内閣府仕事と生活の調和推進室
Office for Work-Life Balance, Cabinet Office, Government Of Japan
■□ カエル! ジャパン通信 Vol.19 □■
今回のテーマは、『新生活とワーク・ライフ・バランス』です。
新年度、様々な場面で、新生活を迎えられた方も多いと思います。
新年度を機に、ワーク・ライフ・バランスについて考えてみませんか。
≪目次≫
- お知らせ
- 事業主の方への給付金のご案内【厚生労働省】他
- 地方公共団体の動き
- 平成23年度版「仕事と家庭の両立支援ハンドブック」が公表されています【北海道】他
- イベント
- 「ワーク・ライフ・バランスの新しい課題」開催のご案内【東京大学社会科学研究所】
★≪コラム≫ 新生活とワーク・ライフ・バランス
4月は、新入社員を迎えるという一つの節目です。
(公財)日本生産性本部では、1990年以来、毎年、新入社員を対象としたアンケート調査を実施しています。今年も「2011年度新入社員春の意識調査」結果が公表されていますが、主なポイントとしては
- 「仕事を通じてかなえたい「夢」がある女性」(過去最高73.4%)
- 「一つの会社に最低でも4年以上は勤めるべき」(過去最高55.0%)
- 「マニュアルに書かれていないことはできるだけくふうする」(過去最高37.3%)
- 「海外勤務に応じたい」(54.3%)
等が挙げられています。
こうした様々な思いを持ってスタートした新入社員の「仕事と生活」が、本人にとっても会社にとっても満足のいくものとなるために、「ワーク・ライフ・バランス」の取り組みが大切になってきます。そのためには、会社としての取り組みだけではなく、各自が自分自身の生活を見直すことも重要です。考え方としては、仕事をしていく中で、自らの「価値」をいかに高め、いかに「自分時間」を見つけ、「楽しみ」を見出せるかということになります。
例えば、朝の通勤時に「一日のスケジュールを考える」。デスクに座った時から、少し動きやすくなるのではないでしょうか。
また、最近ニュースでも、30分間昼寝をするなど効果的な「睡眠」をとると、午後からの仕事の効果が上がることが話題となっています。一日の大半を過ごす職場で「緩急」をつけた働き方を身につけることも、充実した毎日を過ごすための一つのヒントです。
新年度や新学期が始まるこの節目に、小さな気づきや一つの工夫から、まずは、「ワーク・ライフ・バランス」について考えてみては如何でしょうか。
※「2011年度 新入社員 春の意識調査」【(公財)日本生産性本部】
http://activity.jpc-net.jp/detail/mdd/activity001026/attached.pdf
★≪統計・調査トピックス≫
ワーク・ライフ・バランスに関する調査のほか、今回のテーマである「新生活」に関連し、若者に焦点をあてた調査についてご紹介します。
- 平成22年度「ワーク・ライフ・バランス社会の実現と生産性の関係に関する研究」報告書
【内閣府経済社会総合研究所】(2010年4月)
内閣府経済社会総合研究所では、我が国において、長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進などによるワーク・ライフ・バランスの実現と、少子・高齢社会においても経済活力を維持していくために必要不可欠な労働生産性の向上を図るための方策を探ることを目的として、平成20年度における調査研究の成果を踏まえ、平成21年度からの2年計画で、2つの検討課題(「1職場における時間当たり生産性の違いはどのような背景から来ているのか」、「2我が国と欧州各国の労働時間にどの程度の差があるのか」)について調査研究に取り組み、このたびその調査報告をしました。
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職場における時間当たり生産性の違いはどのような背景から来ているのか
独立行政法人経済産業研究所(RIETI)と協力し、日本と欧州(ドイツ、イギリス、オランダ、スウェーデン)の企業、従業員を対象にアンケート調査を実施。その結果を用いて各国比較を行い、ワーク・ライフ・バランスの取組や仕事の仕方が生産性にどのような影響を与えているかについて分析を行っています。 -
我が国と欧州各国の労働時間にどの程度の差があるのか
「社会生活基本調査」(総務省統計局)の個表データと「欧州統一生活時間調査」(HETUS)の公表データを用いて、正社員(フルタイム雇用者)の生活時間の全体像(1日の時間の使い方)について、男女別に日欧の比較分析を行っています。
なお、それぞれの検討課題について、研究会委員が、それぞれ研究テーマを設定し、詳細な実証分析も行っています。
- 2011年度 新入社員「会社や社会に対する意識調査」結果 速報
【(社)日本能率協会】(2011年4月)
今月、(社)日本能率協会がまとめた新入社員意識調査によると、以下のような回答が得られています。
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「10年後の日本社会は良くなる」が過半数-震災をバネに前向きな決意
「10年後の日本社会は、より良い社会になっていると思うか」の問いに対し、過半数の55.9%は「なっていると思う」と回答し、同質問に対する上司・先輩の回答の43.5%を上回り、「良くなる」と考える割合が高くなっています。その理由を自由記述方式で回答を求めたところ、入社直前の2011年3月11日に起きた「東日本大震災」からの復興に関連した記述が3割近くを占め、震災から立ち上がる前向きな日本の未来に言及した、ポジティブな新入社員像が見てとれます。 -
会社員生活は「明るいふるまい」が大切との意識が5割超-上司・先輩の意識と差
