内閣府仕事と生活の調和推進室
Office for Work-Life Balance, Cabinet Office, Government Of Japan
■□ カエル! ジャパン通信 Vol.18 □■
この度の東北地方太平洋沖地震により被災された皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
今回のテーマは、『2010年度の総括』です。
2010年度のワーク・ライフ・バランスに関わる出来事を振り返りたいと思い ます。
≪目次≫
東北地方太平洋沖地震被害に伴う雇用調整助成金の利用について【厚生労働省】他
★≪2010年度の総括≫
2010年度のワーク・ライフ・バランスに関わる主な出来事をご紹介します。
●4月
◇改正労働基準法の施行【厚生労働省】
平成22年4月1日に改正労働基準法が施行されました。主な改正のポイントは以下の通りです。
- 時間外労働の削減
- 特別条項付き時間外労働協定で、限度基準告示上の限度時間を超える時間外労働に対する割増賃金率として法定(25%以上)を超える率を定める努力義務
- 1ヶ月60時間を超える時間外労働について、割増賃金率を50%以上に引上げ(改正前は25%以上)※
- 労使協定により改正法による法定割増賃金率の引上げ分の割増賃金の支払いに代えて、有給の休暇を付与することが可能に
- ※中小企業は、当分の間、適用猶予
- 年次有給休暇の有効活用
- 労使協定により、1年に5日分を限度として年次有給休暇を時間単位で取得することが可能に
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roukikaitei/index.html
◇「労働時間等見直しガイドライン」の改正【厚生労働省】
労使の話し合いの機会において年次有給休暇の取得状況を確認する制度を導 入するとともに、取得率向上に向けた具体的な方策を検討するなど、年次有給休暇について事業主に対して制度的な改善を促すこととされました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004wti.html
◇「平成21年版 働く女性の実情」の公表【厚生労働省】
平成21年の女性の労働力人口は2年ぶりに増加し、過去最多の2,771万人となりました。また雇用者総数に占める女性の割合も過去最高の42.3%となりました。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/09.html
●5月
◇平成22年版「子ども・子育て白書」の公表【内閣府】
「子ども・子育てビジョン」策定の背景及び概要、近年の出生率等の状況や将来推計人口の見通し、これまでの子ども・子育て支援策の取組の経緯や仕事と生活の調和の推進についての解説を掲載しました。
https://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/index-w.html
●6月
◇「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」及び「仕事と生活の調和推進のための行動指針」の改定【内閣府】
仕事と生活の調和の実現に向けて一層積極的に取組む決意を表明するとともに、施策の進捗や経済情勢の変化を踏まえ、新たな視点や取組を盛込みました。
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/government/top/index.html
◇平成22年度版「男女共同参画白書」の公表【内閣府】
男女共同参画社会形成の現状と課題をまとめるとともに、経済・社会の活性化を図る上で、「女性の活躍」を進めることが有効であることを論じ、その実現に向けた課題を検討しました。
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/index.html
◇改正育児・介護休業法の施行【厚生労働省】
平成22年6月30日に改正育児・介護休業法が施行されました(ただし、一部の規定は、常時100人以下の労働者を雇用する事業主については平成24年7月1日から)。主な改正のポイントは以下の通りです。
- 子育て期間中の働き方の見直し
- 3歳までの子を養育する労働者について、短時間勤務制度(1日6時間)を設けることを事業主の義務とし、労働者からの請求があったときの所定外労働の免除を制度化
- 子の看護休暇制度の拡充(小学校就学前の子が、1人であれば年5日(改正前同様)、2人以上であれば年10日)
- 父親も子育てができる働き方の実現
- 父母がともに育児休業を取得する場合、1歳2か月(改正前は1歳)までの間に、1年間の育児休業取得が可能に(パパ・ママ育休プラス)
- 父親が出産後8週間以内に育児休業を取得した場合、再度、育児休業が取得可能に
- 配偶者が専業主婦(夫)であれば育児休業を取得不可とすることができる制度の廃止
- 仕事と介護の両立支援
- 介護のための短期の休暇制度の創設(要介護状態の対象家族が、1人であれば年5日、2人以上であれば年10日)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/tp0701-1.html
◇イクメンプロジェクトの発足【厚生労働省】
社会全体で、男性がもっと積極的に育児に関わることができる一大ムーブメントを巻き起こすべく、イクメンプロジェクトが発足されました。
http://ikumen-project.jp/index.html
●7月
◇「平成21年度雇用均等基本調査」結果の公表【厚生労働省】
