第6回「働き方を変える、日本を変える行動指針」(仮称)策定作業部会 議事録

1 日時:平成19年11月9日 15:30~17:51

2 場所:霞ヶ関コモンゲート西館37階 霞山会館 翠竹の間

3 出席者

(有識者)

武石 恵美子 法政大学キャリアデザイン学部教授
樋口 美雄 慶應義塾大学商学部教授
八代 尚宏 国際基督教大学教養学部教授
山川 隆一 慶應義塾大学大学院法務研究科教授

(団体の代表者)

紀陸 孝 (社)日本経済団体連合会専務理事
田中 常雅 東京商工会議所人口問題委員会副委員長
(醍醐建設株式会社代表取締役社長)
坂田 甲一 (社)日本経済団体連合会労働法規委員会
労務管理問題検討部会長
古賀 伸明 日本労働組合総連合会事務局長
横山 陽子 日本サービス・流通労働組合連合中央執行役員

4 議事概要

○樋口座長 それでは、定刻になりましたので、第6回「『働き方を変える、日本を変える行動指針』(仮称)策定作業部会」を始めたいと思います。
まず、前回までの作業部会における議論及び前回の作業部会以降、事務局に寄せられました意見等を踏まえまして作成されましたワーク・ライフ・バランス憲章(案)、行動指針に盛り込む内容、及び数値目標(案)について、順次、事務局から説明をお願いいたします。

○濱田参事官(少子・高齢化対策第2担当) それではご説明させていただきます。
まずワーク・ライフ・バランス憲章の案でございますけれども、前回のこの場でもご議論いただいたとおり、文章がまだやや長い部分があることと、やや情緒的に偏った文章があるというのは、全体を通じて修正させていただいてございます。それ以外の部分についても何点かご説明させていただきます。
まず、経営者の側から、良き勤労観の問題が書き込めていないのではないかというご指摘もございましたけれども、それについては冒頭の文章の中で、「仕事は、暮らしを支え、生きがいや喜びをもたらす」と書かせていただいたことと、ワーク・ライフ・バランスの定義のところについて、憲章の3ページをご覧いただきますと、そこに定義として、2行目に、「仕事上の責任を果たす」ということをはっきりと書かせていただくことで、従来の日本の良き勤労観のようなものは反映させていただいたつもりでございます。
それから、働き方以外の、子育て等の社会的基盤の問題もご指摘をいただいたわけですが、1ページ目の「共働き世帯の増加と変わらない働き方・役割分担意識」の後段の「しかながら」以下のところの3行目に、「働き方や」の次に「子育て支援などの社会的基盤は」と書き加えさせていただくことによって、働き方以外のこうした社会的基盤も、古い変わらない働き方・役割分担意識によっているものではないかという点はご指摘させていただいております。
1ページめくっていただきまして、全体的にブラッシュアップしたところを除きまして、「明日への投資」のところで、ややデメリットが強調されているのではないかというご指摘もありました関係で、少し記述を改めさせていただきまして、「とりわけ現状でも人材確保が困難な中小企業において、その取組のメリットは大きく、これを契機とした業務の見直し等により生産性向上につなげることも可能である」とさせていただいております。
それから、4ページ目、各主体の役割のところですけれども、「企業と働く者」について、「自らにとっての『明日への投資』ととらえ、協調して生産性の向上に努めつつ」という表記をつけ加えさせていただいております。
また、国の役割のところで、2行目、「国は、」の後に「企業や働く者の自主的取組を基本としつつ」というところを加えさせていただいております。
憲章については、おおむね以上でございます。
続きまして、指針についてでございます。指針についても、冒頭の「行動指針の性格」のところで、2行目に「各企業が、効果的な取組として、労使の自主的な話し合い等によって進める取組」ということをつけ加えさせていただいております。
2の「諸条件」については、いろいろご議論がありまして、経営側からは、こういったことは憲章に集約すべきではないかというご指摘をいただいたわけですけれども、この作業部会の場でのこれまでの議論を踏まえまして、ここの部分はそのままにしております。
それから、1ページめくっていただきまして2ページ目、「各主体の取組」のところも、「ワーク・ライフ・バランス実現の取組は、」の後に「個々の企業の実情に合った効果的な進め方を労使と話し合い、自主的に取り組んでいくことが基本であるが」ということを加えさせていただいております。
それから、(1)の「企業、働く者の取組」の「総論」の最後のポツですが、「労使団体等が連携して、民間主導のワークライフバランスに向けた気運の醸成などを行う。」というような、民間でのそれぞれの労使団体の取組についても、それぞれはっきりと書かせていただいております。
それから、4ページ目、国の取組の総論の最後に、政策の点検・評価のことが書かれていましたけれども、これについては、もう少し重要性に鑑みてはっきりと書くべきではないかということで、大きな柱で、4として「ワーク・ライフ・バランス実現の進捗状況の点検・評価」という項目を起こしまして、そちらで書かせていただいております。
それから、(4)の「地方自治体の取組」の中の最初のポツの後段に、「NPO等との活動を通じて中小企業経営者等の取組の促進を図る」ということで、現在の就業支援とNPOの活動もかなり活発になってきていることも受けまして、こういったところに書かせていただいております。
1点、これは事務局からのご提案ですけれども、ご案内のとおり、現在、労働契約法の修正案を国会でご審議いただいているところですが、その中で、「仕事と生活の調和」ということが明文で盛り込まれておりまして、従来から我々の作業部会の中でもご議論いただいているとおり、表題が「(仮称)」のままになっておりまして、そうした契機もありましたので、ぜひ表題についてもご議論いただいて、仮称から正式名称に転換していただければと考えております。
それから、数値目標についてですが、前回の厚生労働省関係ということでご説明させていただきましたけれども、今回、全体をまとめましてご報告させていただきます。
まず、<1>の「就業率」については従来は別紙に書いてあったものをここに一本化して書かせていただいております。
<2>が追加になっております、「労働生産性の伸び率」です。後ろにA4の1枚紙がついておりますが、生産性の伸び率について骨太方針において伸び率を5年間で5割増にすることを目指すことが閣議決定されておりまして、それを受けまして、2011年度に5割増しということで2.4%の伸び率を目標にすることを加えさせていただいております。
<3>、<4>、<5>、<6>は前回と同様でございます。
<7>の「メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所割合」については、規模別の目標であったものを一本の数値に整理しております。
<8>は前回と変わっていません。
<9>については、短時間正社員制度そのものがまだなかなか定着していないのではないかというご指摘もありまして、短時間勤務を選択できる事業所の割合ということで少し書き方を改めさせていただいております。
<10>に「自己啓発を行っている労働者の割合」がありますが、前回は、労働者と事業者の割合が両方書いてあったわけですが、ここは労働者の割合ということで一本にさせていただいております。
<11>の「第1子出産前後の女性の継続就業率」については、従来は就労による経済的自立のほうで立てさせていただいておりましたけれども、憲章・指針の中身と整合性をとらせていただきまして、こちらに一応移させていただいております。
中身については、後ほど厚生労働省から考え方をご説明いただくことになっております。
修正点等は、私からは以上でございます。

○樋口座長 それでは、厚生労働省から、今の説明をお願いします。

○生田参事官(厚生労働省) 資料3でご説明いたしますけれども、濱田参事官から大体ご説明いただいておりますので、それ以外の点についてご報告いたします。
まず、就業率について、別紙を表に出したというのはご説明のとおりでございます。
<4>のところですけれども、「労働時間等の課題について労使が話し合いの機会を設けている割合」につきましては、前回の資料までは、平成18年度が実績値として掲げられておりまして、38.6%でしたけれども、最新の平成19年の数字が41.5%ですので、41.5ということで数字を差し替えさせていただいております。
それから、<7>のメンタルヘルスケアの関係につきましては、従来、300人以上規模企業につきまして、5年後、10年後の目標を書いていました。5年後につきましては90%と書いてありまして、10年後にはすべての企業で実施と書いてありました。これにつきましては、前回のご議論で、中小企業も含む形で目標設定すべきではないかというご指摘をいただきましたので、それを踏まえまして、現在、中小企業も含め全企業規模の平均値が23.5%と低い水準で、それを精いっぱい伸ばすということで、最終的に10年後のところでは、今の大企業並み、大企業でも300~999人規模だと64.7%なのでそれより高いのですが、80%という水準を目指すということとし、5年後につきましては、その中間値の50%ということで設定させていただきたいというものでございます。
それから、<8>と<9>につきましては、前回の資料では、働き方の柔軟度という大きな括りの中で2つに分けて、テレワーカー比率と短時間正社員という区分にしていました。これにつきましては、目標値を明確に打ち出すという観点から、はっきりと分けることにいたしまして、<8>を「テレワーカー比率」、<9>を「短時間勤務を選択できる事業所の割合」ということで整理させていただきました。
それから、<9>の「短時間勤務を選択できる事業所の割合」の数値につきましては、現在、育児・介護に加えてなにがしかの形で短時間勤務を選択できる事業所の調査はありません。類似の調査として、人事院の調査を引用しておりますけれども、これにつきましては、次のページの「参考」の<9>に注をつけさせていただいております。<9>の中では、この目標値を設定する際の短時間正社員の定義が一番上に書いてあります。念のためにこれを先に読ませていただきます。「フルタイム正社員より一週間の所定労働時間が短い正社員をいい、<1>フルタイム正社員が育児・介護に加え、地域活動、自己啓発その他何らかの理由により短時間・短日勤務を一定期間行う場合と、<2>正社員の所定労働時間を恒常的に短くする場合の双方を含む。」となっておりまして、こういうものについて目標値を設定しているものでございます。
「参考」のところにありますように、人事院の調査で、100人以上規模ではありますけれども、育児・介護以外の短時間制度についての数字がございます。矢印の後ろに「自己啓発1.9%、地域活動1.6%、高齢者の退職準備1.7%、その他の事由2.3%と書いてあります。これが複数回答になっておりますのでダブりがある可能性があります。それ以外に、事由を問わず認めるものが1.1%、これはダブりはないと思いますけれども、こうしたものにつきまして、全部を足し合わせると8.6ですが、8.6にはならないだろうということで、8.6以下と書いてあります。
それが100人以上規模の現状値ですので、それをベースに、10年後について、今の段階で、育児や介護についてはそれぞれ50%という形で短時間の制度が導入されているところでございます。そうした50%の半分程度は達成したいということで、10年後の目標として25%と書かせていただきまして、5年後につきましてはその中間的な値で10%という書き方をさせていただいております。
それから、<10>の「自己啓発」につきましては、前回のこの場のご議論を踏まえまして、事業所につきましては特段目標を設定する必要はないのではないかというご指摘でしたので、それを落とさせていただきまして、労働者の割合のみの目標設定とさせていただいております。
それから、<11>につきましては、一番上の柱立てから一番下に落としたということでございます。
それから、この2枚の資料の後ろに、A3判の資料がついております。これは、前回の議論の中で、目標値の設定についての考え方を整理したものをつくってほしいとご指摘いただきましたので、これを整理してみたものでございます。
この表の見方だけご説明しますと、左側から、設定している数値目標についてタイトルがついていまして、現状、目標値が書いてあります。この「指標の説明」のところは、基本的に、先ほどの「参考」のところに書いてあったものが再掲されているということでお読みいただければ結構かと思います。それから、「目標値の考え方」のところに、今まで口頭でご説明してきた内容を記載したというものでございます。
この説明の中で、例えば<3>の「フリーターの数」の右端をご覧いただきますと、フリーターの数につきましては、「10年後の目標値は、計量モデルを用いて推計した、取組の効果を織り込んだ労働力需給推計の下で、フリーター比率が2006年の水準8.9%より約1%低下するものとして設定した水準」と書いてあります。こういう考え方で目標値を設定しているものですが、このフリーターの数につきましては既に政府決定がありまして、それが点線の枠の中に書いてあるものです。「再チャレンジ支援総合プラン」などの中で、2010年までに、フリーターをピーク時の8割に減少させるという目標設定をしておりまして、これをさらに発展させるということで今回の目標値を設定させていただいております。
以下、この点線の枠で囲まれている部分は、既に政府決定がなされているものについて、政府決定をご紹介している内容ですので、これも既に口頭ではご説明しているのですけれども、触れさせていただいております。
以上でございます。

