仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けて ひとつ「働き方」変えてみよう!

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仕事と生活の調和関係省庁連携推進会議合同会議(第9回)議事録

1 日時:平成21年7月9日(木)13:00~15:00


2 場所:共用第二特別会議室


3 出席者:

(部会構成員)
  樋口美雄部会長、市川隆治委員、海老井悦子委員、輪島労働法制部主幹(川本委員代理)、北浦正行委員、 片岡男女平等局長(古賀委員代理)、小室淑恵委員、榊原智子委員、橋本葉子委員、八代尚宏委員、横山陽子委員(大沢委員、近藤委員、佐藤委員、杉山委員はご欠席)
(関係省)
  総務省 鈴木課長、文部科学省 寺門室長、厚生労働省 生田参事官、小林課長、定塚課長、経済産業省 松井室長
(内閣府)
  松田室長、岡島室長代理、山田次長、武川次長、本多参事官、酒巻参事官、川又参事官

4 議事概要


○樋口部会長 
それでは、定刻になりましたので、第9回「『仕事と生活の調和連携推進・評価部会』『仕事と生活の調和関係省庁連携推進会議』合同会議」を開催いたします。
本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
それでは、事務局から、まず、本日の議事について説明をお願いいたします。
○内閣府本多参事官 
議事次第をごらんください。本日は、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート2009の第1章から第3章についての修正案と第4章、今後の課題と取組みについての御議論をお願いいたします。
なお、お手元の資料1~5までお配りしておりますが、そのほかに、本日、ゼロから考える少子化対策プロジェクトチームという、小渕大臣の下で少子化対策について検討していたチームからの御提言が出されましたので、「提言、みんなの少子化対策」を参考として配付いたしております。
なお、本日は、大沢委員、川本委員、古賀委員、近藤委員、佐藤委員、杉山委員が御欠席です。
川本委員の代理として、労働法制本部輪島主幹、古賀委員の代理として、男女平等局、片岡局長が代理で御出席です。榊原委員は途中からの御出席になります。
また、事務局、仕事と生活の調和推進室の人事に異動がございましたので御紹介いたします。
室長代理に、岡島男女共同参画局長が着任しております。
○内閣府岡島室長代理 
よろしくお願いします。
○内閣府本多参事官 
このほか、本日は所用のため欠席しておりますけれども、次長に岡田官房審議官が着任いたしております。
以上です。
○樋口部会長 
それでは、早速、第1章から第3章までの修正案について検討をお願いしたいと思います。
まず、事務局から修正点について説明をお願いいたします。
○内閣府本多参事官 
それでは、資料1として、第1章から第3章までを修正したものをお配りいたしております。
また、資料2といたしまして、前回の会議から修正した点をまとめております。資料2に沿いまして、適宜資料1の方を御参照いただきながら説明をしたいと思います。
まず、序の部分につきまして、前回、榊原委員から、特に序のところに今後これが定点観測していく上では出発点に当たるものだと、そういう位置づけを明確にしてはという御意見がございましたので、それを序のちょうど中段のところにございますけれども、そういう文言を盛り込んでございます。
2点目、第2章が非常にボリュームのあるところでございまして、国の取組みですとか、各主体の取組みがございます。ここのところの柱立てが少しわかりにくいという御指摘がございましたので、第2章の2枚目のところから、本章の構成というところで、少し細かく目次に当たるものを付けております。
次は、育児介護休業法の法案が成立したための文言の修正でございます。
次に、佐藤先生から、第2章第2節「III健康で豊かな生活のための時間の確保」のところで、多様な生き方についての取組みがないのではないかという御指摘をいただきました。
これに対応いたしまして、ページが通し番号ではないので、若干わかりにくいかと思うんですが、第2章第2節の中の24ページでございますけれども「III健康で豊かな生活のための時間の確保」の中に、厚生労働省で実施しております「特別な休暇普及促進事業」というのを盛り込んでおります。
事業の中身としましては、ボランティア休暇ですとか、ファミリーサポート休暇、リフレッシュ休暇、そういった特別な休暇制度を実施している企業についての事例の収集、勤労者がボランティア活動や地域活動へ参加することを促進するような地域プログラム事業、こういったことをやっておりますので、それを盛り込んでおります。
また、次の25ページの枠の中ですが、横山委員の方から、施策重要性も考えて順番を並べ替えたらどうかということがございまして、育児・介護休業法をトップにもってくる形で並べ替えをいたしております。
続きまして、第2章の第4節「国民の取組」の中の6ページなんですが、ここについて、前回では「国民の取組」のところの記述が若干薄かったということで御指摘をいただきまして、もう少し社会的な側面も見るべきではないかということがございましたので、内閣府で実施しましたインターネット調査の結果から、顧客ニーズと働き方の関係についてのデータを盛り込んでおります。
続きまして第3章ですが、第1節の記述のところが、憲章の3つの社会の柱立てに沿ったものになっているんですが、憲章の柱立てが頭に入っていらっしゃらない方には、データの取り出し方が、少し唐突感があるのかなと思いまして、例えば就労による経済的自立のところでは、まず、冒頭に憲章では就労による経済的自立ができる社会が目指されているということを書き添えた上で、それ以降、データの解説に入っております。これをそれぞれの柱立てについて書き加えております。
ほかのデータも幾つか追加をしておりまして、同じ第3章の中の図表の3-1-3、これは大沢委員から、非正規雇用者の割合については、男女別に見ることが必要という御指摘がございましたので、3-1-3を付け加えております。
続きまして、3ページの図表3-1-8につきましては、川本委員から非正規労働者について、若年層の問題が重要であるということで、ここでいわゆる七五三と言われる離職率のデータを付け加えております。
4ページ、図表の3-1-9ですが、これは記述の中に年間総実労働時間が出てくるですが、データの中に入っておりませんでしたが、それを付け加えております。 続きまして、第2節は、何か所か修正をしておりますが、これは全般的に第2節、第3節の記述を読むと、データが改善している、状況がよくなっているという、楽観視しているような印象があるという御指摘がございましたので、それを踏まえて幾つか修正をしております。
例えば「2 数値目標設定指標の動向」というところでございますけれども、その枠囲みの中の一番下のところに※で、データ公表時期の関係で、必ずしも最新の状況が反映されているわけではないことに留意が必要ということで、特に今回、時期的に2008年のデータを多く使っているんだけれども、そのデータがまとめられた後、非常に経済情勢が悪化しておりますので、そこが必ずしもフォローできていないということに、注意喚起をしております。
3ページの「(3)フリーターの数」のところで、フリーターの数は減少しているんですけれども、まだ水準的に高いということで、いまだ170万人に上っていますという表現を付け加えております。
続いて5ページ、ここも前回、残業時間の平準化が進んでいると言えるのかどうかという御議論をいただきまして、その際の御議論を受けまして、前回は平準化が進んでいる可能性があると書いていたんですけれども、それを平準化に向けた動きが伺えますというふうに修正をしております。
(5)の60時間以上の雇用者の割合のところでございますけれども、ここも比率としては減っているんですが、やはりまだ水準が高いということで、図表3-14の国際比較のデータを付け加えております。
続きまして、コラムの方でございますけれども、今回、榊原委員より、ワーク・ライフ・バランスがメンタルヘルス等にも影響を与えているということに触れてはどうかという御指摘がございました。
それで、コラムの中の7ページから、内閣府の研究所でやった報告書を載せていたんですけれども、それに図表2を付け加えております。この図表2は、アンケート調査結果で心と体の状態について質問をしているんですが、それを1日の平均在社時間、12時間未満と12時間以上に分けて集計をした結果、在社時間12時間以上の方は、やはり孤独を感じる、疲れている等々で、そういう方が多いというデータがございましたので、これは一つのワーク・ライフ・バランスのメンタル等への影響ということで取り上げております。
あとは、事例についても、コラムの14ページからでございますけれども、2つ付け加えております。
1つは、中央会の事例集にございましたもので、シーエスピーという会社ですが、こちらの事例を1つ挙げております。
もう一つは、生産性本部で受賞していらっしゃる長岡塗装店、こちらの事例を入れております。
そのほか、政府や企業だけではなく、民間団体も取り組んでいるということで、16ページにファザーリング・ジャパンと看護協会を例として挙げております。
看護協会は、プロジェクトも立ち上げて、今、事業を実施しているところと聞いております。
あと、仕事と生活の調和が生活面に与える影響ということでデータを付け加えております。これが、18ページからのコラムでございます。