ポジティブ・アクションの取組み企業の割合は30.2%、取組み予定企業の割合は10.7%で、平成18年度の前回調査に比べ上昇しました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-21.html
◇「ポジティブ・アクション情報ポータルサイト」の開設【厚生労働省】
女性活躍推進に関心を持つ多くの人にむけた情報ポータルサイトが開設されました。積極的に男女均等に取組んでいる企業の紹介や、先進企業で働く女性の体験談、メッセージなどが掲載されています。
●8月
◇「特に配慮を必要とする労働者に対する休暇制度の普及のための広報事業」サイトの開設【厚生労働省】
労働者の個々の事情に対応しつつ、事業所等において労使交渉の下で与えられる休暇制度の普及促進を図ることを目的とした、各種広報事業が開始されました。
http://www.kyuukaseido.jp/
◇次世代育成支援対策推進法の認定企業が920社に到達【厚生労働省】
次世代育成支援対策推進法の認定を受け、「くるみんマーク」を取得した企業は1年間で203社増加し、920社に達しました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000o6b7.html
●9月
◇「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート2010~決意も新たに。働き方改革をより大きな流れへ~」の公表【内閣府】
企業と働く者、国民、国、地方公共団体の各主体における取組を定点観測し、今後の展開を含めて紹介するとともに、仕事と生活の調和の実現状況の把握をした上で今後に向けた課題を洗い出し、重点的に取組むべき事項を提示しました。
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/government/top/hyouka/report-10/zentai.html
◇「平成22年度均等・両立推進企業表彰受賞企業」の発表【厚生労働省】
厚生労働大臣最優良賞1社、均等推進企業部門厚生労働大臣優良賞6社、ファミリー・フレンドリー企業部門厚生労働大臣優良賞2社が選ばれました。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/kintou/jyusyou07.html
●10月
◇「企業経営とこれからのポジティブ・アクションを考えるシンポジウム」の開催【厚生労働省】
企業におけるポジティブ・アクションの一層の促進を目的にシンポジウムが開催されました。
●11月
◇家族の日・家族の週間【内閣府】
家族の日を11月21日(日)、家族の週間を11月14日(日)から27日(土)までと定め、この期間を中心として、生命を次代に伝え育んでいくことや、子育てを支える家族と地域の大切さを呼びかけました。
https://www8.cao.go.jp/shoushi/kazoku/index.html
◇介護の日・福祉人材確保重点実施期間【厚生労働省】
「いい日、いい日」の11月11日は介護の日、また11月4日から11月17日までは福祉人材確保重点実施期間と定め、介護の日にフォーラムが開催され、介護職員による「ユニークな取組」発表会などが行われました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/kaigo-day/index.html
◇第4回「ワーク・ライフ・バランス大賞」受賞者の発表【ワーク・ライフ・バランス推進会議】
大賞1社、優秀賞5社、奨励賞1社及びワーク・ライフ・バランス推進のための「標語」3点が選ばれました。
http://www.jisedai.net/new/wlbtaishou04.html
●12月
◇「第3次男女共同参画基本計画」の策定【内閣府】
女性の活躍による経済社会の活性化や男性、子どもにとっての男女共同参画などを改めて強調しています。
http://www.gender.go.jp/about_danjo/basic_plans/3rd/index.html
●2月
◇平成22年度「能力開発基本調査」結果の概要の公表【厚生労働省】
企業や事業所における訓練の方法として、OJTを重視している企業の割合が上昇し、OFF-JTや自己啓発支援の取り組みは全体として低下傾向にあることがわかりました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000135nu.html
●3月
◇「企業参加の子育て支援事業全国会議」の開催【内閣府】
地方公共団体における「企業参画型の子育て支援事業(パスポート事業等)」など、企業が参加した子育て支援の取組を一層推進し、社会全体で子育て家庭を支援する機運の醸成を図るため、全国会議を開催しました。
https://www8.cao.go.jp/shoushi/11premium/zenkokukaigi/h22/index.html
◇平成22年度自殺対策強化月間【内閣府】
3月1日(火)から31日(木)までの1ヶ月間を自殺対策強化月間と定め、啓発事業や相談支援事業を実施しました。
https://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/kyoukagekkan/h22/index.html
●次世代育成支援対策推進法の改正【厚生労働省】
最後に今年の4月に予定されている、次世代育成支援対策推進法の改正についてご紹介します。
次世代育成支援対策推進法では、仕事と子育ての両立を図るための「一般事業主行動計画(以下、「行動計画」)」の策定・届出・公表・周知を企業に義 務づけています。
平成23年4月1日に改正次世代育成支援対策推進法が施行され、義務付けの対象となる企業が現行の従業員301人以上の企業に加え、従業員101人以上300人以下の企業まで拡大されます(従業員100人以下の企業は努力義務)。
