パパの育児休業体験記 1-17

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パパの育児休業体験記

育休は計画的に取得することができ、職場も本人もプラスにすることができる

執筆者と家族の写真
執筆者の横顔:
(1)公務員、(2)1,000人~4,999人、(3)30代前半、(4)30代前半、(5)本人・妻・子2人(男児2人)、(6)平成18年8月(1ヵ月間)

妻と子ども、そして自分のための育休

堀田 厳さん

 妻の子どものときからの夢は、看護師になることでした。その夢がかない、2人の子どもを出産後も育児休業を1年ずつ取得し、職場に復帰していました。仕事にやりがいはあるものの、家事や育児との両立に悩み、「仕事をやめようかと思う」と発せられた妻の一言をきっかけに育児休業を取得しました。私が育休を取得する前は自分では4割くらいは家事や育児をしていたつもりでも、妻が言うにはせいぜい2割程度とのこと。次男(1歳6ヵ月)の1ヵ月の育児中は、自分が育児・家事をメインで行うことにより、我が家のワーク・ライフ・バランスを見直しながら、この時期にしか経験できない子育てにも専念することにしたのです。
 1ヵ月とはいえ仕事を休むことは、職場に迷惑をかけるのではと心配しました。しかし、以前から職場の上司から「病気休暇は突然で職場も本人もマイナスとなるが、育休は計画的に取得することができ、職場も本人もプラスにすることができる」と言われていたことや職場の雰囲気もあったことから育休の約3ヵ月前に上司に相談し取得が決まりました。育休取得の前日には職場のみんなから励ましの言葉もいただきました。
 育休中は、男性も女性もそのときに担っている役割によって気持ちが変わることが実感できました。妻が育休中は、毎日私の帰宅時間を気にしていましたが、実際に私も妻の帰りが気になりました。特に子どもが熱を出したときなどは育児の不安や孤独感を感じます。でも、子どもの定期健診や子育て教室で保健師さんや周囲のお母さん、近所の人と接する中で、育児の工夫や家事の工夫なども自然と話題になりリフレッシュにもなりました。育休中の8月は3歳の長男が保育園に持っていく弁当も毎日、時間と気合そして愛情を込めて作りました。料理はあまり経験がなかったので、初めは思いのほか時間がかかりましたが、次第に子どもが喜んでくれるカラフルな弁当もできるようになり、家族からの「おいしかったよ」の一言がお世辞でもうれしく思いました。これまで、妻が作ってくれる料理に感謝の言葉をかけていなかった自分に反省もしました。
 この育休によって妻の気持ちが理解できたこと、子育ての尊さをつくづく感じました。育休は人生や仕事でのマイナスではなく、人生のスキル(時間の管理方法、ものの考え方、地域との関わりなど)を磨くためのプラス思考へ意識をチェンジする機会にもなりました。
 現在、育休を取得して2年を過ぎましたが、妻も私も仕事を継続しています。そして、快く育休に送り出してくれた職場への愛着も深まり、家庭での活力を仕事に生かしていきたいと努めています。

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