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パパの育児休業体験記

日々の何気ないしぐさ一つひとつに立ち会えたこと、まさに子育て中の醍醐味

執筆者と家族の写真
執筆者の横顔:
(1)地方公務員、(2)、(3)30代前半、(4)20代後半、(5)、(6)平成18年2月(2週間)

短期間でも取得できる育児休業

坂下 和広さん

 平成18年1月1日、新年の幕明けを祝うようなきれいな日の出とともに、立会い出産のもと、第1子目の赤ちゃんが誕生しました。産まれて間もなくだというのに、パッチリとしたその流れるような目は、父の寝不足顔を食い入るように見ていました。3000gで産まれた我が子を初めて抱っこしたあの時、自分が取得しようと思った育児休業が素晴らしい時間と経験を与えてくれることになるとは、想像もつきませんでした。
 私は妻が専業主婦でありながら、2週間ほど育児休業を取得しました。皆さんは『妻が専業主婦の場合、育児休業を取得できるのか?」と疑問に思うことでしょうが、制度上認められているケースなのです。その疑問こそが、取得を意識したきっかけです。妻は出産間近まで働いて退職、出産後専業主婦になる。どうしたら一緒に子育てできる時間が取れるのだろうかと。そこで、職場で定めている「次世代育成支援行動計画」について調べてみました。「配偶者が出産日前8週間から出産日後8週間の期間の男性職員」とあったのですが、片方の親が働いていなければ取得できないという固定観念が強かったため、自分の解釈が正しいのか不安になりました。担当者に聞いてみると、あっさりと「取得できるよ」という答えが返ってきました。
 妻に話したところ、共有できる時間があれば何かと支え合えるよねと喜んでくれました。出産後は実家に戻るので、自宅で生活する産後8週の後半4週の期間を取得してみようと話し合いました。『たとえ1ヵ月であっても、こどもの成長をこの目で見るとともに、子育てへの参加がどこまでできるのか実践してみたい』その思いを胸に職場の上司・同僚に伝えました。男性初の取得に加え、当時福祉の部署に勤務していたこともあり、『この部署で取れないのなら、どこの部署で取れるの?』という嬉しい言葉をかけて頂きました。職場の仲間の「理解」という支援がなければ、取得には至りませんでしたね。収入・支出面についても担当者と相談し、配偶者出産休暇や男性の育児休業などの特別休暇を使用して休業期間を2週間ほどとして取得することになりました。
 育児休業中の役割は、お風呂、布おむつや衣服の洗濯、寝かしつけなどです。一緒にいることで、ちょっとしたサインにも気付きました。縦抱きじゃないとぐずる、声をあげないあくびは眠い時に必ずする。何気ないしぐさ一つひとつに立ち会えたこと、何を要求しているのかを肌で感じられたことが、子育て中の醍醐味でした。大変だったのは授乳です。取得期間中に望んでいた、妻が外出しこどもとふたりきりの時間を持った時のことです。母乳を冷凍して保存しておいたのですが、人肌に温めてからでないと飲ませられないので、準備に時間がかかってしまう。妻から目安として3時間間隔と聞いていたので、頃合をみてやってみたものの・・・涙を流しながら泣く姿には、ただ「ごめんね」としか言えませんでした。でも、お腹が満たされればとびきりの笑顔に変わるので、時間も忘れて一緒になって笑っていました。
 こどもを中心とした生活に一変しましたが、こどもだけに目を向ければよいのではないとも感じました。妻への気配りというか、フォローも必要だなと。妊娠から出産を通して、産後の母体はホルモンのバランスも変わり、たいへんな時期となります。短い時間の間隔で授乳させる母親の生活は一変し、睡眠時間だって削られます。そんな時は父親の出番だと思いました。母親は、家にいるだけで何にもしていないわけじゃありません。常にこどもに気を配っています。家事などの分担をして協力することにより、お互いの心に余裕がうまれ、こどもと触れ合う時間を持つことができるのです。
 今では二児の父にもなり、取得した時の子育て経験が生きていると実感しますね。取得後は、男性職員と子育てについて話をすれば花が咲き、ママ友ならぬパパ友としてのネットワークが広がりました。育児休業を通してこどもと過ごす時間の大切さ、楽しさ、命のすばらしさに触れることができたのは、かけがえのない財産であると感じています。長い期間だけではない、夫婦一緒に子育てができる僕が取得したようなスタイルもありますので、これから取得をめざしている方にむけて少しでも参考になれば幸いです。楽しい育児休業ライフが待っていますよ!

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