これは、共生社会担当の中で食育白書、青少年白書というものをまとめておりまして、そこから取ったデータでございますけれども、子どもが家の人と一緒に衣食住をしているかどうかというデータです。また、一緒に食事をしているのか、1人で食べているのかどうかで、いらいらする頻度がどう変わるか、そういったデータを挙げております。
続いて、19ページの方に青少年白書からですけれども、親子の接触時間が、平成12年に比べて、平成18年に減っていると、父親の方で見ますと、ほとんどないという方がかなり増えているというデータを挙げております。
主な修正点は、以上でございます。
○樋口部会長 
ありがとうございました。それでは、今の説明を含めまして、第1章~第3章について御意見がございましたら、お願いいたします。
どうぞ。
○海老井委員 
とても単純なことなんですが、地方公共団体の取組みの中で、福岡県のところですが、2ページにわたっていますので、これを1ページで収まるようにと考えて原稿を出しましたので、是非1ページにしていただきたいんです。
○内閣府本多参事官 
わかりました。そのようにさせていただきます。
○樋口部会長 
では、そのようにいたします。
ちょっと皆さんが考えている間に、第1節のタイトルなんですが、企業と働く者の取組みとなっていて、ここでやっているのは、個別企業というよりも、むしろそういったものの団体がメインだと思うんです。ここにタイトルがいいのかどうか、企業と働く者の団体の取組みとか、要は個別企業とか、個々人は後の方に議論が出てくるわけですね。一瞬、企業の取組みとなると、あるいは個々の働く者の取組みと言われると、ここに出てくる内容だけでは収まらないんではないかという気がしたんですが、どうでしょうか。
○内閣府本多参事官 
今、コラムを一番後ろにまとめて置いているんですが、これは適宜見合った場所に入れて行こうかと思っておりまして、今の企業、働く者の取組みという言い方自体は憲章からもってきておりまして、今、コラムとして後ろの方に付けている個別企業のものを第2章第1節のところに入れてはどうかと思いますけれども、企業、働く者の取組みを支える団体の取組みと、あと個別の企業、働く者の取組みを分けるのかどうか。
○樋口部会長 
何となく働く者の取組みというのが、ここでは組合の取組みしか出てこない。働く夫婦がどうしているかとか、共働き世代がどうしているかとか、そういう話というのは、後ろの国民の取組みの方で出てくるのかと思ったので、御検討いただければと思います。
○内閣府本多参事官 
それでは、少し検討させていただきますけれども、方向性としては、団体の取組みは団体の取組みで、個別のものは個別にということで、わかりました。
○樋口部会長 
ほかにどうでしょうか。今日はメインに第4章について御議論いただきたいと思っているんですが、もし、1章から3章でなければ、後から追加なさっても結構ですので、では、続きまして、第4章について説明をお願いできますか。
○内閣府本多参事官 
第4章につきましては、資料3として第4章の案をお配りいたしております。第4章をまとめるに当たりましては、資料4、前回の御意見をまとめておりまして、それと併せて資料5として、それ以前に各委員の方から要望や期待として出されているものをまとめております。資料4、資料5を踏まえまして、資料3の第4章の方を作成いたしております。
第4章の構成としましては、1節が今後に向けた課題、第2節が今後重点的に取り組むべき事項という構成をしております。
まず、第1節の課題の方でございますが、これは1ページ目に主要項目をまとめたものを付けまして、2ページ目から4ページまでが詳細な記述になっております。1ページ目を中心に御説明させていただきます。
まず「社会的気運の醸成を図るために」の部分ですが、気運の醸成のために、特に今、何が重要かということでございますけれども、これについては、ワーク・ライフ・バランスの意義についての理解を深めることが必要と考えております。これは緊急宣言をまとめた際にもそういうことを盛り込んでおりましたけれども、ワーク・ライフ・バランスが働き方の効率化を推進するものであるし、また、経営戦略としても重要であると、そういった意義についての理解を深めるということで、それを念頭に置いて、国、そのほか各主体が国民の各層に対して発信をしていくということを課題として挙げております。
また、2点目としましては、各企業において、いろいろ制度の導入が進んでいるところもあるかと思うんですけれども、制度の導入にとどまらず、実際に制度を利用しやすい環境づくりが必要であるということを挙げております。
次に、企業や人への支援という点では、ノウハウ・好事例、また専門家によるアドバイスの提供、加えてインセンティブの付与、こういった企業支援が必要であるということを挙げております。
また、2つ目として、いろいろワーク・ライフ・バランスについての事例や調査がございますけれども、そういったものをまとめて1か所で情報が収集できるような情報拠点の構築が必要であるということを挙げております。
次は、3つの柱に沿っております。1つ目、経済的自立の実現のためにでございますが、ここでは、今、特に重要なことといたしまして、非正規労働者等の経済的自立支援とセーフティーネットの拡充。更に具体的には、非正規労働者等に対して、職業能力開発支援をメインに置いた雇用対策が課題であるということ。あと、離職者が安定した生活をできるようなセーフティーネットの整備が重要であるということを挙げております。
もう一方で、若年者をターゲットに置きまして、若年者のフリーター等の常用雇用の就職支援や、また職場に就職した後の定着支援が重要ということ。さかのぼって、学齢期からのキャリア教育が重要であるといったことを提言しております。
次の健康で豊かな生活のための時間の確保ですが、これには、まず、時間の確保のためには、仕事の進め方を効率化することが重要であるということでございまして、そのために、そういった効率化を進めていくことが必要ということ。
2点目としましては、自分の働き方が周囲に影響を及ぼしていること、例えば顧客として、または発注元企業としての行動、そういったことが周囲の働き方に及ぼす影響についても配慮する必要があるということを言っております。
もう一つ、長時間労働の抑制ということで、この部会でも何人の方からも御意見をいただきましたけれども、今、過度な長時間労働者は、減少傾向にはある。ただ、この機をとらえて、今後の景気回復期も含めて長時間労働を抑制しつつ、安定した雇用を増やすという視点も重要ということを書いております。
続きまして、仕事と子育ての両立支援については、具体的には、短時間勤務等の普及、また保育等の子育ての社会基盤の整備。
3つ目として、男性の育児参加の促進が重要であると言っております。また、働き方だけではなくて、生き方についても課題として取り上げておりまして、こちらについては、多様で豊かな生き方を実現するための足がかりとして、地域活動への参加ですとか、自己啓発を促していくことも必要ということを書いております。
以上の今後に向けた課題を踏まえまして、1対1対応にはなっていないんですが、今後、重点的に取り組むべき事項というのを2節にまとめております。
こちらは項目立てとして、最初のところは、仕事と生活の調和実現に向けた制度の整備と普及・浸透のための取組みということで、法制度の整備を伴うものを3つまとめております。
1つ目は、育児介護休業法の改正がございましたので、その周知と、その法律に基づく企業の取組み支援ということで、これは、パパ・ママ育休プラスが導入されたということ。あと、子育て期間中の短時間勤務制度、所定外労働免除が義務化されたこと。
あと、制度の実効性確保のために、苦情処理等の仕組みが創設されましたので、これを円滑に施行していくということが中心になります。
また、労働基準法の改正が行われまして、来年4月から時間外労働の割増賃金率が引き上げられますので、その履行、推進をしていく。
3つ目は、次世代育成支援法でございますが、これも改正が既にされておりまして、施行について、行動計画の策定義務が労働者数101人以上の企業に拡大されるのが23年からということで、それに向けての支援を行っていくということでございます。
次に、企業の取組みを支援していくという点についての施策でございますが、これについては、既に今年度からスタートしておりますけれども、仕事と生活の調和を推進するための専門家を養成していくという事業を引き続き進めていくということでございます。
また、取組みに当たって必要なノウハウ、事例を提供していくということで、これはもう既に取り組んでいるところではございますが、今後、新たにやることとして、例えばメルマガを活用した企業担当者への情報提供を行うですとか、あるいは仕事の効率的な進め方についての事例収集もいたしまして、そういった成果を提供方法にも工夫を凝らしまして、例えば企業の経営者、幹部の方に使いやすいような研修資料として提供してはどうかとか、そういったことを工夫しながらやっていきたいということでございます。
3つ目が雇用対策の関係でございますが、非正規労働者等の経済的自立支援とセーフティーネット、この関係ではジョブ・カード制度、あと座学と実習を組み合わせたデュアルシステムの実施、また、職業訓練期間中に生活保障も併せていくような支援ですとか、非正規労働者のためにワンストップでサービスの提供を受けられるような支援センターを設置する、こういった施策がございます。