○樋口座長 ありがとうございました。
経産省から何かありますか。

○高橋室長(経済産業省経済社会産業室長) 経産省でございます。特に改めて新しい話ではありませんが、先般、生産性のところで、中小企業の生産性についてはパッケージでということを考えているというお話をしたと思いますが、ちょうど経済財政諮問会議のほうでも、甘利大臣から昨日ご説明させていただきまして、特に中小企業の生産性について、いろいろと施策を盛り込んだパッケージをつくることを改めてまたお話しされていましたので、また年末に向けて取組を加速してやってまいりたいと思っております。
以上でございます。

○樋口座長 ありがとうございます。
それでは、前回、この会議でもいろいろ皆様からご要請がございましたし、その後もそれぞれご意見をいただきまして、できる限り修正がされてきたかと思います。
それにつきまして何かご意見、ご要望、あるいは、説明があればお願いしたいと思います。どなたでも、どうぞ。

○坂田委員 前回の会合以降、当方が提出させていただきました意見についてご検討をいただいて、その趣旨について一部を取り入れて直していただきました。そのことにつきまして、まず冒頭、樋口座長と事務局の方のご尽力に感謝申し上げたいと思います。
ただ、具体的には、憲章、行動指針の案について、なお意見を申し述べたいことがありますので、これは本日、次の発言のときに改めて話をさせていただきたいと思います。
その前に、これまでの議論の中で、そういうことはないと思いますけれども、委員の先生方の中に、経済界がワーク・ライフ・バランスの推進について、ひょっとしたら反対しているのではないかと思われているということがあるといけないと思いますので、そうではなく、むしろ推進する立場にあることを冒頭に申し上げ、これはきちんと議事録にとどめておいていただきたいと思います。
今朝、連合さんと経団連で懇談があったと聞いておりますけれども、その場でも、ワーク・ライフ・バランスを推進する方向性については共通認識に立ったと聞いております。日本経団連の動きとしても、毎年、春季労使交渉に臨む基本方針として、経営労働政策委員会報告を取りまとめておりますけれども、その06年版、これは2005年12月に出ているものですけれども、そこで既にワーク・ライフ・バランスの推進について明記しております。以降、継続して会員企業に働きかけを行っている事実もございます。そのこともありまして、多くの企業で、ワーク・ライフ・バランスに関する取組、先進的な取組と申し上げたいところですけれども、行われている認識しております。
ただ、ワーク・ライフ・バランスというのはワークとライフのバランスですので、働き方について議論しているわけで、働き方の改革の重要性については決して否定しないといいますか、言うまでなく重要なことだと思いますけれども、一方、諸般の問題、つまり、少子化とか介護の問題、地域活動の問題、そういった問題に対応していくに当たって、働き方だけで十分かと。打ち手が働き方だけで十分かというと、恐らく、ほかに総合的な手を打たなければいけないだろう、不十分であろうと思います。
例えば、「仕事と子育ての両立」という課題を取り上げても、実際に子どもを預けることができるか、できないかといった、そういうことで悩むという部分も見逃せないことだと思いますし、同じように介護についても、適当な施設がないといいますか、探すことができない、見つからないために、そのことで悩んでいることも多いのではないかと思いますので、労使の自主的な取組を基本としながら、社会的なインフラ整備、これは企業ではおのずと限界があることですから、官民が一体的に改革を行う必要性を痛感するところです。したがって、その点をもっと、強調されているのかもしれませんけれども、もう少し強調されるほうがよろしいのではないかと思います。
まず、冒頭、以上です。

○樋口座長 ありがとうございます。
労働側から何かございますか。

○古賀委員 恐らく、日本経団連さんの意見だと思いますが、「自主的」がやたらに多い。すべてのところに「自主的」と書いているところに、私は少し前回と比べて違和感を持ちます。すべてそれを消すべきだとは言いませんけれども、具体的に言うと、例えば4ページ、「企業と働く者」の項では、自主的に取り組むことはいいことだと思います。ところが、「国」のところに、「企業や働く者の自主的取組を基本としつつ」と書いてある。今おっしゃっられたように、格好の例を挙げていただきましたけれども、これは社会全体として取り組まなければならない課題です。介護とか子育てとか、社会全体の基盤をどうするかということを考える必要があると思います。したがって、これは、前回どおり、国は、「国民運動を通じた機運の醸成、制度的枠組みの構築や環境整備などの」でいいのではないかと思います。
それから、行動指針も、行動指針の性格のところにもこういうことが入っているし、これは、私は見過ごしたから仕方がないのですが、後の「各主体の取組」の中で「自主的」ということが前回も入っていましたので、「行動指針の性格」の1と3の「各主体の取組」のところの「自主的」はどちらかにすればいいのではないかと思います。。
もう一つは、細かい話ですけれども、行動指針の2の<2>の3番目の、「長時間労働により健康を害することがないよう配慮がなされているとともに」の「配慮がなされているとともに」というのは、私は、健康を害するということからすれば、前回の「長時間による健康を害することがないこと及び年次有給休暇の取得促進が進んでいること」のような趣旨をきちんと入れるべきです。ここだけ「配慮がなされている」ことというのは、文章的にも少し違和感があるのではないかと思います。
それから、これは余り議論せず、我々は提起だけだったので、今さらいろいろな議論をすることにはならないかもわかりませんけれども、3ページ目の(2)の「国民の取組」の中で、我々のほうから前段から課題提起はしていたのですが、議論の深まりがないということで、やむを得ないかなとも思っているのですけれども、「消費者の一人として、サービスを提供する労働者の働き方に配慮する。」というところは、便利さとか効率をずっと追求してきて、24時間365日みたいな態勢そのものが、その社会構造を一面では変えることが必要ではないかという課題提起を含めて、書かれていると認識しています。文章を変えるべきとまでは言いませんけれども、今一度きちんと議論すべきだと思っています。
これは、国民一人、消費者の一人だけが、この意味での配慮ということではなくて、やはり業界全体とか国全体の仕組みの問題にどうしてもなっていくわけです。だから、その辺は少し議論が深まっていないことはよくわかりますので、そのことを、この段に至って、いろいろな文言でどこで整理するというところまでは言いませんけれども、ぜひ、どこかで少し深堀りした議論をすべきではないかいう、改めての課題提起にさせていただきたいと思います。
とりあえず以上です。

○樋口座長 きょうは、できる限り取りまとめに向かって収束させていきたいと思っておりますので、まず、両側から提起された問題について一つずつ議論していったほうがよろしいのではないかと思います。
まず、使用者側といいますか、坂田さんから問題提起された話で、確かに、働き方だけでいろいろな、少子化の問題あるいはほかの問題が起こっているわけではない。それはそのとおりだろうと思います。例えば、保育の問題であるとか、そういったところがあるのではないかというご指摘ですが、中にこういったものを織り込んでいるのと同時に、実は、このワーク・ライフ・バランス憲章(仮称)と並行して、上川大臣のもとで「子どもと家族を応援する日本重点戦略会議」を開いております。そこにおいて、今、基本戦略部会のほうで、ご指摘のような問題について検討しておりまして、これも取りまとめという形で、このワーク・ライフ・バランス憲章と、そちらの基本戦略部会における取りまとめが、言うならば車の両輪の形でトップ会談のほうには提起されると私は聞いておりますので、ここに全部、このワーク・ライフ・バランスの中で少子化の問題まで取り扱っていくのだ、例えば政府では少子化に対して何をやるのかということまで織り込んでいくことは、ダブってしまうということもありますので、その点をどう考えたらいいかについて、具体的にご指摘をいただけるとありがたいのですが。ここにこういう文言を入れろとかいうような形で。いかがでしょうか。

○坂田委員 これは、いろいろと私どもの意見を反映していただいてはおりますけれども、例えば、この状態という言い方は失礼ですけれども、どこを直すというと、部分的な修正になりますので、ちょっとぐあいが悪いこともあるかなと思います。例えば、一例を挙げますと、働き方のことについて取り上げているのですから、この言葉がいいかどうかわかりませんが、余り大きなことまで言わないほうがいいのではないかという話です。働き方を改めることで、前回も言いましたけれども、いろいろな物事が解決してハッピーであるというところまで、書きぶりが大きすぎるのではなかろうかというと、働き方の問題を、今現在の悪さかげんを現出しているについても、働き方について光を当てすぎて、例えば現実の社会には、仕事と子育ての二者択一を迫られると書いておりますけれども、仕事が圧倒的に邪魔をして子育てとの二択になっているという書き方だと思います。これはやはり、仕事というものを、それは全くほかに時間が取れないほどの長時間労働となればそうなのかもしれませんけれども、そういうことではなくて、働く時間の長さ、長い、短い、いろいろある中で、それぞれが決断をしてこういう結論になっている。つまり、どちらを取るか。あるいは、両方を充実させるか。どちらもやらないという人もいるでしょうけれども。そういう意味では、ここまで書かずに、例えば、ここで言うと、「仕事と子育ての両立に悩む」ぐらいの表現にできないでしょうかということでございます。

○樋口座長 今の点ではよろしいですか。

○坂田委員 はい。

○樋口座長 こういうご指摘がありました。今の「しかし」のところの3ポツのところ。「仕事と子育ての両立に悩む」、いかがでしょうか。

○紀陸委員 先ほど坂田さんが言われた件に関連して、国の取組と自治体の取組についてご意見を申し上げます。行動指針の4ページ中段、国の取組みの「多様な働き方の選択」の下から3つ目の項目で、「多様な働き方に対応した子育て支援を推進する。」とあり、地方自治体の取組の中にも、同じ4ページの下から2つ目の項目で、「多様な働き方に対応した子育て支援を展開する。」とあります。こういうところは、国とか地方自治体の本来の責務と言っていいと思います。この表現の中にはその趣旨が入っているのでしょうけれども、それぞれに「保育サービスの充実」という言葉をはっきり、「子育て支援」の前に入れていただければ、もう少し、国自体の本来の責務がここにあるという主旨が出るのではないかと思いますので、できたらそういう言葉を入れていただければと思います。

○樋口座長 もう一度お願いします。

○紀陸委員 指針の4ページ、一番下から3行目、「多様な働き方に対応した子育て支援を展開する。」とありますね。その「子育て支援」の前に「保育サービスの充実・」を入れていただき、「保育サービスの充実・子育て支援を展開する」としていただく。

○樋口座長 今、4ページの下から3行目に、「多様な働き方に対応した子育て支援を展開する」。

○紀陸委員 その前に「保育サービスの充実・」を入れる。「子育て支援」という表現の中にも「保育サービスの充実」という趣旨は入っているのでしょうけれども、さまざまな保育サービスのニーズがありますから。

○樋口座長 そうしましたら、「多様な働き方に対応した保育サービスの充実・子育て支援を展開する。」と。

○紀陸委員 同じように、4ページの国の取組の「多様な働き方の選択」という項目の中に「多様な働き方に対応した子育て支援を推進する。」とあります。こっちは結びが「推進する」になっていますが、内容は同じなので、同様に「保育サービスの充実・」を入れていただく。そういうような修文でどうかと思います。

○樋口座長 そうしましたら、まず、坂田さんから出されました問題提起で、憲章のほうの上のほうで、「しかし」のところにある3つ目のポツで、「仕事と子育ての二者択一を迫られる」の代わりに、むしろ、「仕事と子育ての両立に悩む」という表現にできないかということですね。

