランスの取組みをどうつくるかというのを相談しながら進めているわけでございます。
そういったモデル的な取組みを少しずつ拡大していきたいと思っておりますが、更にそれに加えまして、ここに書いてございます。先ほどお話があったということでございますが、企業経営のアドバイザー養成ということをやっております。これは具体的には千葉県さん、秋田県さんといろいろ提携をしながら始めたわけでありますが、中小企業診断士とか社会保険労務士とか、そういったような方々、いわゆるコンサルタント的な方々に対しまして、ワーク・ライフ・バランスについてのいろいろなノウハウ、その他について講師を行い、その方を言わば先兵のような形で、企業に対してワーク・ライフ・バランス普及に当たっていただく。そういったような実践を行っているわけでございます。こういう養成で、これが2年目、3回目くらいになってきておりますので、ある程度の数がそれぞれ活動に付いているという状況でございます。
今年実施したものとして、自治体向けにワーク・ライフ・バランスの実践セミナーということで、特に自治体の担当者の方だけを御説明しまして、ワーク・ライフ・バランスを進めるに当たっての問題点あるいはノウハウといったものを少し論議するようなセミナーを展開しています。こういったように、その地域レベルで焦点を当てておりますが、なかなか全国一様にということでできませんものですから、ある程度そのモデル的ということで考えています。
更にこれに加えまして、今年がこういった活動を更にもう少し拡充してまいりたいと思っておりまして、まだこれから整理する段階でございますが、一番にありますのは、やはりワーク・ライフ・バランスのノウハウということで、とりわけこれを働き方改革ということではございますが、やはりマネジメントとの関係がございますので、そういった面と絡めまして、言わばノウハウとかいったようなところを整理をしていく。そして、整理したものをどのように活用できるように発信していくか。こんなことを一つ考えたいと思っています。
あと、こういうものに関連いたしまして、更に少し研究なども進めてまいりたいということで、特にワーク・ライフ・バランスの社会基盤ということで、単にこれは事業の労使だけの問題だけでなく、消費者との問題であるとか、社会的な慣行の影響いたしますので、そういった面も含めて、このワーク・ライフ・バランスを広げるにはどうしたらいいか。
あるいは子育ての問題で始まりましたけれども、ワーク・ライフ・バランスは広い問題がございます。例えば教育等の地域活動の問題、地域再生的な問題、あるいはとりわけ教育活動等の問題。そういったように、ワーク・ライフ・バランスのいろいろ多面的な係わり合いというものも視野に入れながら、いろんな角度の研究も進めていく。こんなことも考えてございます。まだ整理している段階でございますが、そのようなことで今年度も展開したいと思っています。
以上でございます。