また、若年者向けの施策といたしましては、フリーター等の常用就職を支援するための事業ですとか、あるいはキャリアコンサルティングをメールで相談をしていくような制度、あるいは若年者を正規雇用化していくための奨励金制度、こういったものを予定しております。なお、第2節については、今まとめておりますのは、国の施策が中心でございます。
そういったことで整理をしておりますが、憲章の精神を踏まえますと、やはり国だけではなく、官民が一体となって取り組んでいくということが必要かと思っておりまして、ここにできれば、今後、労使を始め、ほかの各主体の方の取組みもできれば掲載をしたいと考えているんですが、その掲載をすることが、いいかどうかも含めて、本日、御議論いただければと思っておりまして、また、次回もこのレポートのとりまとめの議論をさせていただきますので、本日及び次回でそういったところの御意見をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○樋口部会長 
それでは、第4章につきまして御意見がございましたら、お願いいたします。 どうぞ。
○八代委員 
しばらく休んでおりましたので、議論についていけるかどうかわからないのですが、やはり第4章の最初のところで、ワーク・ライフ・バランスというのは働き方の効率化を推進するものである。人材確保のために、経営戦略としても重要であるとあります。ただ、なぜ日本の企業は、これまでそれに気がついていなかったのかということです。つまり、生産性本部というものが昔からあって、生産性を上げるためにずっと努力してきたのに、なぜこんな簡単なことがわからなかったのかというと、やはりそれができなかった理由があるからに決まっているわけです。これは前回も榊原委員が御指摘されたと思いますが、何がワーク・ライフ・バランスの障害になっているかという観点からの記述が残念ながらほとんど見られないわけで、言わば原因を不明確にしたまま個別の対策を細かく書いてあるというのが、残念ながらこの報告書のトーンではないかと思います。それは、ちょっと序を付けたぐらいでは、到底およびがつかないわけで、ですから、少なくともそういう意識はあるのだということを、どこかで書く必要があるわけです。
私が前から言っていますのは、なぜワーク・ライフ・バランスが実現できないのか。その答えは簡単で、もう既に実現しているからだということです。日本では、夫は仕事に専念、妻は家事・子育てに専念という形で、世帯単位でのワーク・ライフ・バランスはとっくに実現しているわけです。これを、今、女性が本格的に働く中で、個人単位のワーク・ライフ・バランスに変えていくということをやらなければいけないわけです。そのためには何が障害になるかと言えば、これまでの夫は仕事、妻は家事、子育てに専念することを暗黙の前提でやってきた日本的雇用慣行という仕組みなわけですけれども、それに触れることは最近はタブーのようですから難しいことはわかるのですけれども、少なくとも行間を読めば、そういう認識があるぐらいのことをやはりどこかで書いていただけないだろうかということです。
これは、労働法学者の間でもよく言われていますけれども、企業は労働者を無制限に使う、長時間労働、頻繁な配置転換、転勤をする。その代わりに代償として雇用保障と生活費を保障するというパッケージになっているわけです。このワーク・ライフ・バランスというのは、これを破ることになるわけですね。破るとしたときには、どういう代償が要るかということが、やはりこの問題の一番の根幹なわけでして、せめて議事録にそういう指摘があったことをとどめていただければ幸いです。それからできれば、本文のどこかで、後でそういうことがここに書いてあるんだというアリバイみたいなものでも付けておいた方がいいのではないかと思います。
3ページですが、就労による経済的自立というところで、非正規労働者の経済的自立支援というのがあるわけで、これは大事な点ですが、これはあたかも今の1,800万近い非正規労働者がすべて未熟練であるというようなイメージを受けてしまうんですけれども、本当にそうかどうか。確かにパートタイムとか日雇い派遣の人もいますけれども、一方で、非正社員の2割ぐらいは、いわゆる契約社員で、正社員と同じような能力をもって、しかるべき賃金で働いている熟練労働者もいるわけで、これから定年退職後の高齢者が増えれば、そういう人も増えてくるわけです。
例えば若年期に必要な技能と知識を蓄積する機会が少ないという指摘はもっともですが、その前に、今、多様な働き方が広がる中で、1,800万人近い非正規就業者がいるという事実も指摘するというのが大事ではないかと思います。
それから、長時間労働の抑制ということですけれども、今、不況だから残業がなくて、事実上、ワーク・ライフ・バランスが実現しているのですが、次に好況期になれば、何が起こるかということです。一方で、今、派遣を始めとする非正規雇用への締め付けが急速に行われていて、あれもだめ、これもだめという形になってくる。そうすると、企業はどうするかといえば、当然ながら正社員に長時間労働を強いる形で増産をせざるを得ない状況に追い込まれるわけです。ここは、さらっと書いてありますけれども、実はこれからは非常にワーク・ライフ・バランスが難しくなる状況にあるという危機感みたいなものが少し必要ではないかと思います。
あとの方ですが、国民の意識を変えるというのは簡単ではなく、そのためには制度を変えなければならない。これはマルクスが昔から言っていることでありますけれども、そういう観点からすれば、8ページの、これは生田さんの仕事だと思いますが、労働時間の短縮、特に有給休暇の取得促進ですけれども、これは例えば単に厚労省が指導するというだけではなくて、大胆に制度を変える必要がないかどうか。つまり、今の日本の仕組みだと労働者が各自、有給休暇を取ることになっているんですが、欧米では、逆に企業が労働者に命じて有給休暇を取らせる。そうすると、計画的に消化させる。そうすると、ある意味で完全消化は簡単なわけで、そういう労働時間規制の組替えといいますか、そういうことをしない限り、やはりなかなか有給休暇消化の促進というのは難しいのではないかと思いますが、なぜそれができないのかということです。
とにかく、何か制度改革を通じてこういうことを実現するんだというメニューをもう少し具体的に入れる必要があるんではないかと思います。
以上であります。
○樋口部会長 
見させていただきますと、割と具体化してきている方策、法律の改正とか、そういったものを中心に今後重点的に取り組むべき事項というのが書かれているようなところがあるわけで、これは役所の立場からすれば、そういう具体的なものがないと、なかなか書けないということなんでしょうけれども、今、八代さんがおっしゃったようなことも含めて、委員としてどう考えているかというようなことを織り込むかどうかというのも議論していただいた方がよろしいんではないかと思いますが、なかなか総意を得ることは難しいと思うんですがそういう意見があったぐらいの話になるかもしれませんけれども、どうですか。
どうぞ。
○内閣府山田次長 
いろいろ八代先生から言われたことで、一部しかお答えができないんですけれども、夫婦の世帯内の役割分担というか、そういう状況が変わってきた中でどうしていくのか、そこら辺のところについては、第3章の5ページ、図表3-1-10ということで、共働き世帯が過半数を占めるという世帯の多様化というものが進んできている中で、家族のありようというものも1つではなくなってきている。それに対応した働き方というものを考えていかないと、まさに八代先生がおっしゃるような、本当の意味でのワーク・ライフ・バランスというのはつくれない。そこら辺の問題提起は、少しはさせていただいているつもりでございます。
それから、長期雇用とワーク・ライフ・バランスの関係をどう考えるかというのは、非常に重いテーマだと思います。まさに、ここで御議論をしていただいてもよろしいかと思いますけれども、ただ、やはり残業で調整をする部分というのが、いわゆる不況のときでも恒常的な残業というのが残っているとすれば、そこの部分はおそらく仕事の効率化だとか、別の手段で対応する話であって、必ずしも長期雇用ということとバッティングをしないのかなという感じはしております。
ただ、やはり時間調整という余地がなくなったときに、どういう対応の仕方をするのかということについては、いろいろと御議論をする必要はあるだろうと思っております。皆さんの御意見をいただければと思います。
○樋口部会長 
いかがですか。まず、1点の方の共働き世帯の増加のところの話で、片方で労働時間の裏側と言っては何なんですが、家事時間とか育児時間についての変化というのは統計的にもあるわけですね。5年に一度で、直近はなかなかないんだけれども、それを見ると、確かに男性の家事時間も増加しているんだけれども、それにしても国際的に見れば、まだ圧倒的に少ないというようなことというのは、少し入れた方がいいかもしれないと思いましたが、これは前の方の第3章のところでどうでしょうか。ちょっと奇異に思ったのは、その統計を見ると、共働き世帯の方が男性の家事時間が短いというのが出ているので、どうしてなのかというところは奇異ではあるんですが、変化は起こってきていることはあると思うんですけれども、それにしても、まだ変化が遅いということはあるかもしれない。
○内閣府本多参事官 
今の点は、入れさせていただきたいと思います。あと、非正規の話なんですが、非正規の数自体は、こんなに増えていますという話が出ていて、その後、すぐにデータで満足度ですとか、能力開発の状況を比較しているんですが、これを見ると、意外に非正規も満足度が高い部分があるし、また、自己啓発でOJTもやっている正社員もあるんだという読み方もできるかと思うんですが、もう少し多様であるということが記述的には明示的に出てきておりませんので、そこはわかるように書き加えたいと思います。
