原子力政策担当室Office for Atomic Energy Policy

原子力政策担当室の役割

 原子力政策担当室は、原子力の研究、開発及び利用に関する関係行政機関の事務の調整に関すること等を行うとともに、原子力委員会の事務局としての役割を担っています。
 また、原子力施設主要資機材の輸出等に係る安全配慮等確認や、「原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法」に基づき、原子力発電施設等立地地域の振興に関する関係行政機関の事務の連絡調整等を実施しています。

原子力委員会の役割

○原子力委員会の設置

 我が国の原子力の研究、開発及び利用は、これを平和の目的に限り、安全の確保を旨とし、民主的な運営の下に、自主的にこれを行い、成果を公開し、進んで国際協力に資するという方針で、将来のエネルギー源を確保し、学術の進歩と産業の振興とを図り、もって人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与するこ とを目指して行うことを定めた原子力基本法(昭和30年12月19日法律第186号)(e-Gov法令検索)別タブで開くが1955年12月19日に制定されて、本格的に始まりました。
 原子力委員会は、これに関する国の施策を計画的に遂行し、原子力行政の民主的な運営を図るために、この法律によって1956年1月1日に設置されました。

(関係法令等)


○原子力委員会の概要

 原子力委員会は、1)原子力の研究、開発及び利用(以下「原子力利用」という。)に関する政策に関すること、2)関係行政機関の原子力利用に関する事務の調整に関すること、3)原子力利用に関する資料の収集及び調査に関すること、4)法律に基づき委員会に属させられた事務その他原子力利用に関する重要事項に関することについて、企画し、審議し、決定することを所掌しています。この所掌事務を実施するために、「原子力委員会設置法」に基づき、関係行政機関の長に勧告することができます。
 なお、この会議は、原則として毎週1回開催するのを定例にしており、どなたでも所定の手続きをすれば傍聴できます。

(関係法令等)


○原子力委員会の組織

 原子力委員会は、内閣府に設置され、国会の同意を得た委員長及び2名の委員より構成されます。
 また、原子力委員会には、「原子力委員会設置法施行令」等により、専門の事項を調査審議させるための専門委員を置くことができるとされています。
 なお、委員会の庶務については、内閣府原子力政策担当室が担当しています。

(関係法令等)


○我が国の原子力行政

 原子力委員会は、内閣府に設置されています。
 内閣府では、原子力政策担当室が原子力委員会の庶務を担当するとともに、関係行政機関との事務の調整を行っています。関係行政機関として、外務省、総務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、環境省、文部科学省、経済産業省等があり、原子力委員会の所掌事項に関する決定を尊重しつつ、原子力行政事務が行われています。
 一方、原子力の研究、開発及び利用の実務は独立行政法人である研究機関や大学、そして民間企業等によって推進されています。



その他の原子力政策担当室の活動

○原子力施設主要資機材の輸出等に係る安全配慮等確認の実施

 国は、原子力施設において使用される主要資機材の輸出等に係る公的信用付与に際し、「OECD環境及び社会への影響に関するコモンアプローチ」(2001年)遵守の一環として、公的付与実施機関からの求めに応じ、安全確保等の観点から適切な配慮がなされているかについて確認を行い、情報提供を行っています。
 具体的には、平成27年10月に原子力関係閣僚会議において決定された「実施要綱」に基づき、関係省庁担当者により構成される「検討会議」が、個別の案件ごとに以下の①、②又は③が適切に行われているか確認します。

  • ①相手国・地域における安全確保等に係る国際的取決めの遵守・国内制度の整備
  • ②供給事業者による品質確保に係る契約締結・安全関連サービス提供のための態勢整備
  • ③原子力発電所の設置の場合におけるIAEA(国際原子力機関)による主要なレビューの受入れ・関連する許認可の取得

 内閣府原子力政策担当室は、外部調査機関や外部専門家の知見も活用しつつ、「検討会議」の運営を担うとともに、相手国の制度整備状況等に関する調査を行います。

(検討会議の開催状況)

 平成27年度 なし
 平成28年度 なし
 平成29年度 なし
 平成30年度 なし
 令和元年度 なし
 令和2年度 なし
 令和3年度 なし
 令和4年度 なし
 令和5年度 なし

(根拠)

(委託調査報告書)

(関連リンク)



○「原子力利用に関する基本的考え方」の改定に向けた総合調査

 原子力委員会では、その役割に鑑み、今後の原子力政策について政府としての長期的な方向性を示唆する「原子力利用に関する基本的考え方」(平成29年7月 原子力委員会決定)(以下「基本的考え方」という。)を策定しました。
 原子力を取り巻く環境は常に大きく変化していくこと等を踏まえ、基本的考え方は5年を目途に適宜見直し、改定することとしており、内閣府原子力政策担当室では、改定に向けた総合調査を実施しております。
 令和2年度においては、基本的考え方においても言及されている、今後の原子力の利用に向けた人材の確保及び育成の重要性の観点から、学生や大学等の現状や産業界の人材確保等の現状についての情報収集を実施し、令和3年度以降は、各分野において必要とされる人材像やその動向等を整理し、その確保・育成のために効果的と考えられる取組の検討を行っています。
 また、令和5年度は、基本的考え方において言及されている、原子力利用における国民の理解の深化、「じぶんごと」として考え意見の形成をしていく環境整備が重要との観点から、原子力・放射線の利用に当たって問題となる国民の不安に関する必要な情報を整理するアンケート調査を実施しました。

(委託調査報告等)



○原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法について

 国は、原子力発電施設等の周辺の地域について、地域の防災に配慮しつつ、生活環境、産業基盤等の総合的かつ広域的な整備に必要な特別措置を講ずること等により、これらの地域の振興を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の安定に寄与することを目的として「原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法」 (平成十二年法律第百四十八号)を定めています。
 原子力発電施設等立地地域に指定を受けた地域の都道府県知事は、立地地域の生活環境、産業基盤等の総合的な整備等に関する「振興計画」を策定し、内閣総理大臣が原子力立地会議の審議を経てこれを決定することとしています。
 内閣府原子力政策担当室では、「原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法」に基づき、原子力発電施設等立地地域の振興に関する関係行政機関の事務の連絡調整等を行っています。

関連リンク

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