新入社員が会社員生活において大事だと思うことは、「仕事で成果を出すこと(仕事の実力)」が最も高く(60.9%)、次いで「元気に挨拶し、笑顔を絶やさないこと(明るいふるまい)」(56.0%)となっています。これに対し、「元気に挨拶し、笑顔を絶やさないこと」に対する上司・先輩の回答は35.0%にとどまり、両者の間の意識に大きな差がありました。今年の新入社員は、仕事の実力を最重要と捉えつつ、まずは組織や職場への順応、参画などに目を向けているという結果となっています。 -
上司・先輩が心配するほど、人間関係に不安を抱いていない新入社員
これから仕事をする上での不安について、"新入社員自身が感じている不安"と、"上司・先輩からみて、新入社員が不安に思っているであろうこと"との間にも、ギャップが出ています。「会社の雰囲気になじめるか」や「同じ職場の人たちとの人間関係」等について、上司・先輩が推測するほど不安を感じていない新入社員像が浮かび上がっています。
調査時期 2011年3月7日~4月12日
調査対象
新入社員:日本能率協会の新入社員向け公開教育セミナー参加者および日本能率協会の研修を活用している企業の新入社員
上司・先輩:日本能率協会の会員企業ならびにセミナー参加企業
調査方法 対象者に調査票を配布、回収 (回答率99%)
http://www.jma.or.jp/news/release_detail.html?id=136
★≪取組事例紹介≫
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時短アイデア大賞・図画コンクール【日本建設産業職員労働組合協議会(日建協)】
大賞は、目標とする帰宅時間を表示して帰りやすい雰囲気づくりを目指すという、「帰宅時間申告ボード」でした。そのほか、労働時間の短縮につながる11件の入選作品や多くの時短アイデアなどが紹介されています。
http://homepage1.nifty.com/nikkenkyo/back_number/compass786/06_09/index1.htm
★≪最新情報≫ (原則として、発行月の前月以降に更新された内容を掲載しています。)
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お知らせ
- 事業主の方への給付金のご案内【厚生労働省】
(中小企業子育て支援助成金、事業所内保育施設設置・運営助成金、両立支援レベルアップ助成金、育児休業取得促進等助成金)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html - 平成23年4月1日から、次世代育成支援対策推進法に基づく、一般事業主行動計画の策定・届出、公表・周知が、従業員101人以上の企業に義務づけられるようになりました(100人以下の企業は努力義務です)。【厚生労働省】
- 事業主の方への給付金のご案内【厚生労働省】
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地方公共団体の動き
- 平成23年度版「仕事と家庭の両立支援ハンドブック」が公表されています【北海道】
- 「いわて男女共同参画プラン」が策定、公表されています【岩手県】
各論の中で、「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進のための環境づくり」が明記されています。
- 「第3次秋田県男女共同参画推進計画」が策定、公表されています【秋田県】
推進の柱「仕事も家事も男女が共に取り組んでいこう」の施策の方向として、「ワーク・ライフ・バランスの実現」が明記されています。
- 新しい「山形県男女共同参画計画」が策定、公表されています【山形県】
喫緊の課題への対応として、重点分野の一つに「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を推進します」と明記されています
http://www.pref.yamagata.jp/ou/kosodatesuishin/010003/danjo/danjokeikaku/2011_danjonewplan.html - 「とちぎ男女共同参画プラン[三期計画]」が策定、公表されています【栃木県】
基本目標2「あらゆる分野における男女共同参画の促進」の中で、施策の方向8「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進」が明記されています。
- 「ハッピー・パートナー企業取組事例集」が公表されています【新潟県】
男女が共に働きやすく、仕事と家庭生活等が両立できるよう職場環境を整え、女性労働者の育成・登用などに積極的に取り組む「ハッピー・パートナー企業(新潟県男女共同参画推進企業)」の取組事例集(平成23年3月発行)が作成、公表されています。
http://www.pref.niigata.lg.jp/danjobyodo/1300136471996.html - 「ワークライフバランス登録企業」が公表されています【石川県】
http://www.i-oyacomi.net/wlb/news_sub.php?wt_no=57 - 平成23年度版「仕事と子育ての両立支援パンフレット(はたらく皆さんへ)」が公表されています【福井県】
- 「第2次三重県男女共同参画基本計画」が策定、公表されています【三重県】
施策の方向の中に、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の普及と働き方の見直しの促進」が明記されています。
http://www.pref.mie.lg.jp/IRIS/HP/dainijidanjyokihonkeikaku.pdf - 「あいち男女共同参画プラン2011-2015」が策定、公表されています【愛知県】男女共同参画にかかる県独自の重点目標に加え、「ワーク・ライフ・バランスの推進」も明記され、具体的な取組みについて提示されています。
http://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000039/39559/honsatu.pdf - マンガでわかるワーク・ライフ・バランス「しあわせ通りの人々。」が公表されています【愛知県】