○樋口部会長 
どうぞ。
○八代委員 
今、言われた点が大事だと思うんですが、つまり家庭を優先しようとしたら、非正規の働き方を選ばざるを得ないのが現実なのです。ただ、そうすると、雇用も不安定だし、賃金も一律的に低いというハンディーキャップがある。しかし、それでも選んでいる人が、自発的に非正規を選んでいる人もいるのだと、今、おっしゃったようなことを是非どこかで事実として書いていただければと思います。
それから、是非、労働時間の法制が、なぜ日本では欧米型のような形になれないのかというのを、この際、お聞かせいただければと思います。
○樋口部会長 
小林さん、どうぞ。
○厚生労働省小林課長 
年休の取得の状況を見ますと、むしろ最近低下傾向にあるという実態でございまして、40数%ぐらい。外国との一番の違いは、ILO条約で条約上は2週間連続して与えるというような仕組みになっていまして、日本の労働基準法というのは、先ほどの先生の御指摘に加えまして、分割して、または連続してということで、連続休暇というのが法律の前提になっていないというような仕組みになっております。
ここのところを打破しようということで、労使で協定を結んだ場合には、計画的に付与、取得できるという制度をやっているんですけれども、その活用度合というのも2割を下回っているような状況にございまして、ただ、これは労働側の方もやはり自分で有休を自由に使えるのを取っておきたいということもあって、なかなか連続休暇を労働基準法上、義務化するというのについては、労使ともに、まだ、少し抵抗があるのかと思います。
ただ、そうはいっても、国際的な水準からすると、非常に取得が遅れておりまして、ここのところを進めていかないと、なかなか前に進まないのかなと思います。総論としては、先生がおっしゃったように、有休を強力にもっと進めていく方策というのを考えるべきだというのは、おっしゃるとおりだと思いますけれども、具体的にそこまで労使当事者の認識が深まっているかというと、なかなかそういう状況には、まだないのかなと思っております。
○八代委員 
これからの課題にそれを入れてはいけないんですか。今すぐやれというのではなくて、課題としてです。
○樋口部会長 
そこは、ここで議論してもらえばと思うんですが、厚労省としては、やはり責任官庁として具体的になっていないものを発案することには、なかなかいかないだろうと。そうすると、委員としてどうするかという考え方を織り込むかどうかというところだと思います。何かありますか。
○厚生労働省小林課長 
少なくとも、現行制度の下での計画年休の取得促進というのは強力に進めていきたいということと、その前提として、年休の特に連続休暇の取得促進というのを進めていくという、その総論は共有できているんではないかと思っております。
○樋口部会長 
では、方向性として入れる分にはということ、この点について、何かございますでしょうか。よろしいですか。
どうぞ。
○海老井委員 
制度はあるけれども、取りにくいというか、実際は取りにくい。それからアンケート調査とかをしますと、やはりもっと自由な時間がほしいとか、あるいはもっと他のこともしたいとか、そういうのが出てくるけれども、実際にすると、やはりいろんなことを遠慮してできないということがありますので、これは先ほどの最初のところですが、社会的な気運を醸成というところで、ワーク・ライフ・バランスということは、今までがどうであったにしろ、これからは21世紀の当たり前の働き方なのであって、そしてそれが個人の生活の充実であると同時に、社会的な経済成長にもつながっていく、そういったもので、矛盾するものではないんだということをはっきりと打ち出していって、そうじゃないと、いつも個々の問題になると、個々の問題が出てきて、実際は少しずつ進むようでありながら、実際は生かし切れないというような、いつも制度と実際の矛盾乖離というのが起きていますので、社会的気運の醸成のところで、ワーク・ライフ・バランスというのは、これからは世界の常識、日本の常識であるということを、ぱんと打ち出して、それを前提にして、これからどうあるべきかということについて、各主体が考え、制度を整備していくんだという、その押さえの部分が少し弱いんではないかと気がするんです。
○樋口部会長 
まさに、先ほど、少し打ち合わせのときにも申し上げたんですが、個別企業がやればいいという問題でもないし、また、個々人がやればいいという問題ではなくて、社会としてなぜやらなければいけないのか、あるいはやることが当然なんだというトーンをもっと強く社会的気運の醸成のところに織り込む必要があるんではないかと、私もそれは思いました。
事務局、何かありますか。
○内閣府本多参事官 
事前の打ち合わせで、まさに樋口先生から、もっとマクロ社会への影響という点からもワーク・ライフ・バランスは不可欠だということを打ち出すべきという御指摘がありましたので、そこの点について、皆さん御議論いただきまして、できれば、盛り込んでいきたいと思いますが、具体的にもっとこういう視点からというのがありましたら、お願いしたいと思います。
○樋口部会長 
小室さん、どうぞ。
○小室委員 
ちょうどその点を御提案したいと思っていたんですけれども、このままいくとどうなるのかというシミュレーションが入るともっと危機感が高まるのかなと思っておりまして、特に制約をもって働く人の数がどれぐらいになるのかということは、試算すると、相当幅は出てしまうと思うんですけれども、例えばトヨタさんなんかが、6万8,000人いる社員が15年後に抱える親の介護の数は8,000人~1万4,000人ですという試算をしているんですけれども、それをよくセミナーでお話しすると、6分の1以上の社員が残業できずに帰るというようなことをイメージすると、相当インパクトが大きいんです。
ですので、これからの働く人のライフスタイルというのは、本人が望む、望まないと関係なく、どれぐらい制約を受けるのかということを、これは介護という問題を相当シミュレーションしないと出てこないんですが、今までだと、育児なので、少子化だし、一握りの人かなというイメージがあったと思うんですが、そこは何か試算したりだとか、労働力人口の減少というのも勿論なんですけれども、働けてもフルで働けるわけではない人というのが職場に増えると、どういうふうに職場が変わらざるを得ないのか。長時間労働は、個人にいけない、いけないと言ってもあまり働き方は変えませんけれども、職場全体がそれができなくなるという前提になれば、組織としては、その中で利益の出る方向を考え始めますので、制約はどうせかかるというようなことを最初のところで、社会的気運の醸成のところで、実際にこういうような、15年ぐらい先でいいと思うんですけれども、未来が来るのでというようなことを明確にシミュレーションで出していくと、そういうことが伝わるんではないかと思います。意見です。
○樋口部会長 
シミュレーションもなかなか大変だろうと思いますけれども、何か具体的にあったら。
○内閣府本多参事官 
実は高齢社会対策も担当しておりまして、介護関係のデータもございますので、そういったことも考えたいと思います。
○樋口部会長 
男女共同参画でもこれは重要な点になってくるでしょうし、育児だけではなく、介護というのは、今後大きな問題にならざるを得ないわけですから。
○小室委員 
制約を持つ人の属性は女性より男性が増えるということも多分イメージできていないと思うんです。独身の男性は非常に多いので、親の介護は妻に押し付けるというのは、40代後半以降の人しかできないことで、今の団塊ジュニア世代は自分で見るという人の方が多くなりますので、働いている人口が男性の方が多いということは、職場から見たときの制約を受ける人というのは、働く人口の中で見ると、男性の方が多くなるわけですので、そういった女性の問題という意識はまだまだ抜けないので、何かそこで介護の話になると、主役は男性ですよということもはっきり入れていったらどうなのかと思います。
○樋口部会長 
特に今回1回目ということで、この後、アニュアルレポートでいろいろ毎年出てくるんだろうと思いますけれども、定点観測の原点だということであれば、どこに向かって走るのか、その方向性みたいなものをかちっと出しておいた方がいいんでしょうということだろうと思うんです。
どうぞ。
○北浦委員 
シミュレーションの話は、インパクトを与えるという意味では、大変大事だと思うんですが、例えば介護なら介護の政策がどうなっているか、そういうものによっても変わっていくところがあるので、一企業の中で試算される場合にはよろしいんですが、それが全体的に、果たして企業の責任に転嫁されるのかどうか、これはよくわからないところだと思います。
ですから、そういうような社会的な問題意識をはっきり書いて、そういう意味でいくと、全体的に、確かに介護が触れていないのは、やはり少し問題かなという感じがいたしますので、余りシミュレーションというようなこだわり方ではなくて、そういう書き方の方がいいんではないかと思います。
○樋口部会長 
ありがとうございます。
○内閣府岡島室長代理 
この連携会議の前の段階で、男女共同参画審議会の専門調査会というところで、ワーク・ライフ・バランスの議論をしていただいたと思います。
その中で、いろんな御議論があり、なぜ今、ワーク・ライフ・バランスが必要なのかということを議論していただき、そして、いただいた御報告、答申を踏まえまして、ワーク・ライフ・バランス憲章というものをつくり、そして、それをどうやって進めていくかということで、この連携会議があると思います。
