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中華人民共和国において日本が遺棄した化学兵器の2016年より後の廃棄計画

日本国政府及び中華人民共和国政府は、「化学兵器の開発、生産、貯蔵及び使用の禁止並びに廃棄に関する条約(以下「条約」という。)の関連規定に従い、EC決定(2012年2月15日付けの第67回化学兵器禁止機関執行理事会決定第6号)に関し、協議を行い、中華人民共和国において日本が遺棄した化学兵器(以下「遺棄化学兵器」という。)の2016年より後の廃棄計画について以下の共通の認識に達した。

1. 移動式廃棄処理設備を使用した遺棄化学兵器の廃棄

日本国政府は、中華人民共和国内の保管庫に保管され、2016年12月31日現在で既に化学兵器禁止機関(以下「OPCW」という。)に申告された遺棄化学兵器(ハルバ嶺に埋設され又は保管されているものを除く。)について、できる限り2022年中の廃棄完了の目標を達成することを目指して、最善の努力を払う。日本国政府及び中華人民共和国政府は、これに係る必要な諸条件を満たしつつ、この目標を目指して、処理場の選定及び事前準備を含む廃棄に係る事項の実施を加速させる。
中華人民共和国政府は、廃棄を実施するための日本国政府の努力に対して適切な協力を行う。

上記の遺棄化学兵器の廃棄を実施するために、移動式廃棄処理設備(以下「MDF」という。)が、下記1)、2)及び3)に示すとおり、ハルビン(黒竜江省)、太原(山西省)及び広州(広東省)に展開される。

  • 1) ハルビン(黒竜江省)の処理場
    • ハルビンの保管庫に保管されている遺棄化学兵器及び他の黒竜江省の保管庫(北安、碾子山、伊春、ジャムス、チチハル、鶏西及び尚志)に保管されている遺棄化学兵器は、ハルビンの処理場において廃棄される予定である。
  • 2) 太原(山西省)の処理場
    • 太原及び肥城(山東省)の保管庫に保管されている遺棄化学兵器は、太原の処理場において廃棄される予定である。
  • 3) 広州(広東省)又は代替地の処理場
    • 広州及び南寧(広西チワン族自治区)の保管庫に保管されている遺棄化学兵器は、広州又はその代替地の処理場において廃棄される予定である。

2. 遼源(吉林省)の遺棄化学兵器

日本国政府は、2022年中に、遼源にある遺棄化学兵器の廃棄のための技術的事項及び適切な廃棄方法に関する検討を完了するとともに、当該遺棄化学兵器の廃棄計画を作成する。中華人民共和国政府は、適切な協力を行う。

3. ハルバ嶺(吉林省)における遺棄化学兵器の廃棄

ハルバ嶺における発掘・回収作業は2012年に、廃棄作業は2014年に、それぞれ開始された。日本国政府は、中華人民共和国政府と協議の上、ハルバ嶺に埋設されている遺棄化学兵器の廃棄計画を、実際の埋設数等の不確定要素を考慮しつつ、できる限り2017年中に作成する。同計画は、特に、廃棄及びその達成の目標時期並びに廃棄処理設備の将来の全体像を含むものとする。廃棄計画が作成されるまでの間、日本国政府は、人員の安全確保及び環境の保護を最も優先させるとの前提の下で、廃棄設備を追加的に展開することを含め、ハルバ嶺における遺棄化学兵器の廃棄を2022年中に完了することを目指して最善の努力を払う。中華人民共和国政府は、廃棄に対し適切な協力を行う。

ハルバ嶺周辺地域の遺棄化学兵器については、日本国政府及び中華人民共和国政府は、廃棄の時期や廃棄のための作業計画の作成等の関連事項に関し、協議を行う。

4. 既に確認され、今後OPCWに申告される遺棄化学兵器及び今後確認され得る遺棄化学兵器の廃棄

日本国政府及び中華人民共和国政府は、共同調査の結果、ジャムス(黒竜江省)、尚志(黒竜江省)、琿春(吉林省)等の場所において遺棄化学兵器が存在することを確認した。日本国政府は、中華人民共和国政府と協議の上、これらの場所における発掘・回収を可能な限り計画的な方法で推進するよう最善の努力を払う。

共同調査を通じて既に確認され、今後OPCWに申告される遺棄化学兵器及び今後共同調査を通じて確認され得る遺棄化学兵器について、日本国政府は、条約に従って、遺棄締約国としての義務を誠実に履行する。

2016年12月31日現在で既に、中華人民共和国政府から日本国政府に通報された遺棄化学兵器の可能性がある兵器について、日本国政府は、調査及び確認を加速する。日本国政府は、遺棄化学兵器であると確認されたものをOPCWに申告し、その廃棄を可能な限り早期に完了するよう最善の努力を払う。

5. 廃棄設備

日本国政府及び中華人民共和国政府は、中華人民共和国各地の保管庫に保管されている遺棄化学兵器を廃棄するため、適切な時期に、高機動型のMDFを展開することを検討する。

6. 協議

日本国政府及び中華人民共和国政府は、人員の安全確保及び環境の保護の重要性並びに技術的な要素を考慮し、廃棄作業の進捗状況に応じて、上記の目標時期を修正すること等を含む関連事項について検討するための協議を行うことができる。


このような協議において、日本国政府及び中華人民共和国政府は、全ての遺棄化学兵器の可能な限り効率的な廃棄の完了を達成するために、2016年12月31日より後にOPCWに申告された遺棄化学兵器の廃棄が2016年12月31日現在で既にOPCWに申告された遺棄化学兵器の廃棄に先行する場合には、目標時期の合理的な修正について検討することができる。

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