人事からの勧めで取得。休業後は、一日の仕事の計画をしっかり立てて、子どもと過ごす時間を取るように
- 執筆者の横顔:
- (1)会社員、(2)5,000人~、(3)30代後半、(4)30代後半、(5)本人・妻・両親・子2人(男児1人;女児1人)、(6)平成20年9月(2週間)
私の育児休業
関根 剛彦さん
私が育児休業を取ろうとしたきっかけは、人事の方から「男性でも育児休業を取ることができる。とってみないか」と言われたことでした。
初めは「仕事を休める訳がない」という思いでしたが、妻にこのことを話したところ、「こういう機会はもうないよ。やってみたら」という答えが帰ってきました。この言葉を聞いて、「確かにこういう機会はもうないだろう。いままで子供と一日中一緒にいる時間はあまりなかった気がする。やってみるか」と育児休業をとる決意をしました。
上司に育児休業をとりたいと相談すると、上司は「会社でもワーク・ライフ・バランスが課題になっている。休みをとれるよう一緒の検討しよう」と言ってくれました。また、職場の仲間たちに報告すると主婦の方が多いので「それはいいことだ。職場は私たちで何とかやっていく」と応援してくれました。
そこで私の休みの間、仕事に支障がでないようにスケジュールの調整をし、それでも不足する人員を他からの応援という形で補う計画をたてました。応援については販売部長が働きかけてくださって、十分な計画を立てることができました。
実際に育児休業をとると今まで思っていた以上に大変でした。初めの数日は、子供がこちらの想像をこえたことをやりだすので目をはなすことができず、他のことをまったくやることが出来ませんでした。日にちが立つにつれ、子供の行動にも予測がついていくようになって自分にも少しずつ余裕がでてきましが、今まで妻が育児をやってくれていたことに心から感謝をし、本当に頭がさがる思いです。
初めは大変だった育児休業ですが、楽しみもありました。なんといっても子供の成長をじかにこの目に見られたことです。子供の成長は早いもので、昨日できなかったことが今日はできる。それを今までは妻の口から聞いていたことを自分が発見し見ることができた、それを妻に伝え、ともに喜ぶという、大変すばらしい経験をさせて頂いたと思います。
終わってみれば、あっという間の2週間でしたが、子供は思っていたよりなついてくれたようで、育児休業が終わり出勤するときは大泣きし、後ろ髪を引かれる思いで家をでました。その後、私は、一日仕事の計画をしっかりたて無駄な残業をしないで仕事を終え、子供と過ごす時間を少しでも多くとるようになりました。子供は今まで以上に私たち夫婦にとってかけがえのない宝物になりました。
実際に男性が育児休業を取ることは、まだ難しいと思いますが、世の中が男性も育児にもっと積極的に参加できるような社会になっていってくれたらと望みます。