その調査会の報告やあるいはワーク・ライフ・バランス憲章の中で、なぜ今ワーク・ライフ・バランスが必要かというところで、個人の問題、それから企業の活力の問題もあり、そして社会の持続性の問題とか、いろんな観点から整理をしていまして、だから必要だということをやっていますので、その原点をもう少しここに取り込むと、いろんな意味でワーク・ライフ・バランスの必要性というのが出てくるのかなと思いますので、そういう方向で検討させていただきたいと思います。
○樋口部会長 
全体の4章のストラクチャーということについて、もし何かあれば、大きな流れとして、4章の2で今後重点的に取り組むべきというのが、割と近未来といいますか、来年度といいますか、そのところに直接なってしまっているわけですけれども、もう少し長い目で見て、どういう方向に、その中で来年は何というような、多分それぞれの役所も考えていると思うんですが、この委員会として方向性みたいなものを書く必要があるのか、ないのか。今のところは、まだ、そこは書いていないわけですね。
○内閣府本多参事官 
タイムスパンの話と併せて、今、国の取組みだけを書いていますので、果たして、この部会のクレジットで出すときに、それでいいのかどうかということも併せてお願いいたします。
○樋口部会長 
どうでしょうか。国もあるし、それぞれの構成員の方々のところでやっているところもあるでしょうし、それ以外もあると思うんですが、どうぞ。
○片岡男女平等局長 
古賀の代理の片岡と申します。 まず、「当面重点的に取り組むべき事項」に1つ追加をいただきたい点がございます。
父親の子育てから始まる<1>の記載に関わってでございますが、ここに今回改正を施行される内容が抜き書きされております。改正法では、100人未満の企業について、施行の猶予措置というのがある関係で、その点を追加いただきたいと思います。その上で、新たな短時間勤務制度や、所定外労働免除という制度を企業規模に関わりなく、進めていくということとしたいという意見が1つでございます。
あと、私の受け止め方がもし間違っていたら指摘いただきたいと思っておりますが第2節は、国の施策が中心になっていると思って内容を拝見しております。 御提起があるのは、官民一体、例えば労働団体は、今後どういうことを取り組むかということもこの中に入れていくべきではないかという、その議論を今回と次回で行うという御提案ということでよろしいでしょうか。
○内閣府本多参事官 
はい。
○片岡男女平等局長 
その上での意見ですが、前回、古賀委員が提起した長時間労働の減少傾向が今後景気の変動によって、また長時間労働化することを避けるという課題は、労働組合にとっても大変重たい課題でありますが、今こそワーク・ライフ・バランスをという点で、やはり進めていく必要があると考えております。例えば、総労働時間短縮の促進に向けて、年間総実労働時間1,800時間、そうしたものを目標として可視化していくことなどは、労働組合の取組みだけでなく、全体で目指すべき方向になるのではないかとも思っております。
もう一点、これも大変労働組合にとって重たい課題ではありますが、この場では、正規、非正規を問わず、どのような働き方であっても働きがいがある、あるいはどの人にとってもワーク・ライフ・バランスが重要ということが随分議論になっているように思っております。どのような働き方を選択しても、憲章や行動指針が言っているように、公正な処遇が確保されるという均等あるいは均衡ルールが必要だということなども、労働組合の課題でもありますが、全体でめざす方向性として出していくということも重要ではないかと思っております。つまり、短時間労働を選んでも、その働き方で質の高い労働を提供し、公正な処遇を受けるということが大変重要であり、今、申し上げた年間総実労働時間1,800時間の目標化や公正処遇の確保をめざすことなどが、官民一体の中の労であり、労だけで実現する課題ではないかと思っております。
そんなことを今回あるいは次回の議論の内容としては申し上げることかなと思いました。もし、違っていれば、御指摘をいただきたいと思います。
○樋口部会長 
どうぞ。
○内閣府本多参事官 
今回、国の取組みだけでいいのかという問題提起をさせていただいて、それを受けて、また次回の部会までに具体的にこういうことという案をいただければと思っております。そういうことで今の御意見もいただきたいと思っております。
○樋口部会長 
そうしますと、国以外の取り組むべき事項、それぞれがどう考えているかということについては入れた方がいいという御意見でしょうか。まず、そこを皆さんに確認したいのですが、その方向でよろしいですか。
どうぞ。
○輪島労働法制本部主幹 
唐突に伺うので、何とも言いようがないのですけれども、今のところ第3章に、それぞれの取組みというものは書いてあるので、そこのところと4章のところに、どういうふうに違いが付けられるかが、いまいちイメージがわかないので、もう少しどのようなことなのかということをイメージできれば、考えようもあるのかなと思うのですが、以上です。
○樋口部会長 
どうぞ。
○内閣府本多参事官 
今、第4章の第2節に国の取組みとして挙げております事項も、かなり第2章と重複しているところがありまして、その中から特に社会的にアピールしていく上で、これを重点だと考えて取組みを手厚くやっているというメッセージを送るためのものですので、そこは重複していても構わないのかなと思います。これを機会に新しい取組みを考えていただければ、それはベターなんですが、今、お出しいただいているものを、もう少しメッセージ性がわかるような形でおまとめいただければいいのかなと思っております。
○樋口部会長 
今の御説明でよろしいですか。片方の4章の方は今後のということで、片方は現行、今、何をやっているかというようなところというのは、基本的なところだと思います。
そうすると、もし、よろしければ、それぞれにお願いしてよろしいでしょうか。
○内閣府本多参事官 
特に入れること自体に御異論がなければ、また、事務的なお願いはこの部会の終了後にお送りさせていただきたいと思います。
○樋口部会長 
それでよろしいでしょうか。1つ具体的なところで、働くことによる経済的自立に向けた雇用対策、雇用対策なんだとは思うんですが、非正規労働者の経済的自立支援のところで、最低賃金の話あるいは成長力底上げ戦略の話というのを入れた方がいいのではないか。これは継続して政労使合意があるところがあるわけです。逆転現象の問題を何年で解決するとか、そういうところがこうなってきて、この雇用条件の非正規の改善の問題というのが、それと関連してくるところになりますので、そういうふうに思います。
最低賃金と同時に中小企業の生産性向上の支援というのもセットで成長力底上げは入っているわけですから。
○厚生労働省小林課長 
ちょっと微妙な問題なので、どこまで書けるか悩ましいんですけれども、以前、円卓会議で言われていたような総論的な話であれば。
○樋口部会長 
確認されていることを、まずは忘れないように書いておいた方がいいんではないか。
○厚生労働省小林課長 
工夫いたします。
○樋口部会長 
経産省の方は。
○経済産業省松井室長 
中小企業生産性向上プロジェクトで取り組んでいる事項につきまして、反映することは全く問題ありません。
○海老井委員 
最低賃金の引き上げにつきましては、福岡県は毎年要望活動をしておりますけれども、やはり労働基準法で決められて週40時間働いて、そして生活できないという働き方は、どう考えてもおかしいと思うんです。
それで、最低賃金を具体的にどれぐらいにするかとか、そういう具体的な金額のことは別にして、やはり週40時間働いて生きていけない、生活していけない、いわゆるワーキングプアの問題がありましたけれども、やはり働き方の根本的な見直しが必要なんではないかと思うんです。
ですから、そういう言い方をどこかで本質的にはおかしいんだという、これは解決しなければならない現実なんだということも、どこかで記述していただきたいと思うんです。
○厚生労働省小林課長 
円卓合意のときの話と、それから最低賃金法が変わりまして、生活保護との乖離をこれから解消していくという話がございますので、その辺の大きな話を何とか入れ込むように、ただ、具体的な額の決定とかの話は、こういう経済情勢ということもあって、非常に微妙な問題なので、言いぶりはまた工夫したいと思いますが、御趣旨は承知いたしました。
○樋口部会長 
ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
○横山委員 
2つあるんですけれども、1つ、前回、第4章のところに意見を言いまして、今回ですと、健康で豊かな生活のための時間を保証するというところの<2>に、自分の働き方や顧客の行動が周囲の働き方に及ぼす影響ということで一文が入ったわけですけれども、憲章の中でも同じような文章だったと思うんですが、できれば、最初の本当に社会的気運というところが一番大事なんではないか。この憲章をつくるときにも議論になったんですけれども、今と同じような豊かさや暮らしぶりをしながら、もう一方ではワーク・ライフ・バランスということを目指す、21世紀、これから本当の意味でワーク・ライフ・バランスをしていくためには、いろんなことを変えていく部分も必要だということでは、単に働き方とか時間とかという視点だけではなくて、双方にいろいろ変えていこうということがまず前提にあるのではないかと思いますので、最初の社会全体で国民全員一人ひとりが考えていこうというところにも、少しそういうエッセンスを入れていただければというのが1つ目。