○坂田委員 例えば一つです。ほかにもありますけど。

○樋口座長 いっぱいありますか。

○坂田委員 いっぱいあります。

○紀陸委員 今、坂田さんの件に関連してご意見を申し上げます。私どもは、前回、31日の会合の際、こちらから文書を出してお願いするということを申し上げ、提出した文書を事務局、あるいは、樋口先生とご一緒に検討いただいて、今日のこのペーパーになってきたわけです。しかし、最終的に憲章や行動指針は、トップ懇とか、その後、いろいろと外に出て、経営者、労働者、国民の方々、皆さんに読まれます。特に憲章のイントロダクションは非常に目につきやすいところですから大事な部分だと思います。そういう意味で、私どもは、特に憲章の1ページ目と2ページ目の書きぶりにこだわりを持っています。
申し上げたいことは、「いま何故ワーク・ライフ・バランスか」というイントロのところが、ナーバスというか、ちょっと引けていると思います。ここがなぜ重要かということは、前からこの場でいろいろ論議されてきておりますけれども、「しかし、現実の社会には」とあるように、基本的に今の仕事が重すぎて、どうにもならない人がいっぱいいるというようなニュアンスで始まっているわけですね。これはちょっと言い過ぎではないかと思います。確かにこういう方はおられますし、さきほど、坂田さんが言われたような実態もありますけれども、そればかりではなくて、余りにも暗すぎるという感じがします。
そこで、極端に言うとですが、2ページ目の「多様な選択肢を可能する」という見出しの後から文章を書き出しても全然、誤解とか勘違いを招くおそれはなかろうという感じがしまします。言いたいことの趣旨はこの中に全部入っていますし。私どもは実際にトップの方々が、トップ懇の中でどういう評価をされるかということについて、ある程度、先を読んでおかなければいけません。また、さまざまな経営者の方々がおられるわけで、いろいろな企業が今、努力していること、あるいは、これまで努力してきたことを、全部ではないけれども、かなり否定的なニュアンスで書いているように受けとめられると、せっかくのこの取組が後ろ向きになってしまうような可能性もなきにしもあらずだと思います。私どもが事務局に申し上げて、反映されなかった内容を、この場で改めて申し上げさせていただきました。

○古賀委員 よろしいですか。

○樋口座長 はい、どうぞ。

○古賀委員 ちょっと堂々巡りの議論になるんですよね、いつも。前回も、経団連さん側から出たペーパーをもとに議論して、そして、分量といい、組み立て方といい、樋口座長のほうで、こういう組み立て方で行きましょうということになったと僕は記憶しています。議事録はすべて見ていませんけれども、またこの初めの議論になっていくと、いつまでたってもこんな議論になりますよ。我々も言いたいことがまだいっぱいありますよ。だったら、もうちょっと事務局の人たちが、それぞれの意見を聞く調整みたいなことをきちんとして、そしてこういう座長を含めた会議に臨むということにしないと、平場ですべてこういう議論をしていくと、どうしようもできないでしょう。一度、この会議の持ち方の裁きもしていただかないと困ります。いつもいつもこんな議論を重ねていますので、ぜひその裁きをよろしくお願いしたいと思います。

○樋口座長 前回、この議論は既に出たわけですね。ご指摘がありましたように、お3人の方々からペーパーが用意されて、そしてそこで議論した。議論して、これは公益委員の先生方の意見としても、ちゃんと盛り込むべきだという意見で決着を見たのではないかと私は思っていました。
その結果、事務局にお願いして、こういった文章で、情緒的なものは取り除いてくるというようなこと、織り込むべきところはちゃんと織り込んでくれというようなことで決着したのだろうと思いましたが、きょうのお話ですと、1ページ目のところはなしにしてくれと。2ページ目の途中のところ、「多様な」のところから始めてくれということですが、これについては、この間議論したことをまた繰り返して今回主張なさっていらっしゃると思うのですが、どうなんでしょう、前回と今回でどこか違うところを提案なさっていらっしゃるのでしょうか。

○紀陸委員 これは、ワーク・ライフ・バランスをどうとらえるかということに関連する大事な問題だと思っています。だから議論を始めたときから繰り返し申し上げており、私どもとしてはペーパーで出しても、それが受け入れられなかったから今一度申し上げているということです。要するに、ワークとライフ、2つの塊を並べて、どっちのバランスを多くするか、小さくするかという、そういう論議ではないと私どもは理解しています。2つのもののバランスをとる、0.4にするか、0.6にするか、あるいは、それを逆にするか、そういう論議じゃないですよね、ワーク・ライフ・バランスは。でも、ここのイントロを見ると、そう受け取られかねない。少なくとも私どもにとっては、そういうふうに読めます。だから、そういう誤解を受けないような書きぶりにしてはどうかと提言しているのです。
その代わりと言うとおかしいですけれども、全体の建てつけについては当初から反対していませんし、先ほど坂田さんが言われたように、我々は決して、このワーク・ライフ・バランスの推進について後ろ向きではないです。少しでも前に進めたいと思っているがゆえに、誤解がないように、多くの人たちが勘違いすることがないような表現ぶりで言ったほうがいいだろう、そういう趣旨で申し上げているのでありまして、決して、もとに戻すとか、そういう趣旨ではないです。
だけど、ここのところは、世の中の人にさまざまな受け取られ方をする部分ですから、非常に大事なことだと思っておりまして、だから繰り返し申し上げています。ワーク・ライフ・バランスというのは、あくまでも挑戦です。個々人によってこのバランスはさまざまです。そういうものですから、光の当て方によっていろいろな受けとめられ方がしますので、私どもとしては、もう少し漠と網をかけたような形で論議に入っていったほうが、誤解がなくていいだろうという趣旨で申し上げております。
○古賀委員 いいですか。

○樋口座長 はい、どうぞ。

○古賀委員 だからその趣旨はわかります。いろいろな見方もあるでしょうし、どうまとめるかということで、今、紀陸さんがおっしゃったようなことは、私も以前からずっと聞いていることです。しかし、それでしたら、会議の進め方として、前回、そういうまとめ方はできませんと言っていただかないと。あのときは、樋口座長が、大体こういうことでということで一致を見たと思います。それをまた繰り返すと‥‥。
僕は、おっしゃっている内容のことではなくて、この会議の進め方自体を問題にしているのです。まだいっぱい恐らく、一字一句また提起されるんでしょう。たくさんあるとおっしゃっていましたから。そうしたら、きょうの会議の位置づけが何なのかということになります。私は会議の進め方の問題を言っているということで、おっしゃっていることが間違いだとか、そういうことは言っているつもりはありません。その点だけ申し上げておきたいと思います。

○坂田委員 私の理解では、前回は決着がついたというよりは、議論の途中でタイムオーバーで終わってしまったと思っております。そういうこともありますから、前回、あの場であれ以上会議の時間を長くすることも差し障りがあるだろうと思いましたので、また改めて事務局に対してお願いをし、今、御礼を申し上げたのは、その後のアクションに関しての対応です。新たに今回ご提示いただいたものに関してご意見を申し上げるのは、逆に言うと、こういうことは今が初めてですから、それについて一貫した考え方を申し上げているつもりです。

○樋口座長 これは私の責任かもしれませんが、私は、その場で、この後、時間的な切迫感もありまして、なるべく早く検討したいと。ついては、やはり一歩一歩詰めていきましょう、詰めた上で残っている問題が何であるかを明確にしたい、そしてそこについて次回以降にお話をしていきたいということで、その詰めたところに、私は、この書きぶりについて、特にどういった問題が今あって、ワーク・ライフ・バランス憲章はなぜ必要なのかについて書き込むことについては、少なくとも合意を得たのだろうと思っております。
しかし、そうではないのだということであれば、またそこに戻ってしまう話ですが、その点はよろしいわけですか。ワーク・ライフ・バランスの憲章の最初のところに、何が問題でこのワーク・ライフ・バランスというものが、今、我々が考えなければいけない課題であるかということについて、書き込むのだと公益の先生方はおっしゃったわけですね。それについては、私は合意したと思いましたが、それが嫌だということであれば、また‥‥。

○坂田委員 そんなことは言っていないです。

○樋口座長 ただ、この間も、「働き方の二極化」をどうしますかという話で、具体的に項目を挙げてお話をしたと思います。ところが、今の話ですと、例えば2ページの「多様な選択肢」から始めてくれということになって、その前は要りませんよということになったら、これはちょっと、この間確認したこととだいぶ違ってしまうと私は判断しますので、別の提案だと受けとめますが、どうなのでしょうか。

○坂田委員 憲章を考える場合に一貫して主張しているのは、ワーク・ライフ・バランスというものは多様性に富んだ社会、これを認めることでしょうということと、生産性の向上が伴わなくては成功はおぼつかない、うまくいかないだろうということを申し上げてきました。そういうことを考えるにつけても、現状の問題点を指摘して、ワーク・ライフ・バランスの必要性につなげるという構成をとるにしても、問題点だけの指摘では、モチベーションが上がる国民運動の持っていき方にはなかなかならないのではないだろうかと考えます。こんなにぐあいが悪い、働きすぎで大変ぐあいが悪いということを強調されていますけれども、そういう部分ももちろんあるからこうやって議論しているわけで、あるのだと思いますけれども、一方、そのことばかり言わずに、一生懸命に働いて、その中で自己実現を図る。そういう働き方も当然あるし、今もあると思うので、そのことがまるで、この憲章からは読み取れないところが、ちょっとぐあいが悪いかなと。
今、一生懸命に働いている人たちが‥‥。

○樋口座長 わかりました。坂田さんは書き込めと言っているわけですね。プラスしろと。その明るいところを。

○坂田委員 そうです。

○樋口座長 紀陸さんは、それは、この前はやめろとおっしゃっているので、どっちにしたらいいのか。書き込む方向で行くのか、それともやめる方向を主張していらっしゃるのか。

○八代委員 要するに、このワーク・ライフ・バランスをやるということを国民に訴えてやるためには、やはり現状の問題点を書くことは当然です。仮に、現状に問題点がなかったら、そんなことをやる必要はないということになる。ですから、現状の問題点の書き方がまずいのであれば、当然それは直す必要があります。おっしゃったように、働くということは、ここに書いてあるように、生きがいや喜びをもたらすというのは当然で、現に、今一生懸命に働いている方もおられる。ですから、暗いことばかりではないというのは、全くそのとおりだろうと思います。
ですから、文章を削るのではなくて足す方向で進めなければ話にならないわけで、別に問題点を隠しても何の成果もないわけです。ですから、経団連のほうも、今のワーク・ライフ・バランスを推進するということであれば、やはりそこは現状にこういういい面と悪い面がある、だから働き方の多様性と生産性の向上が必要だという流れになるのは当然のことだと思います。
そういう意味でも、先ほどちょっと議論があったように、「仕事と子育ての二者択一を迫られる」が暗すぎるのであれば、「両立に悩む」という表現も確かに一つですし、もうちょっと建設的な議論をしないと話にならないと私は考えております。
ですから、書き込む方向でぜひ議論していただきたいと思います。

○樋口座長 今のご意見に対して、いかがでしょうか。

○紀陸委員 基本的に私どもは、今の八代先生の認識どおりで、事務局に出したペーパーはそういう趣旨で書いたつもりです。ただ、文章のニュアンスのところの書きぶりを変えることによってさきほど申し上げた趣旨が通れば、無理矢理2ページ目の7行目から始めて、その前は全部カットしろと申し上げているわけではありません。
何回か会合を重ねる中で、数値目標や指針に盛り込む内容、全体の構成・内容などについても我々が申し上げてきたことを取り入れていただいておりまして、少しずつ方向としては固まりつつあると思います。ただ、ここはイントロで大事なところだから、あえてまた繰り返して言っている次第でありまして、決して、議論がもとに戻っているという流れではないと私どもは理解しております。