http://www.pref.aichi.jp/0000039866.html - 「滋賀県男女共同参画計画~新パートナーしがプラン~」が策定、公表されています【滋賀県】
取組の視点の1点目に「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を促進する」と明記されています。
- 「できることからはじめよう。滋賀県ワーク・ライフ・バランス推進企業実践事例集」が公表されています【滋賀県】
- 「KYOのあけぼのプラン(第3次)-京都府男女共同参画計画-」が策定、公表されています【京都府】
施策の一つに「4.仕事と生活の調和の推進」が明記され、具体的な取り組みについて提示されています。
- 「兵庫県男女共同参画計画-新ひょうご男女共同参画プラン21-」が策定、公表されています【兵庫県】
5本の柱の一つに「仕事と生活の両立支援」が明記されています。
http://web.pref.hyogo.lg.jp/ac15/ac15_000000029.html#h02 - 「こどもの職場参観日等実施企業」について募集されています。(募集期間 2011年5月2日~6月10日)【広島県】
- 「第3次おかやまウィズプラン」が策定、公表されています【岡山県】
基本目標の中で「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現」が明記されています
http://www.pref.okayama.jp/page/detail-90781.html - 「両立推進ハンドブック」が作成、公表されています【山口県】
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a15900/ryourituhandbook/ryourituhandbook/apd1_1_2011020408180531.pdf - 「こうち男女共同参画プラン」が策定、公表されています【高知県】
プランの推進方向の中で、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)が明記されています
(ダイジェスト版)http://www.pref.kochi.lg.jp/uploaded/attachment/48092.pdf [PDF形式:2334.72KB] - 「第3次熊本県男女共同参画計画(ハーモニープランくまもと21)」が策定、公表されています【熊本県】
主要施策の一つに、「ワーク・ライフ・バランスに対する理解の促進」が明記されています
- 「平成23年度認定企業創出モデル事業の実施企業」が募集されています。(募集期間 2011年4月11日~5月2日)【大分県】
http://www.pref.oita.jp/site/oitarodo/workkosodate-0202.html - 「第3次おおいた男女共同参画プラン」が策定、公表されています【大分県】
重点目標の一つに「男女の仕事と生活の調和」が明記されています
(概要版)http://www.pref.oita.jp/uploaded/life/4976_4824_misc.pdf - 「仕事と家庭の両立応援宣言」に取組む企業・事業所が紹介されています【宮崎県】
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/shoko/rodo/rosei_fukushi/sengenkigyotop_index.html
- 平成23年度版「仕事と家庭の両立支援ハンドブック」が公表されています【北海道】
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イベント
- 「ワーク・ライフ・バランスの新しい課題」開催のご案内【東京大学社会科学研究所】
日時 2011年7月4日(月)13:30~17:45
会場 東京大学 弥生キャンパス弥生講堂一条ホール
http://wlb.iss.u-tokyo.ac.jp/material/pdf/seminar2011.pdf
- 「ワーク・ライフ・バランスの新しい課題」開催のご案内【東京大学社会科学研究所】
https://form.cao.go.jp/wlb/opinion-0001.html
このままご返信いただけませんのでご了承ください。
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/e-mailmagazine/tetsuzuki.html
内閣府仕事と生活の調和推進室ホームページはこちらから
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/index.html
新年度第1回のメルマガです。大震災の影響で、予定どおりに新生活をスタートさせることが難しかった方々もいらっしゃることと思いますが、早くワークとライフそれぞれが皆様の希望に叶ったものとなるよう、心からお祈りしております。
自分が就職してから相当の年数が経っていますが、今でも一番懐かしく思い出されるのが就職1年目です。当時は「ワーク・ライフ・バランス」という言葉など存在せず、土曜は出勤日、毎日残業も相当多かったですが、エネルギッシュに自分なりに充実した日々でした。一人一人にとって「ワーク・ライフ・バランス」のあり方はもちろん異なるものであり、また同じ人間でも時期によって異なり得るものです。多様な人間が集まった組織の中で、それぞれの「ワーク・ライフ・バランス」を図ることは、改めて考えるととても大変なことのような気もします。が、一人一人が周りを見ながら少しずつでも心がけることによって、前進できるのも、確かなような気がします。(F)
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