育児休業への理解があったから取得できた。今後は社会全体の理解を得ることが課題
- 執筆者の横顔:
- (1)公務員、(2)300人~999人、(3)30代後半、(4)30代後半、(5)本人・妻・子1人・両親、(6)平成19年6月~8月 (2ヵ月間)
職場よりも親や親族の説得が大変
岩本 真吾さん
本当の子育てを経験するには、24時間新生児とともに過ごす経験が絶対に必要だという思いと、一生に一度しか経験できないことということもあり、育児休業を取得しました。
当時の上司からは「できれば取得しないで欲しい。」とも言われましたが、職場の皆さんの理解もあり、取得することができました。
しかし、実際に困難であったことは、職場の理解よりも両親や親族の理解を得ることでした。
育児休業中の収入は、共済組合からの給付がありますが、本当に収入が少なくなります。新生児の子育てのため、いろいろお金が必要なときに毎月の収入が激減するのは非常につらいです。
そのことを両親や親族が知ったときに「大の大人が毎日遊んでいてどうするんだ!仕事も行かずに子どもの世話なんてしなくて良い!」とさんざん言われました。
また、妻も「『育児休業は取得しなくて良い。私が育児をするので仕事をしてきて。』とあなたが言わないといけないじゃないの!」と毎日きつく責められていました。
つまり、職場では普段から育児休業の取得や夫婦揃っての育児についての紹介がありますので、理解が進んでいますが、一般の方々の育児休業取得に対する理解がぜんぜん進んでいないということがわかったのです。
職場での育児休業の周知の後は、一般社会への周知もはかっていただきたいと思いました。
また、育児休業取得期間中が収入が少なくなるということについても何らかの対策が必要と思います。
それらの問題以上に大きな体験ができますので、これから子育てを体験される男性の方は、充分に準備をしておいて、育児休業を取得していただきたいと思います。