○樋口座長 ありがとうございます。それでは、書きぶりを直すということでよろしいですね。

○紀陸委員 そうです。そこの部分の表現の修正をお願いしたいと思います。だから、そんなに大きな作業ではないと思います。

○坂田委員 建設的な提案といいますか、書き込んでほしいことを申し上げたいのですが、よろしいでしょうか。

○樋口座長 どうぞ。

○坂田委員 先ほどの、一生懸命に働いてという話に関連して、例えば、多様な働き方の模索ということとして、これはどこに入れるかというのは、「多様な選択肢を可能とするワーク・ライフ・バランスの必要性」の前あたりがいいかなと思いますし、それから、もっと修文が必要かも思いますけれども、例えば、「積極的にキャリアアップを図ろうとする人や、仕事と生活の双方を充実させようとする人」、また、「地域活動への貢献等をより重視する人などもおり、それぞれに対応したさまざまな働き方が模索されている」というようなことも、ポジティブな意味で書き込んでいただければ、より前向きなものになるのではないかと思います。

○樋口座長 具体的なご意見が出ました。どうぞ。

○佐藤委員 そうすると、「ワーク・ライフ・バランスの必要性」を前に書くのはいいわけですよね。そのときに、暗いかどうかは別ですけれども、ここに子育てとか介護が書いてありまして、実は、自己啓発したいとか、社会活動したいということで、もちろん、今は、仕事を一生懸命にやろうとすると、地域での社会活動とか勉強がしにくい、こういうことも書いてくれという趣旨ですか、今のは。

○坂田委員 そうです。多様性ということでは。

○佐藤委員 そういう意味では、いろいろな選択肢といったときに、仕事以外にやりたいことについてやや限定的な書かれているので、もう少し広げて書けばいいと理解してもいいですか。

○坂田委員 そういうことも含まれておりますし、仕事を中心に据える生き方にもきちんと光を当ててほしいということです。積極的にキャリアアップを図ろうとする人ということです。仕事を生活の中心に据える人。
そもそも人生を考えた場合、二十歳くらいで社会に出て、リタイアするのは65歳。その間45年あるわけですから、その間全部がワーク・ライフ・バランスかというと、それは違うだろうと。私は、毎年400名ぐらいの新入社員を受け入れていますけれども、これは教育の面でも意見を申し上げたいところですけれども、会社に入ってからかなり、勤労観といいますか、一生懸命にまじめに働くということに関して教育が必要な現状にあります。そういったところでは、ワーク・ライフ・バランスを言うよりは、その前に、きちんと仕事に正面から向き合って、職務遂行能力の向上に努力せよというのが第一であって、そういう時期があった上でライフステージの変化がある。子どもが生まれる、場合によっては、これは本人が希望する、しないにかかわらず介護の必要性が出てくるというときがあるので、そのときにそういうことに対応できるということもありながら、職業生活が続いていくということだと思いますので。
そのあたり、「一生懸命」ばかり言っているとあれですけれども、そういう部分にももう少し光を当ててほしいなと。これが全く、今の働き方が、極端な話、全部だめという形に見えるので、それはちょっと違うのではないかという意見です。

○樋口座長 こういうものはやはり具体的に議論していったほうがいいと思います。今、坂田さんから提案がありました文章を織り込むことについて、それでよろしいかどうか。ご意見をいただければと思います。

○佐藤委員 織り込む場所は、1ページの「現実の社会には」に織り込むわけですか。

○樋口座長 いや、2ページの「多様な選択肢を可能とする」の前にということですよね。

○坂田委員 そうです。とりあえずですが。

○樋口座長 修文はまた、文章的にどうかということは後で検討するにして、こういった文章を入れることについてご意見をいただけたらと思います。

○柴田政策統括官 事務局から確認させていただきますけれども、まず、今の坂田さんがおっしゃっている文章は、1ページの「現実の社会には」のところに入れるのではなくて、2ページの「多様な選択肢を可能とするワーク・ライフ・バランスの必要性」の前に入れてくれということでいいわけですね。

○坂田委員 はい。「多様な働き方の模索」というタイトルをつけていただければ、おさまりがいいかなと思います。

○柴田政策統括官 要するに、「積極的にキャリアアップを図ろうとする人や、仕事と生活の双方を充実させようとする人、地域活動への貢献等をより充実する人などもおり」というのは、まさに今の国民のニーズですよね。ニーズが満たされないから現実の社会にはこういう問題があると書いたはずなのですが、そこでまたこれを言うというのは、整理としてどうなのかなと、私は若干疑問ではあります。この場で決まれば書きますけれども、そこのところの整理は、本当にそれでいいのでしょうか。

○坂田委員 それは、いいと思うから発言しているので。修文の必要はあろうかと思いますが。

○樋口座長 それでは、どこに入れるか及び修文をどうするかについては、別途、事務局と相談して決めることで、ともかくそういう趣旨のものを、この憲章の1ページあるいは2ページの中に入れていくということで確認させてもらいたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

○坂田委員 検討をお願いしたいと思います。

○樋口座長 わかりました。では、それはそのようにさせていただきます。
先ほどの残っている提案で、「仕事と子育ての二者択一を迫られる」の代わりに「仕事と子育ての両立に悩む」という表現に変えるということについては、いかがでしょうか。

○佐藤委員 まず、実際に「多く見られる」と書かれていることは、基本的には選択肢を増やすということですね。現状、仕事を一生懸命にしながら、結婚して子どもが生まれて子育てをすると、それがかなわないでやめていく人が事実上、データ的に見ると相当いるわけです。それを二者択一と言わないというのは変な話ではないか。ゼロだというならわかります。でも、データで見ると相当います。ですから、「多く見られる」と書かれているわけですから、「すべて」とは書いていませんので、僕はこれでいいのではないかと思います。
それから、先ほどの議論で言えば、最初の案は、経営側の方は明るすぎると言われたんですね。ワーク・ライフ・バランスはバラ色だと。そうではなくて、やはり課題を書けと言ったんです、2回、3回あたりでは。必要性をきちんと書いてくれと言われたので書かれたのではないかと思いますので。

○紀陸委員 目指している世界がちょっと楽観的すぎるのではないかという言い方をしました。

○佐藤委員 僕は、課題としては、それほど事実認識としておかしいことではない、二者択一という現状があるのではないかと思いますけど。

○樋口座長 現状があることと書くことは別のところだというご指摘だろうと思います。

○坂田委員 それはあるとは思いますけれども。

○樋口座長 あるのは事実だろうと思いますが、もう少しマイルドに書いてほしいと。

○坂田委員 マイルドに書いてほしいという要請です。

○樋口座長 というご要請ですので、それでいいかどうか。
今の文章のほうに変えると。ご提案があったように変えると。
事務局、いいでしょうか。

○柴田政策統括官 「両立に悩む」ですね。

○樋口座長 そうです。

○柴田政策統括官 情緒的な表現をなくすということでこのようにしたのですけれども、そうせよということであれば、それはそういうふうにいたします。

○樋口座長 そのほか具体的にありますか。坂田さんから出た問題提起で。

○坂田委員 これはきちんとすり合わせをしてこの場に臨んでおりますので、私個人の意見ではありません。

○樋口座長 では、3人ということでよろしいですか。

○佐藤委員 先ほどの子育て支援のところは、事実上、保育サービスの中に当然入っているわけですから、「・」というのは変な感じがして、書くなら「保育サービスなど」としたほうがいいと思います。

○定塚課長(厚生労働省職業・家庭両立課) 僣越ながら、指針のところで先ほどご提案いただいた、例えば指針の4ページですが、今、佐藤先生からもお話がありましたが、子育て支援には保育サービスとそのほかのNPOなどによる子育て支援という多様なものが入っております。そうしたことを充実したいという意味ですので、ご提案どおり、「多様な働き方に対応した保育サービスの充実等多様な子育て支援を推進する」としてはいかがかと思います。

○樋口座長 提案をされた紀陸さんは、それでよろしいですか。

○紀陸委員 はい。

○樋口座長 よろしいですか。
では、そのように。
それでは、古賀さんから出された問題に移ります。
古賀さんからは、まず、「自主的」が多すぎるということで、具体的にはどこでしたか。

○古賀委員 憲章の4ページ、「企業と働く者」のところできちんと自主的に取り組むということは書いています。国のところで、あえてまた「国は、企業や働く者の自主的取組を基本としつつ」と書いてあります。気持ちも、おっしゃりたいことも非常によくわかりますけれども、先ほど来ありますように、国というのは、全体のことをどうしていくかという、まさにここにあるような、環境整備とかあるわけですから、これは前回どおりに、不可欠であることから、「国は、国民運動を通じた機運の条例、制度的枠組みの構成や」につなげて構わないのではないかという意見です。

○樋口座長 「企業や働く者の自主的取組」だけではなくて、そのほかにも育児の話があるとか、社会的にやるべきことが国にはあるから、これは別に取ってほしいという提案ですが、これについてはいかがでしょうか。「国」の(3)の3行目です。「国は、国民運動を通じた」と文章はなっていくことでよろしいでしょうか。
(発言なし)

○樋口座長 では、これはそのようにさせていただきます。

○田中委員 いいですか。

○樋口座長 はい。

○田中委員 労使間の問題が片づいたようなので、どうやって中小企業の問題をここに載せようかということがあります。

○樋口座長 その前に、まだ古賀さんの問題がありますので、それが終わりましたらお願いします。

○田中委員 はい。

○樋口座長 指針の3ページ、(2)の「国民の取組」。

○古賀委員 その前に、指針の1ページの2の<2>の3番目の「長時間労働により健康を害することがないよう配慮がなされているとともに、年次有給休暇の取得推進が進んでいること。」、イメージとして、「配慮がなされている」ことではなくて、ここはやはりきちんと、「健康を害する」という、個人的にも、企業にとっても、社会にとっても大きなことですから、尾ひれまで言う必要はないですけれども、この2006年度の災害や過労死みたいなことになっているのですから、「長時間労働により健康を害することがないこと及び」などにすべきだと思います。ここだけ「配慮がなされている」という文章は、全体の流れからしてもおかしいのではないかという提起です。

○樋口座長 それでは、今ご指摘のような提案がなされましたが、いかがでしょうか。
よろしいですか。

○坂田委員 いいんですけれども、ここの「長時間労働」という言葉ですけれども、長時間労働の行き過ぎはもちろんよくないのですが、ただ長時間労働と言ってしまうと、いろいろな長時間労働があるわけで、繁忙に対応した、あるいは、研究開発の問題の一時的なピークもありますから、ただ長時間労働ではなくて、私どもの意見としては、「恒常的長時間労働」と。

○樋口座長 ただ、健康を害するのは、どちらもまずいのではないですか。繁忙でなくても。

○坂田委員 ですので、「恒常的」を外すのであれば、そこは「配慮」ということでお願いしたいという話です。

○佐藤委員 今のところは、「健康を害するような長時間労働がないように」としてはどうですか。

○樋口座長 どうでしょうか。

○古賀委員 いいですね。

○佐藤委員 それでいいですか。

○坂田委員 はい。

○樋口座長 それでは、もう一度お願いします。

○佐藤委員 「健康を害するような長時間労働がないようにするとともに」と。

○樋口座長 それでよろしいですか。
(発言なし)

○樋口座長 もう1点。今度は3ページです。

○古賀委員 ここは、私が提起したのですが、今からまたこの議論をやると大きな議論になるのですが、24時間365日便利さをずっと追い求めてきたことも含めて、日本の国、社会の、社会構造みたいなことがやはり課題になっているような気もしますので、そういう課題提起をしましたけれども、ここでまたそれを議論しだすと、また一からの議論になると思いますから、こういう書きぶりでいいのですけれども、決してこれは、消費者一人ひとりだけがこういうことを配慮したら解決する問題ではない。国や業界全体がどういう枠組み、社会構造として考えるかということだけ、課題提起させていただいたと受けとめていただければありがたいと思います。