- 行動計画の策定
行動計画とは、企業が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって、計画期間・目標・目標達成のための対策を定めるものです。目標は、従業員のニーズを踏まえ、職場の実情に応じて設定します。 - 行動計画の届出
行動計画を策定したことを都道府県労働局に届けます(様式第一号)。 - 行動計画の公表
自社のホームページなどのインターネットの利用や、都道府県、市区町村の広報誌への掲載などを通じて、策定した行動計画を公表します。 - 行動計画の周知
事業所の見やすい場所への掲示や備え付け、従業員への配布、電子メールの送信などの方法で、策定した行動計画を従業員に周知します。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/ikusei/index.html
★≪最新情報≫
◇東北地方太平洋沖地震被害に伴う雇用調整助成金の利用について【厚生労働省】
東北地方太平洋沖地震被害に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合に雇用調整助成金が利用できます。
◇計画停電時の休業手当について【厚生労働省】
計画停電が実施される場合の労働基準法第26条の取扱いについての説明が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/other/110316.html
◇「平成22年度はたらく母子家庭応援企業表彰」【厚生労働省】
母子家庭のお母さんの就業支援に積極的に取組んでいる11の企業等が表彰されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000146wx.html
◇中小企業労働力確保法に基づく助成金の改正(予定)【(独)雇用・能力開発機構】
「中小企業人材確保推進事業助成金」と「中小企業基盤人材確保助成金」の対象分野が、新成長戦略において重点強化の対象となっている健康、環境分野等になります。
◇職場における性別役割分担意識に関するチェックリスト【厚生労働省】
職場における性別役割分担意識に関して、一般従業員用と管理者用のチェックリストが公開されています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku04/index.html
◇「育児・介護休業等に関する規則の規定例(簡易版)」他【厚生労働省】
育児・介護休業法に関わる各種パンフレットが新しく公開されています。
◇「妻からみた夫の労働時間―「労働時間に関するアンケート調査(妻調査)」結果分析―」【(独)労働政策研究・研修機構】
夫の(長い)労働時間についてその健康面を含め妻がどのように考えているのか、また、夫の労働時間の長さが妻自身の就業面などの生活設計や満足度にどの程度影響しているのかのデータを得ることを目的として実施された調査です。
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2011/0127.htm
◇「仕事特性・個人特性と労働時間」【(独)労働政策研究・研修機構】
「仕事特性」について、顧客や社内の他部門、協力会社などとの関係性の強弱と労働時間の関係の検証等を目的として労働者個人に対するアンケート調査を実施し、分析した結果です。
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2011/0128.htm
◇「ワーク・ライフ・バランスに関する企業の自主的な取り組みを促すための支援策―フランス・ドイツ・スウェーデン・イギリス・アメリカ比較―」【(独)労働政策研究・研修機構】
ワーク・ライフ・バランスに関する企業の自主的な取り組みを促進するために、政府はどのような支援策を実施し得るかとの観点から実施された、フランス、ドイツ、スウェーデン、イギリス、アメリカの支援策に関する調査です。
http://www.jil.go.jp/institute/chosa/2011/11-084.htm
◇第34回(平成23年度)労働関係図書優秀賞の公募【(独)労働政策研究・研修機構】
平成22年度に新たに刊行されたもので、日本人の編著による労働に関する図書の公募を受け付けています。
http://www.jil.go.jp/award/index.htm
取組のきっかけや実績、効果など、ひと工夫した事例、ユニークな事例を含めてお寄せください。
いただいた事例は、仕事と生活の調和推進室において内容を確認させていただき、今後、メールマガジン等でご紹介させていただきます。
この機会に、取組を全国に向けてアピールしてみませんか?
また、紹介時期のご指定についてはお受けできませんので、あらかじめご了承ください。
https://form.cao.go.jp/wlb/opinion-0001.html
※ご記入の際は、冒頭に必ず【取組事例応募】と明記してください。
https://form.cao.go.jp/wlb/opinion-0001.html
このままご返信いただけませんのでご了承ください。
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/e-mailmagazine/tetsuzuki.html
内閣府仕事と生活の調和推進室ホームページはこちらから
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/index.html
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