もう一つは、先ほど八代委員から、この間の大きな変化が世帯単位のワーク・ライフ・バランスから個人単位のワーク・ライフ・バランスに移っていくことによって、今、さまざまな課題や問題点が出ているというようなところで、現状の分析は出ているんですけれども、今後の課題の中では、やはり社会保障とか税制の部分も個人単位というような、そこもセットで考えていくことも今後の課題の中には入れておく必要があるのではないかと思いますので、2点だけ申し上げます。
以上です。
○樋口部会長 
どうぞ。
○北浦委員 
今の横山委員の意見は、私も賛成なんですが、特に仕事の進め方の効率化の中に働き方、その他の配慮というのは出ているんですが、実はこのことは、本当は効率とは矛盾することも含んでいるので、そういった意味からいっても、これはちょっとおかしいんだろうと思うんです。そういった意味で総論的に考えていくのがいいのかと思います。
同じようなことを考えると、例えば労使によって効率化に向けた取組み、これは大変結構なんですが、労使によって取り組むというのは、別にこれに限ったわけではなくて、ほかのところも入っているので、総論で書くのがいいのかどうかわからないんですが、上を見てみると、確かに環境づくりであるとか、発信であるとか、政府が行っていく、政府が発信するという形ですが、国民みんなで取り組んでいくんだという思想です。
ですから、労使によって、こういったものを話し合ってつくり上げていくんだという、やはり民間の実勢をもっと尊重するような動きで進めていくんだという姿勢がもう少し出てきた方がいいのかなと思うので、それも含めて、一番上のところは大事なところだと思いますので、もう少し直していただいたらいいんではないかと思います。
以上です。
○樋口部会長 
どうぞ。
○内閣府本多参事官 
今の北浦委員の御意見なんですけれども、横山委員の御意見とも併せて、まず、自分の働き方と周囲との関係というか、そういったものについては、総論の部分に盛り込むということ。
あと、北浦委員の御指摘は、総論のところ全体が、もっと労使で取り組んでいくというニュアンスを出した方がいいというところ。その点も反映させていただきたいと思います。
○樋口部会長 
もう一点、横山委員から出た、2番目の税社会保障制度の個人化ということについては、いかがでしょうか。
八代先生は、何かございますか。
○八代委員 
言うまでもないことですけれども、サポートします。これは、男女共同参画でも既に長い間言っているわけで、配偶者控除をなくせとか、第三号被保険者制度をやめろとか、やはりそこは政府ができることをまずやって、あとは労使でもいろいろ考えてもらうというのが筋だろうと思います。
もう一つ、ついでに同じことなんですが、非正規の経済的自立というところに戻るのですが、本当は、これは派遣の禁止よりも社会保険の適用拡大の方が、私ははるかに効果があるのではないか。これは働く方もそうですし、雇う方も、今、言わば非正規だと社会保険料の事業者負担を払わなくてもいいから、一種のダンピングが起きているわけで、過度な常用代替が起こっているわけで、これをもっとこういうあらゆる機会を通じてイコールフッティングをしないと、いつまで経っても非正規労働者というか、特にパートの人の低賃金という状態は直らないわけで、是非これは厚労省の年金局をサポートして、早く社会保険の適用拡大というのをどこかに書いていただければと思います。
○樋口部会長 
棚上げになっているところをいち早く議論しろという話だと思いますが、これは、まず皆さんは、厚生年金の第三号と配偶者控除ということでいいんですか。
○八代委員 
第三号は年金だけではないです。医療保険も介護保険もみんな被扶養者控除の形であります。
○樋口部会長 
そういうことを書いてほしいと、あるいは書くということですが、厚労省は何かございますか。
○厚生労働省生田参事官 
どこまで答えられるかよくわからないところもあるんですが、まず、非正規労働者の問題については、八代先生からいろいろお話がありましたように、1,700万人いるということになっていますけれども、御本人が望んで非正規労働者をされている方も現実にいらっしゃいます。不本意で、今、非正規という方が、大体30%と言われていますので、そういった方について対応しないといけない。要するにきめ細かに中身を分析して対応しなければいけないというのは間違いないことだと、まず、思います。
その上で、非正規の社会保険の適用問題については、今、既に国会に法案は出していますけれども、審議もされないままなわけですけれども、方向性として非正規について社会保険を適用していくというのは間違いない方向だと思っております。
ただ、国民全体の合意と言えないと、なかなか難しいので、そういった合意を得るということが大事でございますけれども、方向性として雇用形態に関わらない社会保険の適用といったようなことは書き方によっては書けるんだと思っております。
それから、税の問題をここで私が答えるのもおかしいので省略させていただきますけれども、いずれにしても非正規労働者について、きちんと経済的に自立できるような形にもっていく。世帯として大丈夫な人もいらっしゃいますので、個人として全部と本当に言い切れるかどうかわからないところもありますけれども、方向として経済的に自立できる方向にもっていくということについては大事だと思いますし、先ほどの最賃の問題も含めて表現も含めて工夫していきたいと思います。
○樋口部会長 
ほかにございますか。どうぞ。
○北浦委員 
3つ、4つ申し上げます。1つは非正規のところなんですが、先ほどからの御議論はそのとおりだと思うんですが、細かいところで言えば、少し奇異に感じるのは、非正規の中でパートタイムが圧倒的に多いわけですね。パートタイマーについてちょっと違うところがあって、ここに書かれて全部まとめられてしまって、こういう表現になっていますと、やや奇異に感じるところがあります。
先ほどの自発的云々という問題もありますけれども、例えば能力形成処遇等においても、まだ十分ではないところは多いんですけれども、それなりの一つの雇用形態として定着を図っている、そういうようなところもありますし、少し違うところもあるので、その辺、十把ひとからげ的な書き方になっているところは、少し先ほどの御意見と一緒に工夫をお願いしたいと思っております。
もう一つは、同じように対応の面においても、やはりフリーターということが出ていますと、やはり後ろの方には出ているんですが、キャリアコンサルティングの視点が抜けていると思いますので、その辺は是非課題として、能力開発というふうに片づけてしまっていますので、能力開発の以前の段階においてのキャリア形成に対しての支援、そういうものがやはり必要だろうと思っておりますので、その辺は、一つお触れになっていただいたらと思っております。
2つ目には、効率化のところなんですが、まさに効率化で結構なんですが、なかなか難しいのは、効率化を進めていきますと、下手をすると労働強化になりかねないということもあるんです。それは、やり方次第だということなので、企業の立場から言えば、そういうのに併せて、やはり人事管理の見直しというのは、絶えず一緒にやっていかないといけない。これは先ほどの八代先生のお話なんかにも通じるんです。そういったようなものも含めてやりませんと、単純に時間だけ切っていけと、こういう議論になりますと、やはりいろんな意味で弊害が出てしまうというのがあると思います。今、景気が悪い状況ですが、これが戻ったときに、やはりそういう弊害も出る可能性もありますので、そういった人事管理の見直しというようなことも、これは絶えず、これだけが動機ではありませんが、企業が当然やっていることでもありますので、併せてやっていく。
その次の長時間労働の抑制ですが、これは非常に残業削減色が強い。先ほどからありましたように、ちょっとカテゴリーを変えて、休暇取得というのは、もう一つ別のカテゴリーで打ち出していった方がいいのではないかという感じがいたします。そういったような意味で、その辺のところをもう少し御工夫いただけたらというのがもう一点であります。
あと、もう一つよけいなことではあるんですが、これは御議論があるところだろうと思いますが、子育ての両立でいろいろ書かれて大変結構だと思っているんですが、復職ということで考えますと、女性の再就職支援というのは要らないのかなという感じはいたします。選択肢としては結構多いわけで、やはり一回お辞めになる。いろんな事情があって、一回お辞めになりますけれども、また戻って来られる、そういう方に対しての支援というのと、やはり継続就業、勿論継続就業がやはり一番本線で頑張るべきだと思うんですけれども、やはりその中の選択肢としてはあり得るし、そこのところについてお触れになっていただいた方がいいのではないか。
最後、蛇足でありますが、これは要らないと言われればそれきりなんですが、本論の方を見てみますと、高齢者について触れているんですが、こちらの課題その他については、高齢者のところがあまり触れられておりません。老若男女というところでワーク・ライフ・バランスを論ずるのであれば、その点をどうするのか。とりわけ、これから年金問題を考えて、65歳までの就業率がかなり上がらないともたないと、こういうような時代になっていくのであれば、もう既にそういう対策も取られておりますけれども、高齢期のところの働き方の問題、またちょっと違った問題があると思いますので、少し触れるかどうか、この点があろうかと思います。
以上です。
○樋口部会長 
どうぞ。
○内閣府本多参事官 