○樋口座長 ありがとうございました。では、そのように受けとめさせていただきます。
古賀さんから出された問題は以上ですね。

○山田官房審議官 行動指針の1ページの「行動指針の性格」と、2ページの「各主体の取組」の書きぶり‥‥。

○古賀委員 ここでも「自主的」が多いですね。ここでも「自主的」、ここにも「自主的」があるから、どっちかがきちんと位置づけられていれば、そのことは‥‥。お気持ちはよくわかるのですけれども、少なくとも、どちらかといえば、「各主体の取組」の中に、個々の事業の実情に合った効果的な進め方を自主的にということがあるので、最初の行動指針の性格ということは、まさに、10月の末ですか、企業と働く者が取り組む、それを支援する国、みたいなことでいいのではないかと私は提起させていただきたいと思います。でも、「各主体の取組」の中にありますから。

○樋口座長 もう一度確認してよろしいですか。

○古賀委員 行動指針の1ページの最初は、もとの原稿に戻して、2行目を、「実現するため、企業や働く者の取組、それを支援する国や地方自治体の施策の方針を定める」ということにし、ここで言う「労使の自主的な話し合い等」とか「効果的な取組」というのは、2ページ目の「各主体の取組」の前段で、「個々の企業の実情に合った効果的な進め方で自主的に」という表現があるから、それでいいのではないかということです。

○樋口座長 そういう提案ですが。

○武石委員 2ページの3のところは、先ほど紀陸さんもおっしゃっているような、保育サービスとかそういうところも全部含めるところのイントロになっていくとすると、ここは、自主的に取り組んでいくことを基本として、それを国が支援をするというと、逆に、紀陸さんがおっしゃっている趣旨から外れてしまうのではないでしょうか。要は、国が主体的にやらなければならないことも入っているので、それを基本にして、そこを支援すると言ってしまうと、企業がやることの支援しか含まれなくなってしまうので、ここの書きぶりは今のままだとまずいような気がします。

○樋口座長 どのようにしますか。

○武石委員 2ページの3の「各主体の取組」の4行の部分ですが、言いたいことは、労使が自主的にやる部分と、それを支援する部分と国・地方自治体も環境整備をする部分があるという、そこまで含めたものにならないといけないような気がします。

○樋口座長 いかがでしょうか。

○紀陸委員 「行動指針の性格」にある、「労使の自主的な話し合い等」は、指針全体の性格をここに規定するものですので、僕は必要だと思います。いろいろな会社や組織がありますから、それぞれの実情に応じて、さまざまな応用動作をとっていただき、国なり自治体がそれを支援するという性格を明確にする。この性格を明らかにするという意味で、冒頭に掲げることは大いに意味があると思います。
それから、2ページ目の3、今、ご指摘がありましたけれども、基本的に、ワーク・ライフ・バランスは企業なり組織なり、そこに働く人たちの取組がメインになりますので、それをもう一度ここで明らかにするため、ここにも「自主的な」という表現を記載すべきだと思います。「性格」にしても、「各主体の取組」の前文にしても、それぞれ後のほうで、国・地方自治体をきちんと書き分けているので、誤解はないと思います。

○古賀委員 よろしいでしょうか。

○樋口座長 はい、どうぞ。

○古賀委員 私は少し違う意見で、行動指針の性格というのは、すべての取組に対する性格ですよね。そうしたら、例えば、各企業の自主的な話し合いを支援するというのも、国として取り組まなければならないこともある。自治体としても独自で取り組まなければならない。そういうものは総合してワーク・ライフ・バランスが実現できるという意味だと思います。そういう意味では、行動指針の性格の冒頭は、あくまでも、言葉は別に言うと、企業あるいは働く者、そして国・地方自治体の施策の方針を定めるのだというところに全部をかぶせて、そして、各取組の中の、とりわけ企業と働く者、この辺がまさにおっしゃるように、個々の企業の実情に合った効果的な進め方を労使で自主的に取り組んでいくとする。それを支援する国や地方自治体の取組もあるでしょうし、国として、あるいは、地方自治体として独自にその解決のために取り組まなければならないこともあるということですから、私は、行動指針の性格の冒頭にそれぞれの取り組むべきことを並べておいて、その指針を定めることにしたほうがいいと思います。
自主的あるいは効果的、労使の話し合い、これは「各主体の取組」の中できちんと位置づけるほうが全体の流れとしてはすっきりするのではないかと思います。

○樋口座長 どうでしょうか。企業の中における労使の問題については、あくまでも労使が主体になって取り組んで、そして国がサポートするわけですが、それ以外のこともここにはあるわけですね。保育の問題等々もありますし、もろもろの問題があるわけで、それを、国がそれを支援するという書き方だと問題ではないかと。むしろ、国や地方自治体が積極的に主体となって取り組むべき問題もあるでしょうということで、最初の1ページの1の「行動指針の性格」のところ、ここの「効果的な取組として、」の後に、「労使の取組、国や地方自治体の施策の方針を定める」と書いてはどうかという提案ですね。

○古賀委員 はい、そうです。10月31日のイメージでいいのではないですか。今、樋口先生がおっしゃったような、企業、働く者、国・地方自治体の施策の方針を定めるぐらいでそこはかぶせて、「各主体の取組」のところで、効果的、労使、自主的ということの基本をどこか、「各主体の取組」の中できちんと位置づけるということでいいのではないでしょうか。

○樋口座長 では、それでよろしいでしょうか。
(発言なし)

○樋口座長 ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
古賀さんからはほかにありますか。

○古賀委員 それだけですね。

○樋口座長 2ページの3の「各主体の取組」のところは。

○古賀委員 ここは武石委員が言われたところで、私は、ここでは原案を尊重して、個々に自主的に取り組んでいくことは、こういうことでもいいのではないかと思いましたけれども、武石委員からは、これでいいのかということですから、そこはちょっとご議論をいただきたいと思います。

○佐藤委員 かなりテクニカルで、3のところは、もちろん労使の取組を国・自治体が支援すると同時に、国・自治体がやるべきことは自分でやらなければいけないわけですから、この後に書けばいいですか。国・自治体がやるべきことはちゃんとやるということがわかるように。それと、国・自治体でやるべきことはちゃんと取り組むと1行書けば。文章はあれですけれども。

○山川委員 先ほど武石先生のご意見に賛成です。要は、形式的な整合性の問題に近いのですが、3は「企業、働く者の取組」、「国民の取組」、「国の取組」の3つがあらわれるようにする必要があって、実は「国民の取組」が入っていないから入れたほうがいいかなと思ったのですが。
要は、(1)、(2)、(3)に対応したものが1に出てきて、それから3の頭に出てくるのが正式的な整合性があると思います。ただ、労使の自主的な取組が重要だというのはそのとおりですので、個人や企業の取組を積極的に支援するとともに、独自の施策を行うとか、そういう形にしてはいかがでしょうか。

○佐藤委員 そうですね。

○樋口座長 我々は労使のほうを気にしすぎて、ほかのほうを軽んじるということではないのですが、そんな文章になってしまうことになりますので、今、山川先生がおっしゃったようなことですと、むしろ‥‥。
もう一度、山川先生から具体的にお願いします。

○山川委員 2ページ目の3のところで、「国と地方自治体も、個人や企業の取組を」と、労使の支援のことだけ書いてあるということで、「積極的に支援するとともに、独自の支援策を行う」とか。さきほどの保育サービスなどの点も含めるとそういう言い方になると思います。
「国民の取組」は個人の中に入るからいいのかなとも思いますが、要は、(1)から(3)までが対応する形で前文に書かれていればいいということです。

○樋口座長  逆に、国民ということは、「行動指針の性格」に入っていないですね。

○古賀委員 そうですね。

○樋口座長 これはやはり入れたほうがいいでしょうね。

○佐藤委員 後ろからね。

○樋口座長 では、これも入れてもらうと。
そうしましたら、田中さん、どうぞ。

○田中委員 前回も、中小企業をどう盛り込むかということで、2点ほどご検討いただきたいところがあります。
一つは、憲章については、「働き方の二極化」ですべて語っていますが、実は、働き方の二極化というのは大企業のことですね。大企業では、非正規比率の引き上げや正社員の責任や負担が増加しているという現実があって、そのことをこちらに書いていると思いますが、中小企業では、労働生産性や利益の低迷が労働時間の減少や賃金上昇を難しくしている現実があると思います。これをうたっていただかないと、中小企業についての問題を議論することがなくなると思います。それが一つです。

○樋口座長 今のことは、どこにどういう形で入れればいいですか。

○田中委員 この「働き方の二極化」で全部をあらわしていますが、そうではなくて、例えば、今ここで言うならば、2行目、「サービス経済化など産業構造の変化により、大企業では企業利益確保のため非正規比率の引き上げや」、この文章はこの下のとおりでもいいのですが、「他方、中小企業では、労働生産性や利益の低迷が労働時間の減少や賃金上昇を難しくしている」というようなことを入れていただきたいと思います。
それから、同様に、行動指針のほうも、難しいところがあるのですが、先ほど議論にあった2ページ目の3の「各主体の取組」の中で、例えば、「個々の企業の実情に合った効果的な進め方を労使で話し合い、自主的に取り組んでいくことが基本であるが」の後に、「労使間では解決できない中小企業の現実もある」というようなことを入れていただきたいと思います。
その2点ぐらいを入れていただければ、現実として中小企業の問題点を入れていただいたことになるかなと思います。まず、中小企業については、その2つをご検討いただきたいと思います。

○樋口座長 そうしましたら、まず1点目の憲章のほうです。「働き方の二極化」。この文章は今のままで、追加でよろしいですか。「大企業では」云々という文章を入れるかどうかですが。2行目のところ。

○田中委員 追加でもいいと思います。中小の現状の追加をしてもらうかということです。

○樋口座長 「大企業では」と言うと、また困る面がおありでしょうから。

○田中委員 私もそう思います。

○樋口座長 では、これはそのままにして。

○田中委員 中小の現実をつけ加えていただければいいと思います。

○樋口座長 中小の現実をここにつけ加えるということでよろしいでしょうか。今、田中委員から読み上げていただいたような文章で。

○古賀委員 異論はありませんけれども、経団連さんとか経営側の方がそれでよかったら僕はいいのですが、中小でも、今は中小として一括りでとらえられなくなっているのではないかと思います。僕らにはそういう課題意識もあります。したがって、大企業云々は外したほうがいいという結論になりましたが、言葉で少し工夫をしないと、中小企業一括りで、それイコールこういう課題だということにはならないのではないかという感じがします。それで経営側の皆さん方がいいとおっしゃるのであればそれでいいのですけれども、表現は工夫したほうがいいのではないかという気がします。

○田中委員 私もそのとおりだと思いますけれども、どのように表現したらいいでしょうか。

○古賀委員 「他方、中小企業」とは言わずに、「他方、こうこうこういう課題がある分野もある」とか、そういうことでいいのではないですか。

○樋口座長 「中小」を入れたいわけですよね。

○田中委員 そうです。

○古賀委員 お任せします。経営側の方がそれでいいというのであればいいのですが、今、そういう議論をするときに、我々の中でもそんな議論が起こりますのでね。本当に中小だけでとらえていいのかと。そこでもいろいろな分野がある、あるいは、業績も非常にばらつきがあるという議論をよくしますので。

○田中委員 分野の話ではなく、比較的小さい企業にとって、労使間の関係がない企業であったり、今の話の中で、設備投資をしたり、効率化にかけるところに回らないといったような企業ですね。ですから、それを一括りに「中小」という言葉ではないかもしれませんが、イメージとしてはそういうことです。

○樋口座長 表現をどうするかはまた議論させていただいて、ともかく入れると。趣旨はそういうことですということでよろしいでしょうか。

○田中委員 はい。

○樋口座長 2点目で、今度は、行動指針の2ページ目。「企業、働く者の取組」の3つ目のポツの後ろということでよろしいでしょうか。
ここも表現はまた後でちゃんと詰めることにして、労使間では解決できない企業もあり、そこについては社会的な支援も必要だということを入れてほしいということですね。