○樋口部会長 今の北浦委員の御説明も含めまして、もう少し御意見がありましたら。榊原委員、何かございましたらお願いします。

○榊原委員 今日、皆様のお話を、特に労使のさまざまなお立場の方からの話を伺う中で、幾つか共通点が見えてとても興味深かったです。特に隘路と感じていることとか、制度、行政の要請というようなところまで言っていただいたので、課題が大分見えてきたのかなという気がしています。
1つが、意識改革を言われた方が非常に多かったというのが、私も非常に印象に残っています。意識改革、意識改革とさまざまな問題が上がるたびに、意識改革が大切なんだからマスコミも協力しなさいとずっといろいろなことで言われて協力してきたつもりなのに、何も変わらないということを見てきた立場から考えると、八代委員がおっしゃったように、制度をまず変えることとか、国が率先してシステムを変えることというのは欠かせないはずであるという気がしています。
ただ、その中で、やはり意識改革がこの部分では必要ではないかなと個人的に感じているのが、決定権者の人たちです。政策においても企業内のルールにおいてもなんですけれども、決定権を持っている立場の人たちの意識というのは、待っていても変わらないから意図的に変えていく。そこに意識改革のエネルギーを集中する必要があるかなと思っています。
卑近な例なんですけれども、例えば私が所属している業界でも新聞づくりをずっとやってきているんですが、今の社長が青森支局で仕事をしてきた当時の話を社内でしていて、私が一番印象に残ったのが、私が駆け出しの記者だったときには新聞の締め切りは午後5時だったと言って、もう愕然としました。今は午前1時です。それぐらい世の中が変わっているんです。
それぐらい若い世代が物すごい長時間労働とかつてなかったような社会の24時間化の中でもまれていて、全然違う働き方を要求されているということが、現在の弊社の社長はかつてなく子育て支援に協力的な社長なので、実は弊社の社員の子どもを集めた会合でそういう話をしていたんですけれども、そういった社長ですら恐らく今の子育て世代がどういう労働環境の中で、競争にさらされているかということについての実感はまだそれほどはないから、ああいうふうにほのぼのした雰囲気の中でそういう話をされたんだろうなと思います。
極めて卑近な例で恐縮なんですけれども、というぐらい恐らく今の企業のリーダーであられる方たち、政治のリーダーであられる方たちの人たちの世代の経験してきた就業体験と、今の20~30代の人たちの就業体験に物すごいギャップがあるというところは意図的に伝えていかなければいけないという気がしております。
10年前に自分は出産育児をして、そのときにも十分生み育てにくい社会だと思ったので、少子化問題についても意識を持って取材してきたんですけれども、それから相当ないろいろな対策が取り組まれたので、最近はなぜこんなにまだ出生率の低下が続いているのかなと疑問を持って改めて取材をしましたところ、過去の10年で更に生みにくい、育てにくい社会になっている。それはつまり言い換えれば、ワーク・ライフ・バランスが更に崩れているということがわかってきた。その原因の1つが労働時間の長期化だったんです。
先ほどお話しがありました日本サービス・流通労働組合連合会さんのお話の中にたびたび出てきていた、土日、祝日、深夜も働けということがもう社会全体に蔓延していて、それが放置されているというのが実は先進国の中でも極めてまれなのではないかなと思うんですが、去年、ヨーロッパなどに取材に行った折にも、社会全体で労働時間について規制しています。
例えば8時以降にはもう商店を開けさせない。土日は商店を閉じさせるというふうに、国によって相当違いますけれども、イギリスで例えばロンドンで子育てしている人たちが日本に戻りたくないという理由の1つで、ワーク・ライフ・バランスもあるんだけれども、子どもたちが戻ったときに日本だと24時間やっているスーパーやいろいろな店などに行って買い物をしてしまって、非常に精神的な健康を害されることが日本ではある。当然、働いている人たちもそうであろう。そんな社会に自分たちは住みたくないとおっしゃった言葉が非常に印象的で、その方たちは違うライフスタイルを選ぶという意味で、大手金融機関の駐在員としてロンドンにおられたのに、転職をしてロンドンで今、働いておられるというお話だったということも印象にあります。
ここまで便利便利、競争ということで、とてもサービスが充実した社会にはなっているんだけれども、環境にも負荷をかけ、国民の健康障害にも恐らくつながっていると思われるこの24時間社会というものを今後もこのままにしておくのかということは、今ここでどなたから回答をいただきたいという話ではないんですけれども、そろそろ議論に載せていくべきテーマになっているのではないかなと思います。これこそ単体の企業や業界単位だけで議論し変えていくというようなテーマではないのではないかという気がしています。

○樋口部会長 ありがとうございました。御意見まだ尽きないかと思いますが、時間の関係もありますので、この辺で意見交換は終わらせていただきます。
なお、御意見のある方は、来週15日木曜日までに事務局に書面をもって提出していただければ、次回の会合でそれを反映させて議論していきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。時間も限られておりますので、効率的に運営をしていきたいと思っております。
最後に、本部会の進め方について、前回会合の後、紀陸委員より事務局あてに御意見がございました。この点につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○内閣府本多参事官 前回部会の後半で、紀陸委員から、進め方についてというペーパーの表現ぶりについて御意見がございました。
原文では、点検・評価結果を政策や各主体の取組みに反映という表現があったんですけれども、これについて委員の方から、労使の取組みについて評価結果を反映するという表現ぶりには若干違和感があるという御指摘がございましたので、その後、委員とやりとりをさせていただきまして、資料2として修正案をお配りしておりますが、この赤字の部分です。これを御提案させていただいております。
「点検・評価結果の政策への反映や、各主体の取組における活用の在り方」としております。この意味するところは、各主体が本部会による点検・評価結果をその取組みに活用していくということになるわけですけれども、その活用の在り方について、この部会で検討するという趣旨でございます。
以上です。

○樋口部会長 紀陸委員、何かございますか。よろしいですか。

○紀陸委員 このように修正していただければ結構です。

○樋口部会長 ありがとうございます。それでは、このような修文で対応していきたいと考えます。
最後に事務局から、連絡事項をお願いします。

○内閣府本多参事官 次回の第3回の会合については、間隔が短いんですけれども、5月28日の水曜日に、今日と同じこの第3特別会議室におきまして開催いたします。
内容は、第1回部会と今日の各府省、各団体の報告を踏まえまして、仕事と生活の調和の実現に向けた当面の課題についての意見交換を行うことといたしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○樋口部会長 それでは、本日の会合はこれで終了させていただきます。
どうもありがとうございました。