私の担当しております方で、まず、非正規を十把ひとからげにしないという点については注意して記述を直したいと思っております。
また、仕事の効率化、これは施策としては内閣府のものになるんですが、御指摘の点、本当にごもっともだと思いますので、事業の執行のときには注意をいたしますし、この記述の中でも人事管理、あと仕事管理という言い方もあるみたいなんですが、そういうことの見直しも併せてやっていくということを、皆さん御異存がなければ盛り込んでいきたいと思っております。
その他の点については、厚労省さんの方でお願いします。
○樋口部会長 
再就職支援について、お願いします。
○厚生労働省生田参事官 
まず、フリーターの再就職支援につきましては、今、非常に大事な対策だと思っておりまして、ジョブ・カード制度もそうなんですけれども、最初にキャリアカウンセリングをして、どういう訓練をするのかというのをきめ細かに詰めていくということが大事ですので、キャリアカウンセリングについての記述は盛り込ませていただきたいと思っております。
それから、労働時間の対策につきましては、長時間労働と休暇取得を分けて書くという手法もあると思いますけれども、そこはどういう書き方がいいのか、考えさせていただきたいと思います。
女性の対策では、再就職支援対策は、今、力を入れているところですので、積極的に書かせていただきたいと思っております。
高齢者につきましても、65歳までの継続雇用の対策につきましては、既に法制度が整備されてございますけれども、それ以外にも社会貢献活動だとか、そういった支援策も今後取っていこうと考えてございますので、そういったものも含めまして盛り込んでいきたいと考えております。
○樋口部会長 
どうぞ。
○橋本委員 
今の再就職支援のことですが、医師は特殊な環境であると思いますが、今、女性医師の再就職支援が非常に問題になっておりまして、女子医大では一つのモデルケースを行っております。女性医師の再就職は非常に重要と思いますので、これもご参考になさって、宜しく御願いいたします。
○樋口部会長 
高齢者についての話をお願いします。
○厚生労働省生田参事官 
高齢者につきましては、先ほど若干触れましたけれども、継続雇用はもちろん対策を強化しますし、あと、社会貢献活動なり企業なりの支援もやっていくということで、対応を強化する方向でございますので、それは盛り込みたいと思います。
○樋口部会長 
ただ、ワーク・ライフ・バランスとの関連で何かありますか。ワーク・ライフ・バランスの何とか、よくわからないけれども。
○厚生労働省生田参事官 
ワーク・ライフ・バランスの定義をどうするかという問題もありますけれども、若者、女性、高齢者といった方々の就業を実現していくということも中身に入っているようでございますので、そういった内容は盛り込んでいきたいと思っています。
○樋口部会長 
どうぞ。
○榊原委員 
遅れてきて申し訳ありません。これまでの議論と重なっていたら申し訳ありません。
今回の課題をコンパクトに圧縮して整理していただいているので、とても読み取りやすいと思っています。
2点、御意見というかお願いです。2ページ目のところで、総論1の(2)の<2>仕事と生活の調和に関する情報拠点の構築とあるところ、私は政府の中でも内閣府のできるお仕事として、こうした情報収集や分析調査がとても大事だと思っています。与党の多数の力で政策を進める時代はもう限界にきていて、国民を説得するためには、エビデンスで導いていく、説得力のある政策で負担も含めて協力を要請していくという時代に入っているのではと思います。その点、こういった調査の精度を高めていく、国民のニーズを踏まえて、この政策がいかに必要なのかということを訴える材料としていくことがとても大事になっていると思いますので、ここに期待をしています。
その上で、これを読ませていただくと、とりあえず、まず、国内の情報収集が前提になっているのはもちろんだと思うんですけれども、海外でいろいろな事例があるわけで、例えばブレア政権はワークライフバランスの政策をパッケージで出して、一定の成果を出した。海外の似たような産業構造、家族構成、いろいろ似たような事例にぶつかった国々がどんなプラクティスで乗り越えているのか、どこから日本は参考とできるような事例を見つけられるのかといったような海外の事例についてもウィングを広げて探っていただきたいと思います。
それと、ただ調査・研究するだけではなくて、これを政策立案に結び付けていくような仕掛けというものもどこかできちんと入れ込んでいただきたい。いい研究成果は出たし、それは発表されたんだけれども、何か政府の政策立案に結び付いていないということにならないように、うまく仕組みをつくっていただきたいと思います。
それから、右側のページの続いての章で、今、議論がありました非正規労働者の経済的自立支援とセーフティーネットの拡充のところなんですけれども、職業能力形成に機会に恵まれない子育て終了後の女性や母子家庭の母など、この方たちに課題があるのは明らかなので、この方たちの記述があることは、もちろん大事だと思うんですけれども、この方たちだけではない、例えば女性に触れるんだとしたら、出産や育児で職業を中断している女性が大変多い中で、今、再雇用を求めている人たちが多くなっているようなところ、子育て終了後に限定しないで、就業を中断した女性たちに対する取組みも必要ではないか。例えば企業の中で一部始まっている再雇用制度、かつて同じ会社で働いていた人たちをもう一度再雇用しようという取組みなど、大変興味深い動きもあるので、そういったことも視野に入れてバックアップしていくというようなものにしていただきたいと思っています。
ありがとうございました。
○樋口部会長 
どうぞ。
○内閣府本多参事官 
情報拠点の関係でございますが、御期待に沿えるように頑張っていきたいと思います。海外の事例収集も以前から宿題として出されていた部分でもありますし、何とか頑張っていきたいと思っております。
ここにも海外については盛り込みたいと思うんですが、もう一方の調査研究を政策立案にちゃんと活用していく、これは本当に必要なことだと思っておりまして、おそらくこの部会に関係省庁が集まって、随時こういう研究成果がありますということを情報交換することも、その一歩かと思うんですが、それを超えて、具体的に何かここに書けるような仕組みづくりという知恵が今すぐにはないものですから、それは宿題として引き取らせていただきたいと思います。
○樋口部会長 
何かございますか。こんなことを書いてみたらという具体的な内容。
○榊原委員 
具体的にこうというわけではないんですけれども、ほかの国などでもかつてなかった縦割りのテーマを超えたような新しい課題が出たときには、関係省庁をわっと集めたタスクフォースのようなものを、例えば大統領府直属とかで、例えば時限でつくったりしている。この調査・研究にすぐ結び付けるためにという意味ではないんですけれども、例えばワーク・ライフ・バランスとか、それに触るような分野でそういったものをつくるということもあっていいのでは。今、総理の下に、4大会議はありますけれども、あれだけを固定して考える必要はないんではないかという気が実はしていまして、そういったものも視野に入れてという期待はあります。
○樋口部会長 
どうぞ。
○内閣府本多参事官 
ありがとうございます。今、私ども内閣府仕事と生活の調和推進室という組織でやっておりますけれども、ここに内閣府の人間以外にも厚生労働省、経産省からも、体はもともとのところに置いているんですが、併任をかけて共同体制ということでやっておりまして、今、それが100%稼働しているかどうかというのはあるかと思いますので、その体制を更に活用していきたいと思っております。
○樋口部会長 
生田さん、どうぞ。
○厚生労働省生田参事官 
就業中断中の女性の話でございまして、確かに、今、3ページに書いてある記述で、「子育て終了後の女性や母子家庭の母などが」と書いてあるのが、これは不十分でございます。「子育て中の女性」という表現がないので、非常に問題だと思っておりまして、きちんと子育て中の女性の支援もするつもりでございますので、書き直します。
ジョブ・カード制度を活用して訓練をするということ、あるいはマザーズハローワークを中心に再就職支援をするといったことをきちんとやっていくつもりでございますので、それが見えるような形で修正させていただきたいと思います。
○樋口部会長 
ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。また、第4章については、事務局からのお願いもございますし、この後も修正可能だろうと思いますので、御意見をいただきたいと思いますが、元へ戻って、資料1から資料4のところまで通しで何かお気づきの点がございましたら、お願いいたします。
小室さん、どうぞ。
○小室委員 
この会議の途中で何回か各省庁もやっていますというような発表があったと思うんですけれども、それがせめてコラムぐらいのところでいいかもしれないんですけれども、入ったらいいのかなと思いまして、各省庁で、それぞれ特色を持たせて取り組んでいて、今日は何の御参考で入っているのか、ちょっとわかっていないんですが、後で使うかもしれないんですけれども、総務省さんのフリーアドレスのことも、こういうのも1つ入ってもいいと思いますし、内閣府さんもやっていらっしゃると思いますし、それぞれ省庁もやっていますということが、このレポートの中に入ってもいいんではないか。できれば、4章の今後の課題というところにも、省庁もこれをやるというようなものが入ったらいいなというところですが、そこは大きさが違うかもしれないので、せめてコラムのところにでも入ったりすると、そういうことは知られていないので、全く国民には省庁が、そういうトライアルを実際にしているなんていうことは全然知られていませんので、少しそういう発表をした方がいいのではないかと思います。