○田中委員 そういうことです。それが、今言ったように、「中小」という一括りにとらわれるとか、大きな企業に話が及ぶことではなくて、本当に現実の問題として抱えている企業のカテゴリーを浮き彫りにしていただければいいと思います。

○樋口座長 こういうご意見ですが、それはどうでしょうか。

○山川委員 支援ということですと、3ページ目から4ページ目に若干出ていますけれども、企業独自の取組だと(1)で書くことになって、支援だと(3)か(4)で書くことになるのかなと思いますけれども、どちらがよろしいでしょうか。

○樋口座長 「国の取組」とかいうところに、むしろ「中小では」と書かないほうがよろしいと思いますけれども、「労使だけでは解決できない問題もあり、そこに国の支援を行っていく」と。国の取組として書いてはどうかと。

○田中委員 「企業、働く者の取組」にも影響する話だと思います。

○樋口座長 そうですが、今のご指摘は、(1)はむしろ、企業、働く者がどう取り組むかという話ですから、取り組めないところがあるというのは、むしろ、「国の取組」のほうで、それを認めた上で、個別労使では解決できないこともあり、そこに国が支援していくという趣旨で入れてはどうかということだと思います。

○佐藤委員 現状は、3ページの下から3番目のポツのところにありますよね。これだと不十分で、もう少しここに書いたほうがいいかどうか。例えば、ここに加えるか、あるいは、これで十分かということだと思いますけど。
3ページ目の(3)の「国の取組」の下から3つ目のポツのところ、ここの書きぶりで何か追加したほうがいいことがあるのか、全然別のことなのかということだと思いますが。

○田中委員 そうなんですけれども、先ほど古賀委員からもお話があったとおり、やはり社会構造とか産業構造というのも、10年を考えればいろいろ検討の余地が出てくると思いますので、この施策がすべてという話ではないと思います。ですから、実情をちゃんと書いておいて、将来検討してほしいなと思います。

○樋口座長 これは経産省問題ですね。先ほど、大臣がお話しなさったと。私は了解していないのですが、それをここに書き込めるかと。

○高橋室長 どちらかというと、その上の「生産性を上昇させるための包括的な取組」とあって、ここは、あえて言えば「中小企業も含め」とか書くことは、持って帰って相談しなければいけませんけれども、多分できるのではないかと思います。
今のお話だと、先ほど、生産性とおっしゃったときに、そちらかなという気がします。中小企業独自のワーク・ライフ・バランスの、まさにここにあるような情報の収集とか提供とかというのは別途の施策としてありますけれども、もし、構造論で言うのであれば、そうした生産性を上げていくとか、そういう話なのかなと思いました。

○樋口座長 もう一つ、例の下請に関する取組の話ですね。

○高橋室長 はい。そこは、実は、生産性のパッケージの中に入っています。生産性は、たしか4つぐらい柱があって、そのうちの一つの柱が下請取引適正化みたいなところに入っています。それを書いていただくと入ります。

○樋口座長 それが書けないかと。生産性云々と言うと。

○高橋室長 「生産性」ということでくくらせていただければ書けると思います。「何々をはじめとする生産性」みたいなことは。すみませんが、今ここで絶対ということはお約束できませんので持ちかえらせていただきますが、そういうような例示のさせ方であれば書けるかなと。それは中で諮らせてください。

○樋口座長 田中さん、それでよろしいですか。

○田中委員 それは、先ほど言っている話は、文面としてはどのようになりますか。

○樋口座長 3ページの「国の取組」の下から4つ目のポツのところに、「生産性を上昇させる」と書いてありますが、そこに中小企業を明示するというか、そういうことですよね。

○高橋室長 はい、そうです。

○樋口座長 下請の取引に関するところも書き加えて、そして、「生産性を上昇させる」という文章を‥‥。文面については、また帰って検討なさるということですが。

○田中委員 「国の取組」の中に、中小企業らしいものを2つぐらい入れておく形で済ませようということですか。

○樋口座長 そういうことですね。

○田中委員 全体の流れが、労使間で解決しろというお話が基調にあるので、限界がどこかにあるというカテゴリーのどこかに入らないかなと思います。

○古賀委員 田中さんがおっしゃることはよくわかります。全部を労使で話し合い、自主的に取り組んでいくことが前面に出ているので、そういうところばかりではないですよと。規模の小さいところは、そういうことだけで解決しないから、それは社会的にきちんとやってくださいということですよね。

○田中委員 そうです。

○古賀委員 だから、生産性向上に国が取り組んでくれとか、そういうことをおっしゃっているわけじゃないんです。そこまでしか言いませんけど。

○田中委員 基本的に企業でやらなければならないことはあると思いますので、それは労使で自主的に片づけなければならないと思いますが、やはり国も、ほかも全部もっと真剣にやらなければいけないのではないかと思います。

○古賀委員 おっしゃるとおり。

○樋口座長 おっしゃるとおりだと思いますが、どうしましょうか。

○八代委員 おっしゃる意味は全くよくわかりますが、その場合には、例えば、新しい成長ということが私の一つの答えです。全体の成長力を上げることによって企業の生産性も上がれば、マーケットを通じて、労働者の賃金も上がれば、労働条件も改善するわけで、私はそれは広い意味の労使関係ととらえています。労使関係というのは、単に組合と経営者の、いわばフェース・トゥ・フェースの交渉だけでなく、労働者の企業からの退出も含みます。つまり労働条件が悪いところから労働者がいいところに移る形でみずからの労働条件を上げるということも、広い意味の労使関係になるのではないか。だから、現に労働時間の短縮も、景気が悪いときよりも景気がよいときに過去は進んできた面もあるわけです。ですから、努力している中小企業が、景気がよくなると、それによってもっと労働条件が改善されて、いい労働者を集められるというメカニズムは当然働くわけで、そういうマクロの経済条件の改善も当然国の大きな責務であることをどこかで盛り込むことは必要だと思います。

○樋口座長 確かに、ここでは、個別労使の主体性、自主性で、それを前面に押し出すことになっているわけですね。それはそれとして、それに限界がある企業について、やはり書いてほしいというような要請だろうと思います。
今、決まったことは、「国の取組」にはそれを入れるということと、やはり、「企業、働く者の取組」の中にもそれを入れてほしいという要望だろうと思いますので、これはどうしましょうか。今の話だと、ご指摘のとおり、2ページ目の(1)の「企業、働く者の取組」の3ポツのところに、「時間制約の中でメリハリのある働き方に努める」に続けるか、あるいは、ポツをもう一つ設けるかということで、明文があるとよろしいのですが。
先ほどおっしゃったことをもう一度言っていただけますか。

○田中委員 先ほどは、労使間で解決できない企業の現実もあるということを言ったわけです。自分だけでは解決できない企業もあるという現実を言いました。

○佐藤委員 今のお話だと、やはり国なり自治体のところに書くことになると思います。ここの文脈には、ちょっと入りにくいですね。

○樋口座長 そうですね。ここはむしろ取り組むほうを書いていますので、むしろ、取り組んでもできないとかいうことに対して、国や自治体がサポートしていくということを書いたほうが、むしろ積極的によろしいのではないかと思います。

○田中委員 わかりました。

○樋口座長 紀陸さん、坂田さん、よろしいでしょうか。

○紀陸委員 はい。

○坂田委員 はい。

○樋口座長 それでは、そのようにさせていただきます。
ほかにいかがでしょうか。

○紀陸委員 全体の建てつけにかかわるようなことで申し訳ないのですけれども、一つご相談があります。
憲章も指針も同じことですが、憲章の3ページ目、「ワーク・ライフ・バランスが実現した社会の姿」で、<1>、<2>、<3>がありますね。行動指針のほうも、1ページ目の2のところに、<1>、<2>、<3>とあります。私どもは<3>の「多様な働き方や生き方が選択できる社会」を実現するために挑戦するということが、一番おおきな課題であると捉えており、そうすると、<1>、<2>、<3>の順序がちょっと違うのではないかと思います。<3>を1番上にして、<2>を3番目、<1>を2番目という順序のほうが、本来狙っている順序ではないかという気がします。
内容ではなくて、優先順位としてどうかの問題です。特に、「仕事以外の時間が確保され」が「多様な働き方」より先に来るのは、順序としていかがなものかという感じがします。ライフのほうは基本的に自分でやれるだろう、より大きな課題は働き方の見直し、働き方の改革への挑戦ではないかという気がしております。そうすると、少なくとも、<2>と<3>の順序は入れ換えるほうが、憲章なり、行動指針あるいは数値目標の趣旨として筋がいいのではないかという気がしております。 

○樋口座長 これはむしろ事務局から、こういう順番になったのは、多分、重要性のプライオリティということではなかったかなと思ったのですが。むしろ、人生のライフステージに沿って、最初のところは若者を念頭に置いているので、入り口のところから順番に書いていったという趣旨だろうと思います。
今はむしろ、プライオリティをつけるかどうかという提言だと思いますが、私の発言で間違いないでしょうか。

○柴田政策統括官 はい。プライオリティを決めているわけではなくて、まず、一つは少子化も頭にあることはあります。例えば、結婚する、子どもを育てるということは、経済的な自立がなければ始まりませんから、まず、働いて自立できるようにすることが一つ。それから、時間としては、余り長時間労働で体を壊すとか、そういうことがないようにするということも一つ必要だろうと。もう一つは、できた時間をどうするかということで、そこをもっと積極的にいろいろ活用できるように、多様な働き方とか生き方が選択できる社会という流れが、流れはいいのかなということで整理しております。プライオリティはどれが高いとか、そういう話ではないと考えております。

○樋口座長 これは意見がいろいろあると思います。プライオリティというと、どれを重視するのかという話が出てきそうですが、いかがでしょうか。

○佐藤委員 皆さんのご意見でいいと思いますが、僕は、まずワーク・ライフ・バランス社会とは何かというのは、この1、2、3に書いてありますよね。それが目指す社会です。その目指す社会を実現するために、少なくとも何と何と何を充足しなければいけないかということで、<1>、<2>、<3>が書いてあるだろうと。そうしたときに、これはやはり重要度だろうと。基本的に、<1>は、働きたい人が働ける。これはミニマムですね。どういう働き方かは言っていません。2番目は、働くには、長時間働かなくてもいいような適切な労働時間があります。つまり、働きたい人が働けて、適切な労働時間、その上でいろいろな選択ができるということだと思います。そういう意味では、優先順位で言えば、<1>、<3>がないと<3>が実現できないと考えています。私の理解ですが、<1>、<2>があって初めて<3>が実現できるという書き方だろうと考えています。
目指すべき社会は初めに書いてありますから、ですから先頭に出ているわけですから、それで十分なのではないかと思います。

○樋口座長 いかがでしょうか。
これは、こだわりますか。

○紀陸委員 働く人たちの目から見て、余暇優先みたいな感じに読み取れないかという話です。憲章や行動指針の性格の軸足が働き方にあるとすると、<3>が最初に来るのではないかと思います。経営者とか、企業の中間幹部の人たちは、それぞれの事業所の中で、ワーク・ライフ・バランスの旗を振るわけです。そうした場合に、どこに目線がある憲章なのか、行動指針なのかということの受けとめられ方は大事であり、それによって受け容れやすさが変わってきます。
これはちょっと順序が違うのではないかとなると、それだけで、受け容れられなくなる可能性があり、そうしたことをなくしたいという思いから、提言させていただいております。