○樋口部会長 
これは、評価部会と連携推進会議と両方の名前で出るわけですね。今のような御指摘、連携推進会議の方は、もう少し書き込んだらいいのがあるんではないかということだと思います。
どうぞ。
○内閣府本多参事官
官庁自身がワーク・ライフ・バランスの改善に取り組んだ例というのを、すみません、わかりにくかったかと思うんですけれども、第2節国の取組みの中の16ページの位置づけを仕事と生活の調和に関する調査等の実施の中に入れております。第2節国の取組みの中の16ページの右下のところでございます。
あと、今後の取組みの方の9ページのところですが、多様な働き方、生き方の選択という項目にありますけれども、この右側の短時間正社員制度の導入の中で、国家公務員の取組みとして、短時間勤務等の取組みがありました。第4章の9ページの右側の方に公務員の短時間勤務制度の話。
あと、8ページの右下のところに、国家公務員について、政府全体として在庁時間削減に取組みます。8ページの右下のところと9ページの右上のところでございます。ここに公務員関係の取組みがまとめてございます。
○小室委員 
今後についてはこのぐらいのボリュームでいいのかなと思うんですけれども、この2章の2節のところは、内閣府だけではなく、できれば各省庁、あとできれば、内閣府も取り組んでどうだったというところが、取り組みましたというよりは、具体的に何をやったのかとか、できれば、ほかの省庁もそれぞれその特性を生かしたそれぞれの省庁の仕事に合わせた取組みをやっているということを入れた方がいいかと思います。
○内閣府本多参事官 
内閣府のところについては、もう少し内容がわかるように書きたいと思います。ほかの省庁の分については、他省庁とも相談をさせていただきます。
○樋口部会長 
これを御説明いただけますか。
○内閣府本多参事官 
総務省さんから情報提供ということで御紹介がございました。お配りしている写真の資料1枚がございますので、これについて総務省の方から説明をお願いします。
○総務省梶課長補佐 
2時間ほど前に、資料の追加をお願いして配っていただいた内閣府さんに感謝します。
6月29日に総務省の官房企画課という課、1つだけですけれども、その課においてフリーアドレス制を導入しました。お見せしております写真は、導入前と後の写真でありまして、上が普通の役所の風景だと思います。これはわざと汚く置いているわけではないんですけれども、余り整理されていない。
下の方がフリーアドレス導入後でございまして、これは個人のパソコンとかが入っていませんけれども、本当は、この机の上に個人のパソコンがあって、後はミカン箱1箱ぐらいのワゴンが付きます。パソコンとワゴンと、総務省は一人ひとりPHSを導入するんですが、それをもって席を移動できるという形にします。
これを導入するために、書類を大幅に削減しました。ダンボールで200箱ぐらいの書類を削減し、必要な書類はすべて電子で残すこととしております。
ワーク・ライフ・バランスとの関係で申し上げますと、席を動けるようにしたということは、進めているプロジェクトに応じて、チームが近くに集まれるということで、非常に仕事が効率化できるということと、紙に頼らない仕事のスタイルが定着することによりまして、パソコンさえあれば、家でも仕事ができる。テレワークというものも総務省は今、推進しております。官房企画課には30名ほど職員がいますが、半分ほどは、家でもテレワークできる状況になっていますので、テレワークを組み合わせることによって、出勤せずとも仕事ができるということで、ワーク・ライフ・バランスの推進にも若干寄与するのかなと思っております。 導入したばかりでございますので、まだ、その成果、例えば残業がどれだけ減ったとか、満足度がどれだけ上がったというようなものがありませんけれども、霞が関のショールームとなるべく、総務省の官房企画課でいろんなことを実験していきたいと思っております。
以上です。
○樋口部会長
ありがとうございます。これは、画期的だと思いますので、是非紹介してもらえればと思います。
どうぞ。
○橋本委員 
コラムの方の最初に、男女共同参画推進連携会議における取組みというのが書いてありまして、4つの小委員会の取組みが書いてあるんですけれども、これは例えば7月3日付のものでもよろしいんですか。
○内閣府本多参事官 
はい。
○橋本委員 
そうしますと、3番目の国と地方の連携推進というところで、7月3日に会議がございまして、ここで国・地方男女共同参画推進ネットワークというのを立ち上げました。その立ち上げ宣言をやりましたので、もし、その時点でもよろしければ、それを少し書き入れていただければと思います。
○内閣府本多参事官 
承知しました。
○内閣府酒巻参事官 
情報が新しくなっていなくて申し訳ありませんでした。修正したいと思います。
○樋口部会長 
これは、ほかの役所のやっているワーク・ライフ・バランス推進の取組み、例えば文科省がやっている研究者のワーク・ライフ・バランス推進とか女性研究者の支援とか、助成金とか研究費を出していますね。それは入っているんですか。
○内閣府酒巻参事官 
一応、その取組みは入っています。
○樋口部会長
入っていますか。見てわからなかった。
○内閣府本多参事官
各省の関係、今の研究者の関係ですけれども、第2節国の取組みの8ページのところに、全体として女性の参画加速プログラム、女性医師と女性研究者、女性公務員をターゲットにした、その全体像を入れておりまして、個別の施策としては28ページ、女性研究者の支援ということで、研究者については、8ページと28ページになります。
○樋口部会長
わかりました。ほかにいかがでしょうか。
どうぞ。
○片岡男女平等局長
今日欠席の情報労連の杉山委員の御発言の関係で、今、少し直近の事例のお話にもなったかなと思いましたので、伺っている範囲で、もし必要であれば、事務局の方から新たな事例で入れていただいたらどうかというのが1点ございまして、春季生活闘争で情報労連として取り組んだ勤務間のインターバル規制を、いわゆる超過勤務実施の場合には勤務との間を空けることによって健康を確保と言いますか、EUの取組みをモデルに、まだ、ごく小さい範囲での動きではございますが、ワーク・ライフ・バランスの取組みとして、それを呼びかけたところ、幾つかそうした労使協議が行われているという内容を伺っておりますので、もし、必要でしたら、事務局の方から、おそらく情報労連は、そこの前段の取組みをここで御紹介しているのではないかとも思われますので、御確認いただく必要であれば加えたらどうかということでございます。
以上です。
○樋口部会長
ありがとうございます。アップデートしてということで、ほかにはよろしいでしょうか。
どうぞ。
○厚生労働省定塚課長
せっかくの機会ですので、一つ是非お願いを申し上げたいと思います。先月、育児介護休業法改正をいたしまして、この中でパパ・ママ育休プラスと言う制度を新たに導入して、両親ともに育児休業を取る場合には、2か月期間がプラスできるという制度を導入しております。これは八代先生のおっしゃっていた、まさに制度改革ということで導入したわけなんですけれども、今、国会の審議等を通じても、制度を変えても実際に進むためには、社会的気運醸成、意識の改革ということを十分キャンペーンをしないといけないということを審議の過程でも、また、いろいろな方からもいただいておりまして、私どもも努力してまいりますが、是非各団体、各省庁の方でもこれについて御検討いただければ、特に父親の子育て参加、子育てへの関わり、育児休業取得促進というあたりに着目して展開していただければと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○樋口部会長
お願いと同時に本体の中にそういった制度だけではなくて、使い勝手のよさを促進するというのが重要だと、文章は入っています。
ほかにはどうでしょうか。よろしいですか。
そうしたら、時間はまだあるんですが、今日はこれぐらいで終わりたいと思います。
事務局から連絡事項をお願いします。
○内閣府本多参事官
今日は、いろいろと御意見をいただきましてありがとうございました。
次回ですけれども、レポートの案につきまして、本日いただいた御意見を踏まえて修正案をお示しして、再度御議論をお願いしたいと思っております。
また、併せて、この部会も一度レポートを出すことになりますので、その後、言わば第2ラウンドの進め方について、こちらから案をお示しして御意見をちょうだいしたいと思っております。
日程につきましては、既に調整をさせていただいておりまして、7月28日の午前10時からを予定しておりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
以上です。
○小室委員
これはいつですか。
○樋口部会長
これは、いつごろ出す予定かという御質問です。
○内閣府本多参事官
次回の御議論でどれぐらい修正が加わるかによるんですけれども、おそらくかなり御意見を出していただいておりますので、次回の御議論の上、修正があるとしても微修正ではないかと思っておりますので、28日の部会の後、数日、1週間、それぐらいで出したいと思っております。
○樋口部会長
ということは、8月上旬には形にしたいということです。
それでは、本日の会合はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。