○横山委員 今の社会の中で、非正規が増えてきたり、フリーターの人が増えてきたりという環境認識がある中で、まずは仕事を持って生活ができる基盤をだれもが持つことが優先ではないかという議論があったかと思うので、私としては、もう既に、ある仕事を持って、その中で労使で多様な働き方を議論しているところはいいのですけれども、そうではないところが増えていて、それをどうしよう、あるいは、あったとしても長時間で体を壊してしまうというところも、最初の環境の認可の中にあったと思うので、私も佐藤先生のような、この<1>、<2>、<3>の、逆にプライオリティから考えてこの順番がいいかなと思っております。
もう一つ。ここのところに関係があるので、若干気になる表現で、<1>のところで、「経済的自立」のところで、下のところに、「結婚し、子供を持つことができるなど」が入っているので、少子化の問題も関連が深いのでいいのかなと思うのですが、ちょっとワンパターンになってしまうかなという部分があって、ここが、「結婚し、子供を持つことができる」というところだけが限定になってしまうような読み取りができるので、今ちょっと代案を考えていて、介護を入れたりしたほうがいいのか、あるいは、逆に、これを全部取ってしまうとつながりませんかね。「働くことができ、暮らしの経済的基盤が確保できる」でもいいのかなと思ったのですが、いかがでしょうか。

○樋口座長 まず、順番のほうからいきます。どうでしょうか。

○坂田委員 プライオリティではない、事の順番だというご説明ですが、そういう受けとめ方もできるのですけれども、我々が一貫して主張しているのは、ワーク・ライフ・バランス社会は多様性を認めるということなので、多様性は重要なキーワードと考えますし、今、佐藤先生がおっしゃったように、<1>の「経済的自立」がミニマムだというのは、それはおっしゃるとおりだと思います。
ただ、気になるのは、<2>の「仕事以外の時間」ということ。これは最初から終わりまで読めば、仕事以外の時間は、育児であり、介護であり、地域活動でありということはわかりますけれども、ここを見ると、そうとばかりは取らないだろうと。仕事の反対は、素直に考える遊びだと思います。その場合のミスリードにならないように、多様な働き方、生き方が選択できるからと持っていくためにも、この<3>を一番上に持っていくほうがおさまりがいいのではないかという意見です。そういう意味では、紀陸委員と同意見です。

○樋口座長 これは事務局の問題になるかもしれませんが、「仕事以外の時間」という表現をやめてほしいという根底に‥‥。むしろ、こちらのもろもろのものも、そのほうがよろしいということでしょうか。どうもここにこだわりがあると思います。

○柴田政策統括官 この辺、「仕事以外の」とかをどう使おうかと思って、少々頭を悩ませたことは事実です。一応、仕事も、仕事以外の家庭生活とか地域での活動もあるのですが、その両方をひっくるめた概念を「暮らし」と整理するのかなと。ワーク・ライフ・バランスは仕事と生活の調和と言っていますから、生活というのは、仕事以外ということでとらえれば、一応そういう整理をすれば、仕事、生活、それをひっくるめて暮らしと、そういうような整理が一つできるかなと。整理としてはそんなこともあるかなと、今、ちょっと提案しています。

○樋口座長 例えば、<2>の文章のところで、「仕事以外の時間が確保でき」から始めていますが、これを除いて、「働く人々の健康が保持され」云々で、「時間などが確保される豊かな生活」ということにすれば角が立たないかなと思うのですが、どうですか。
確かに、「仕事以外の時間が確保」されから始まると、イメージがなかなか持ちにくいですよね。これはこだわる必要はないのではないかと思ったのですが、どうですか。

○佐藤委員 それがいいんじゃないでしょうか。

○樋口座長 タイトルは「健康で豊かな生活ができる社会」。「仕事以外の時間が確保でき」は取ってしまう。むしろ、文章のほうでは、「時間などを持てる豊かな生活ができる」。
どうでしょうか。

○佐藤委員 いいんじゃないですか。

○樋口座長 そうすれば、この順番でいいのではないですか。

○紀陸委員 行動指針のほうはいろいろ書いてあるのですが、逆に、憲章のほうは非常にシンプルなので、憲章の3ページ目のところは「健康で豊かな生活ができる社会」にして、ここの3行の文章はどうするかですね。「働く人々の健康が保持され」から始まるわけですか。

○佐藤委員 そうです。見出しも、初めの「仕事以外の時間が確保され」を取ると。

○樋口座長 「時間などを持てる」となっているけれども、あえて言えば、「時間などが確保され、豊かな生活ができる」と。

○佐藤委員 そうですね。

○樋口座長 事務局、どうでしょう。いいですか。

○柴田政策統括官 はい。

○紀陸委員 憲章の修正に合わせて行動指針も修正するということで良いのでしょうか。

○樋口座長 そうそう。それと並行して指針ももちろん変わってくれば、そのような柱建てということで。

○佐藤委員 そこは合わせるということですね。

○樋口座長 これは合わせないと。

○紀陸委員 行動指針の<2>の中には、「仕事以外の時間が確保され」といいながらも、働く時間の話が入っていますよね。だけど、憲章のほうでは、そういうものは余り読み取れないんです。「働く人々の健康が保持され」というだけで、あとのことはみんな労働時間とは関係ない話ですよね。
○佐藤委員 <2>の、健康とか、家族との時間、地域での時間を確保するためには、やはり働き方が変わらなければいけないわけですね。そのことは行動指針の中には書かれているので、矛盾しないと思います。先ほどの、過度の、健康を害するような長時間労働みたいなものはなくしていくとか。

○紀陸委員 そういうような趣旨を憲章の<2>の中に織り込んでおいたほうがバランスをとれると思ったのですが。これだけだと記述が簡単すぎるのではないかという意味でで発言しました。

○佐藤委員 そういう趣旨ですか。そうすると、例えば「健康を害するような長時間労働をなくし」とかいうふうに入れるということですか。

○紀陸委員 でも、表現の問題ですので、文章の修正後に表現を確認させていただければ結構です。

○樋口座長 わかりました。
順番のところですが。

○紀陸委員 今の議論のとおり、タイトルや文章の表現を変えていただければ、順番は原案のままで大丈夫だと思います。

○山川委員 順番については、行動指針の内容も全部並び替えることになると、例えば、短時間正社員、短時間勤務、テレワークといった多様な働き方を推進することやパート労働者の均衡処遇の推進がトッププライオリティに来ることになりますが、施策の重点としては、まず労働時間の問題を先に置くほうが穏当なのかなという感じもします。

○樋口座長 いかがでしょうか。
ここは別にプライオリィ順に並べましたとも書いてないので、それをどう判断するかは、むしろ、それぞれの取り方だと思います。ですので、現状のままでいかがでしょうか。文章を変えると。

○紀陸委員 確かに、<3>を1番に持ってきたら、数値目標はテレワークから始まることになりますからね。憲章や指針を見た人が受け容れにくくならないよう、文章の表現を工夫していただければと思います。

○樋口座長 これは、表現で対応し、順番はこのままでよろしいということです。
ほかにいかがでしょうか。

○古賀委員 さっきの「結婚」の問題があります。

○樋口座長 今のところで、3ページの<1>のところで、「結婚し、子供を持つことができるなど」となっているところで、やはり「希望する人が」を入れればよろしいのではないかと思いますが、どうでしょう。よろしいですか。
(発言なし)

○樋口座長 では、ここは「希望する人が結婚し、子供を持つ」と。
ほかに。

○田中委員 憲章の1ページの最後から2ページにかけて、「このような『働き方』」からつながって、「帰結が少子化であり、人口減少へと繋がっている」という表現があります。働き方がそうしたことにも原因していることはわかりますが、最後の、「こうした個人、家族」から最後までの文章は、ちょっと短絡的すぎるかなと思います。例えば、所得の話とかいろいろな話がある中で、ここでこう言い切るのは言いすぎではないかと思います。
ただ、その上にあるように、もう既に、「『働き方』は、結婚や子育てに関する人々の希望を実現しにくいものにする」とは書いてありますので、それで十分ではないかと感じます。
それと同様に、今度は、行動指針に盛り込む内容についての、最終ページ、5ページの4に、「ワーク・ライフ・バランス実現の進捗状況の点検・評価」が新しく盛り込まれているのですが、実は、数値目標と実現度指標のあり方というような数字について、やはり慎重に検討していく必要があるだろうと思います。そこで、「数値目標の設定や実現度指標の活用により‥‥進捗状況を把握・評価」と直接出ていますが、この間に、「ワーク・ライフ・バランス実現のための施策のあり方の検討に資する評価を行うとともに、全体としての進捗状況を把握」というような言葉を入れていただきたいと思います。

○樋口座長 今、2点のご指摘がありました。一つは、憲章の2ページ、頭の部分ですね。2行目から、「こうした個人」以下を削除するというご提案です。これはよろしいでしょうか。その上のほうで言っているだろうということで。
ご意見がなければそのようにいたしますが、事務局はどうでしょうか。

○柴田政策統括官 その場合、その下に、「また、人口減少時代にあっては、社会全体として女性や高齢者の就業参加が不可欠であるが」の3行がありますね。ここのつなぎをどうするか整理をしなければいけないかと思います。

○樋口座長 では、これは文章上工夫するということにします。
もう1点は、行動指針の5ページの4、「ワーク・ライフ・バランス実現の新著状況の点検・評価」の最初のところに、今ご指摘があったような文章を追加するということです。これはまさに、この点検・評価のところの趣旨ですのでよろしいかと思いますが、よろしいでしょうか。
(発言なし)

○樋口座長 では、そのようにお願いします。
これは私から、この行動指針の4ページ「多様な働き方の選択」の2行目、「パート労働者の均衡待遇の推進」となっていますが、国会での議論を考えると、ここのところはパート労働者に限らないのではないかと思います。ここはパート労働者に限ったほうがいい、あるいは、法律はこの行動指針が出るころには成立しているのかどうかとわかりません。パート労働者に限らず、広めに正規・非正とするなどしてはどうか。今の法案はどういう条文になっていましたか。就業形態にかかわらず、均衡処遇の推進ということではなかったか。

○生田参事官 修正が加わっています。衆議院を通過しただけで、最終的に確定しているわけではないので、修正が加わった条文をそのまま読み上げますと、3条の2項で、「労働契約は、労働者及び使用者が就業の実態に応じて均衡を考慮しつつ締結し、または変更すべきものとする」という表現になっております。何と何の均衡とか、そういうことが明確に書いてあるわけではなく、わかりにくい表現になっております。
今のところ、パームタイム労働者につきましては、はっきりと均衡待遇、均衡処遇については明記されていますけれども、この条文をどう読むかはなかなか難しくて、この4の指針なりの中にどのような表現で書くかについては、今の段階では決断することがなかなか難しい状況かと思っております。

○樋口座長 ただ、パート労働者だけ特出しされているわけですね。こういう方向がいいのか。そうすると、逆に、ほかのものはみんな落ちてしまうように文章上は読めますので、そこは工夫しないと。法律との整合性を考えても、このままではまずいのではないかと思います。

○生田参事官 こうした議論をされる際に、有期雇用の労働者とかも含めた議論がされています。ただ、それを明確に書くことはなかなか難しいと思いますので、「パート労働者等」ぐらいでいかがでしょうか。それぐらいでしたら、いいと思います。

○樋口座長 「パート労働者等」に有期が入るんですか。

○佐藤委員 今のところで、行動指針の1ページの<1>の最後のポツは、「就業形態にかかわらず公正な処遇」という書き方がされています。「就業形態にかかわらず」と。だから、そういうニュアンスで書くこと、ここにも書いてありますから、後ろにもちょっと書くことはできるのではないかと思います。

○生田参事官 そうした表現でしたら問題ないと思います。

○樋口座長 そうすると、今の、4ページの「多様な働き方」の2行目で、どうするかということについては、どうでしょうか。「パート労働者の不均衡」と書いてありますが。

○佐藤委員 「就業形態にかかわらず、公正な処遇を図るなど」とかとしますか。

○生田参事官 「就業形態にかかわらない公正な処遇の確保・」とか、そういうものを入れることは可能です。

○樋口座長 それはちょっと弱くなりますね。「就業形態にかかわらず、均衡待遇の推進」ということであればいいと思いますが。

○佐藤委員 「就業形態にかかわらず、公正処遇や均衡待遇」という内容でできるだろうかと。

○樋口座長 そういう趣旨で今国会のほうでは議論しているように私は聞いていたのですが。その趣旨をそのまま書くことが素直ではないかと思いますが。

○生田参事官 ちょっと検討させていただいてよろしいですか。今のような趣旨を最大限活用して。

○柴田政策統括官 衆議院は終わったんですね。

○生田参事官 そうです。

○柴田政策統括官 あとまだ参議院の審議が残っているようですが、これは確かに条文だけを見るとよくわからないところがありますから、仮に今後の審議の中で明らかになってくれば、それをここに書き込むという整理で、今のところは、差し当たりは、今の段階としてこのままの表現で行くか、あるいは、さっきの「就業形態にかかわらず」云々で置いておくか、そういう形で。

○樋口座長 これは仮置きということで。

○柴田政策統括官 仮置きにしておいてはどうでしょうか。最終的にはまだもう少し時間がありますので。

○樋口座長 そうですね。
それでよろしいですか。

○生田参事官 参議院の審議で、いずれもこの規定の趣旨はどうかとかいうことで審議の中で明らかになってくると思いますので、それを踏まえてどういう書きぶりがいいか考えたいと思います。

○樋口座長 では、ここは仮置きにしておきます。

○上川特命担当大臣 憲章の3ページの<1>のところですが、「希望する人が」を入れて「結婚し、子供を持つことができるなど」のところですが、実は、今、少子化の議論の中で、希望があるけれども実態がなかなか伴わないというギャップがあります。それは、結婚したい、子どもを持ちたいと希望している人が多いということです。だから、希望している人が子どもを持つことができるという、そこをとると誤解を与える危険性があるので、逆のメッセージになってしまう。つまり、希望しなければ持たなくていいとなってしまうので、そこはデリケートな表現のところなので、ご再考いただきたいと思います。

○樋口座長 では、これは後でまた事務局と検討いたします。
ほかにいかがでしょうか。
もう1点、私から、数値目標の案で、きょう追加された<2>の「労働生産性の伸び率」、これは説明を読むと、時間当たりの労働生産性となっていますね。後ろの「労働生産性の伸び率について」の文章で、「すなわち一人が1時間働いて生み出す付加価値の伸び率」となっていますが、これを「時間当たり労働生産性の伸び率」としてもよろしいかどうかです。

○高橋室長 申し訳ありません、ここは内閣府が最後に文責を負うので、経済産業省として、ここについて責任を持ってお答えできません。これをとったのは内閣府ですので、内閣府にご確認をいただければありがたいです。

○樋口座長 内閣府、どうぞ。

○湯元官房審議官(経済財政分析担当) この数値目標は、1人当たり時間当たりの実質労働生産性の目標の目標でございます。

○樋口座長 そうすると、これはやはりワーク・ライフ・バランスで考えているので、単に労働生産性、/人ではないと。

○湯元官房審議官 違う数字です。

○樋口座長 ですから、「時間当たり労働生産性の伸び率」とさせていただきたいと思いますが、それはよろしいでしょうか。

○湯元官房審議官 それは結構だと思います。

○樋口座長 では、そのようにさせていただきます。
以上ですが、ほかにどうぞ。

○田中委員 数値目標と実際のワーク・ライフ・バランスの関連が懐疑的なので、先ほど、検証してほしいということを言ったのですが、2点ほどお聞きしたいところがあります。
一つは、年次有給休暇取得率というファクターが出ていて、中小では休みそのものの差があります。絶対数ということ。もし、本当に、ワーク・ライフ・バランスを考えるのであれば、絶対数のほうが適当かなと、今ちょっと考えています。
それから、12番目に「保育等の子育てサービスを提供している割合」ということで、3歳未満と、小学1~3年ということで、この間が抜けているのですが、これは何か特別な意味があるのでしょうか。

○生田参事官 まず、年次有給休暇の取得率の関係につきましては、大企業、中小企業を問わず、一律の指標として、年度別にどのように推移していくかということを正確に比較する観点から考えると、取得率の手法が一番いいのではないかと思っております。これについては、従来から、年休取得率という手法で政府目標を設定してきたという歴史的な経緯もありまして、それがどのように動いていくかをきちんと押さえたいということで、ぜひこういう形で進めさせていただきたいと思っております。

○定塚課長 保育の問題についてでございます。こちらの保育の目標値については、基本戦略分科会でも並行して議論されているところで、そちらの議論でも出たと思いますが、特に保育が不足している部分が、やはり3歳未満児に集中しております。3歳以上児については、幼稚園と保育園である程度、ほぼカバーできている状態にあります。したがって、保育については、特に3歳未満児に数値目標を設定して対策を講ずる必要があります。それから、放課後児童クラブについてもまだまだ足りない現状が指摘されておりますので、その2点について目標値を設定しております。

○樋口座長 いかがでしょうか。

○田中委員 よくわからないのですけれども、今、例えば、年次有給休暇の取得率については、今までの経緯があるというお話ですが、それはこのワーク・ライフ・バランスとどういう関係があるのかわからない。
それから、保育の子育てサービスも、効果があるというのは、この指標さえ見れば、ワーク・ライフ・バランスについての効果を測定できることについての説明としては、よくわからないという部分があります。

○樋口座長 まず、前者の完全取得についてお答えください。

○生田参事官 まず、年次有給休暇につきましては、付与日数と、それを使った日数と両方の概念があるわけですけれども、付与日数や取得日数につきまして数字を出すことは、もちろん可能です。ただ、勤続年数等に応じて付与日数が違ってくるので、取得日数についても差が出てきますので、付与日数の中の取得日数の比率ということでどの程度取れるようになっているのかを調べることから、そもそも目標値の設定がスタートしたということかと思っております。
その進捗状況を調べるということですと、取得率で取っていくのがいいのではないかという考え方をとっておりまして、政府決定では、そういう考え方で従来、目標設定をしたところでございます。

○定塚課長 保育サービスについては、数値目標の説明資料の目標値の考え方、2枚目の下から3番目の欄でございます。一番右の欄を見ていただければと思いますが、3歳未満児の保育及び放課後児童クラブについては、いずれも、子どもを持つ女性の就業希望が仮に実現するとした場合、保育あるいは放課後児童クラブの量がどのくらい必要かということを算出しまして、それを率としたものでございます。したがいまして、10年後の目標値としては、保育であれば38%としてありますが、これは希望する女性が継続就業できたとした場合に必要な保育サービスのカバー率ということで算出しておりますので、必要な方にすべて保育サービスが行き渡る数字として表現しております。

○樋口座長 田中委員、どうでしょう。

○田中委員 今の説明は、ワーク・ライフ・バランスを図る意味でどういう意味があるかという答えには余りなっていないと思います。私は、その進捗状況、企業における有給休暇に対してどういう取り扱いをしているかはわかりますけれども、中小企業だと、休みの日数が全然、例えば土日は休みではないとかいうところを飛ばして、有給消化率をはかるということだけでいいのかなという、私の疑問があったところです。

○生田参事官 年次有給休暇の取得率以外に、労働日数とか休日日数ということをデータとして入れるという手法はもちろんあると思っておりますけれども、統計的な制約、さまざまな要因がありまして、今まで、年次有給休暇と、60時間を超える労働者の関係の数字を目標値として設定させていただいております。もちろん、数を増やせばいくらでも目標値の設定は可能ですけれども、今回はそこまですることはないのではないかということで、こういう整理をさせていただきました。

○田中委員 基本的にこの数値目標は、ある程度、指標という意味があると思います。ですから、あくまで社会全体の指標として取り扱っている数値だということを、やはり慎重に取り扱っていただいたほうがいいと思います。

○樋口座長 どうですか。

○生田参事官 数値目標につきましては、そもそも社会全体でどういう数値を達成するかを前提としたもので、この行動指針の中でも、その性格づけについては書かせていただいております。行動指針の5ページの5のところに、数値目標の意味合いについては整理させていただいております。従来から説明させていただいておりますように、社会全体としてどういう目標を達成するのかということを設定するものということが前の3行に書いてありまして、「この数値目標は、社会全体として達成することを目指す目標であり、個々の個人や企業に課されるものではない」とはっきり書いてありまして、個々の企業までこういうことを求めるタイプのものではないと。取り扱いについてはそういう形で対応したいということでございます。

○田中委員 ですから、個々について、この数値を達成することにこだわるのではなくて、指標の話だということをちゃんと認識していただきたいと思います。いろいろある数字の中で、たまたまそれを挙げたということにしかすぎないことを、それは確実にそういう話として残していただきたいと思います。

○樋口座長 それを残すのはいいですね。

○生田参事官 はい。今のお考えと全く変わりありませんので、残していただくのは結構でございます。

○樋口座長 ほかになければ、時間も過ぎておりますので意見交換はこれで終了したいと考えております。
詳細については、まだご意見があるかと思いますが、おおむね全体としては合意が形成されたのではないかと考えておりますので、あと、詳細な修正につきましては皆さんとも相談させていただきますが、私に一任していただければと考えております。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)

○樋口座長 では、そのようにさせていただきます。
それでは、次回は、まだ実現度指標のあり方が残っていますので、これを中心にご議論いただくということで、全体的な議論は一応一任させていただいたということにしたいと思います。
よろしいですね。

○紀陸委員 ちょっと確認させてください。
きょうは内容についてあら方の議論をしたと思います。この次は、日程的には14日でしたか。

○柴田政策統括官 14日でございます。

○紀陸委員 本日の議論を踏まえてある程度修文が入りますね。修文後の内容を私どもとしても、今一度確認させていただきたいと思います。その時間的ゆとりはありますね。

○樋口座長 14日までにと。

○紀陸委員 14日は、実現度指標の論議とあわせて修文後の憲章・行動指針についても議論をするということですね。

○樋口座長 そういうことです。

○紀陸委員 14日にもし何かあれば、もう一回その場で意見を申し上げることは可能ですか。

○樋口座長 むしろ、その前に言っていただいたほうが。14日は取りまとめを中心にやりたいと考えております。

○紀陸委員 そうですか。

○柴田政策統括官 きょう大体、大筋で決まりましたけれども、まだ具体的な修文ができていませんから、具体的な修文は、座長のご指示に従って私どもでつくります。つくった上で、今、座長からお話があったと思いますけれども、皆様にもまた相談するということですから、それは相談させていただきます。その上で、14日に臨むことにしたいと思います。

○紀陸委員 臨むというのは、14日にも、もし何かあれば発言させていただいてもいいということですね。

○樋口座長 そうですね。おおむねということですので、もとに戻ることはないと期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、大臣から一言ございましたらお願いいたします。

○上川特命担当大臣 大変長時間にわたりまして、ご熱心にご議論いただき、また、きょうは、もしかしたら合意まで行かないかなと思いつつも、おおよその筋ということで座長一任ということになりましたことを、本当に心から感謝申し上げます。
ワーク・ライフ・バランスのことにつきましては、国民の皆さんと、また、それぞれのセクターの皆さんが力を合わせてやっていくことについて、ここのところについては大変情熱がある方向性についての一致はあるということですので、この後の修文につきましても、そういう意味での前向きな形での修文が取りまとめられるということで、座長への一任ということでございますので、座長にはさらによろしくお願いしたいと思います。
次回は14日ということで、また実現度指標につきましても、どうぞよろしくお願いいたします。きょうは本当にありがとうございました。

○樋口座長 私の落ち度で、一つだけ、タイトルは「ワーク・ライフ・バランス」という文章ではなく、例えば「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」という案が出ておりますが、これについてはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)

○樋口座長 では、そのようにさせていただいてよろしいでしょうか。

○柴田政策統括官 こんな遅い時間ですから、もしよろしければ、次回もまたご議論いただこうかと思ったのですけれども、皆様がそれでよければ、結構だと思います。

○樋口座長 もう1回ありますので、そこでということで。
長時間、どうもありがとうございました。本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。

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